今から40年前の1979年(昭和54年)10月14日から放映され、圧倒的人気を誇った伝説のポリス・アクション・ドラマ「西部警察」。当時人気の日産車が画面狭しと暴れ回ったシーンを記憶している人も多いと思う。Webモーターマガジンでも、何度かそのマシンを紹介してきているが、40周年を記念して、新たに秘蔵のカット&オリジナル動画を交えて短期連載の形で振り返る。 ・出典:「西部警察FANBOOKマシンアルバム」より。
画像: ⓒ石原プロモーション ※全ての写真及び記事の無断転載を硬く禁じます。

ⓒ石原プロモーション
※全ての写真及び記事の無断転載を硬く禁じます。

高圧放水銃で敵を制圧。警視総監へのホットラインも備えた“走る作戦司令室”

後席右側ドアは開かないようになっており、テールには放水用の配管が装着されているためサイドマフラー仕様に変更されている。

マシンXに続く2台目の特別機動車両のサファリ4WD。シリーズ中で大門団長自身が発注した唯一の車両だ。金塊輸送警護の任を受け、日産自動車にスペシャルオーダーした秘密兵器である。そのコンセプトは「人質などの人命を守りながら、凶悪犯人たちを撃ち殺さずに逮捕するために水圧を利用して制圧する」というもの(ちなみに、このコンセプトはマシン設計者の福田氏のアイデアが元になっている)。

ベースとなったのは初代VRG160系サファリのバン(AD)。元々ハイルーフ仕様ではなく、作る過程でハイルーフ化された。その最大の武器は、ルーフに格納される高圧放水銃。最大圧力は14kg/cm2と強力で、その破壊力は158kg! 射程距離は100mにも及ぶ。

また、フロントにも高圧散水銃を2基備え、水煙により敵を翻弄する。他にも劇中では使用されなかったが、設定の仕様では電動スライド式のルーフには昇降可能なシートに座ったまま毎分600~850発の連射が可能なM-58機関銃も搭載する。

ハイルーフ化された後席部は、サーチレーダーやVTRカメラ、コンピューターを操作する作戦司令室になっている。その内容はオペレーションパネルを持つ電話交換台の機能を持ち、盗聴装置や警視総監室直通のホットラインまで備えている。

ベースはサファリのバンAD。ノーマルルーフをハイルーフ化し、ルーフ上の放水銃やカメラを使用する際に、ルーフ部が前にスライドする。ボンネットフードにはルーフ部を支えるための支柱が伸びている。

外観で目を惹くのは、フロントの鋼管製グリルガードとせり出したバンパーで、突撃時に威力を発揮する。前方からタイヤを撃たれるのを防ぐ被弾防御板は、助手席から操作可能となっている。

他にも駐車車両を強制排除するウインチ、100wのフォグとサーチライト、パトカー仕様の集散光式回転灯も装備。さらにテールに結合するトレーラー(3100Lの給水タンク。エンジン2機搭載でポンプを稼働する)との連携により、圧倒的な水量で敵をやすやすとブッ飛ばす…と、その姿はまさに走る要塞。大門軍団の特別機動車両の中でも、強烈な存在感をアピールしたマシンであった。

画像: 【スペシャルムービー06】西部警察に登場したサファリ4WD 西部警察FANBOOK~マシンアルバム youtu.be

【スペシャルムービー06】西部警察に登場したサファリ4WD 西部警察FANBOOK~マシンアルバム

youtu.be

This article is a sponsored article by
''.