2020年3月9日、RUFはコンプリートカー「SCR」の市販モデルとともに、スタディモデル「ロデオコンセプト(Rodeo Concept)」を発表した。

ポルシェ911とは異なる、カーボンモノコックシャシを採用

1939年に自動車整備工場として設立されたRUF(ルーフ・RUF Automobile GmbH)は、ポルシェをベースにしたチューニングやコンプリートカーを創り出し、1987年に930型(第二世代)のポルシェ911をベースにした「CTR」の登場でその名を知られるようになった。カラーリングからイエローバードとも言われたCTRが、フェラーリF40を最高速で抜いたというのだから当然のことだろう。その後もCTR2/CTR3、RCTなどのコンプリートカーを発売してきた。

そして2017年にはCTRの30周年を記念する「CTR アニバーサリー」を発表。初代CTRを彷彿とさせる黄色いボディとホエールテールを採用したクラシックなスタイリングである一方、その中身は自社開発のカーボンモノコックシャシを採用した最新設計で、1200kgという超軽量マシンに仕上がっていた。

画像: SCRに採用されているカーボンモノコックシャシ。見た目は964型ポルシェ911だが、中身は別物。

SCRに採用されているカーボンモノコックシャシ。見た目は964型ポルシェ911だが、中身は別物。

2018年には964型(第三世代)のポルシェ911をイメージするSCRプロトタイプを、また2020年3月9日に市販モデルも公開された。3.6L水平対向6気筒ツインターボ(710ps/880Nm)を採用するCTR アニバーサリーと異なり、SCRは自然吸気の4L水平対向6気筒(510ps/470Nm)を搭載する。最高出力は8270rpmで発生する高回転型エンジンにチューニングされて6速MT、1250kgという軽量ボディとの組み合わせにより、2.45kg/psのパワーウエイトレシオを実現する。

さらに2020年3月9日、RUFはオフロードスタイルのスタディモデル「ロデオコンセプト」を発表した。SCRと同じカーボンモノコックシャシを採用し、4WDシステムや全地形対応の大型タイヤ、ロングストロークサスペンションなどを組み合わせることで、オフロードユースにも適応させている。

画像: RUFが発表したオフロードタイプのスタディモデル「ロデオコンセプト」。その名のとおり、アメリカの西部開拓時代のテイストを取り入れたという。

RUFが発表したオフロードタイプのスタディモデル「ロデオコンセプト」。その名のとおり、アメリカの西部開拓時代のテイストを取り入れたという。

フロントまわりにはラリーカーのような4つの補助灯や、スキッドバー/グリルガードなどと呼ばれるオフロードパーツを装備、さらにボディカラーをツートンとすることでオフロード色をさらに強めている。

エンジンは自然吸気/過給器付、どちらの水平対向6気筒にも対応。スポーティでスリリングな走りを味わえる車両製作をテーマとし、ウエスタン文化を取り入れたスタディモデルとなる。調教された従順な馬か、じゃじゃ馬か、どのように仕上がっているのか気になるところだ。

RUF SCR 主要諸元

●全長×全幅×全高:4207×1818.5×1265mm
●ホイールベース:2342mm
●重量:1250kg
●エンジン種類:水平対向6気筒
●排気量:4000cc
●最高出力:510ps/8270rpm
●最大トルク:470Nm/5760rpm
●駆動方式:RR
●トランスミッション:6速MT

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