ジープ史上最高の燃費を実現。モーターのみで最長48km走行可能
新型コロナウィルス感染拡大の影響で、自動車の販売は世界的に落ち込んでいるが、FCAグループは日本において2020年6月には輸入車のシェアで初めて10%を超え、9月には3000台以上を販売するなど、健闘している。中でもジープ ブランドは、2020年9月には1824台を販売し、そのうちの600台近くをレネゲードが占めているという。
レネゲードは、ジープ ブランドではもっとも小さなモデルだが、そのスタイリングは丸型ヘッドランプや7スロットグリルなど、ジープのアイデンティティを継承しており、日本でも人気が高い。そんなレネゲードに、日本に導入されるジープとしては初のプラグインハイブリッド車「4xe」が追加設定された。
パワートレーンは、1.3Lの直4ターボエンジンと電気モーター2基を組み合わせ、トランスミッションは6速AT。バッテリーは11.4kWhのリチウムイオンで、家庭用の200V充電器や公共の充電設備などの外部電源から充電できる。エンジンは前輪を駆動し、モーターで後輪を駆動する。フロントのモーターは、減速時やアクセルオフ時には路面からの運動エネルギーを回収し、電気に変換してバッテリーに蓄える回生ブレーキとして機能する。
ドライブモードは、エンジンとモーターを効率よく使い分ける「ハイブリッド」、最長48kmモーターのみで走行する「エレクトリック」、バッテリーの消費を抑える「E-セーブ」の3モードが選択できる。また4WDモードをセレクトするセレクテレイン回転スイッチも備えている。
レネゲード4xeには「リミテッド」と「トレイルホーク」の2グレードが用意され、エンジン最高出力はリミテッドが131ps、トレイルホークが179psとなる。いずれもモーターのパワースペックは60ps/250Nmと共通で、システム最高出力はリミテッドが191ps、トレイルホークが239psを発生する。いっぽう、WLTCモード燃費はリミテッドが17.3km/L、トレイルホークが16.0km/Lと、ジープ史上最高の燃費を実現している。
内外装や装備は、基本的にエンジン車のレネゲードと共通だ。エクステリアでは、Jeep/Renegade/4xeといったバッジにブルーのアクセントがあしらわれている。ボディカラーは4色を設定している。ハンドル位置は右のみ。
車両価格(税込)は、リミテッド 4xeが498万円、トレイルホーク 4xeが503万円。なお、FCAジャパンではレネゲード4xeの発売を機に、ジープ全車種に対して購入者にはもれなく3年間フリーメンテナンスやオーナー優遇サービスなどの特典が提供される、新オーナーロイヤリティ向上プログラム「ジープ ウエイブ」を11月2日から導入する予定だ。
ジープ レネゲード リミテッド 4xe 主要諸元
●全長×全幅×全高:4255×1805×1695(1725)mm
●ホイールベース:2570mm
●車両重量:1790kg(1860)
●エンジン種類:直4 DOHCターボ+モーター×2
●排気量:1331cc
●エンジン最高出力:96kW<131ps>/5500rpm(132<179>/5750)
●エンジン最大トルク:270Nm<27.5kgm>/1850rpm
●モーター最高出力:33kW<45ps>+94kW<128ps>
●モーター最大トルク:53Nm<5.4kgm>+250Nm<25.5kgm>
●システム最高出力:191ps(239ps)
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:フロント横置き4WD
●WLTCモード燃費:17.3km/L(16.0)
●タイヤサイズ:235/55R17
●車両価格<税込み>:498万円(503万円)
(カッコ内はトレイルホーク 4xe)