2020年11月15日、 F1第14戦トルコGPがイスタンブール・パーク・サーキットで開催され、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンが優勝、史上最多記録に並ぶ7回目のチャンピオンを決めた。2位にはレーシングポイント・メルセデスのセルジオ・ペレス、3位にはフェラーリのセバスチャン・ヴェッテルが入った。ホンダ勢はレッドブルのマックス・フェルスタッペンとアレクサンダー・アルボンが6位、7位。アルファタウリのふたりは無得点に終わっている。

序盤まで苦戦のハミルトンが大逆転勝利で貫禄の戴冠

土曜日の予選はウェットコンディションとなり、ランス・ストロール(レーシングポイント・メルセデス)が自身初のポールポジションを獲得するなど大波乱となったが、日曜日も決勝開始前に雨が降り始め、路面は完全なウェットとなった。

6番グリッドという予想外のポジションからのスタートとなったハミルトンは、レース序盤、11番グリッドから好スタートを切ったヴェッテルに抑え込まれる苦しい展開となる。その苦境はウェットからインターミディエイトへとタイヤを交換した後も続いたが、路面がさらに乾き始めると状況は一転、グリップ変化が激しい難しいコンディションで王者の真価が発揮される。

ほとんどのドライバーがインターミディエイトタイヤの磨耗に苦しんで2回目のタイヤ交換に入るなか、ハミルトンは見事なマネージメントでタイヤをキープしてコースに留まり、36周目に2番手に浮上。そして翌周にやはりタイヤ交換1回でステイアウトしていたペレスを抜いて首位に立つと、そこからはどんどん差を広げて最終的には30秒以上の大差をつける圧勝で今季10回目のトップチェッカーを受けた。

これでついにミハエル・シューマッハーが持つ7回の王座獲得記録に並んだハミルトンは、「7回なんて2007年にデビューした時は考えもしなかった。言葉もないよ。今回は難しい週末でレース序盤は全然抜けなかったけど、路面が乾いてきたらグリップが回復してきた。タイヤが磨耗してスリックタイヤみたいになって、路面とマッチしてきたことも良かったんだと思う。厳しい状況の中でもベストを尽くして、うまくチームとコミニケーションをとれていたのが良かった。とにかくみんなに感謝したい」と感無量のコメントを残している。

画像: 優勝で7回目のドライバーチャンピオンを決めたメルセデスAMGのルイス・ハミルトン。ミハエル・シューマッハーに並ぶ大記録を達成。

優勝で7回目のドライバーチャンピオンを決めたメルセデスAMGのルイス・ハミルトン。ミハエル・シューマッハーに並ぶ大記録を達成。

週末最速のレッドブルは、まさかの自滅

トルコ入り以来、予選Q2までは最速だったレッドブル・ホンダ2台が、レーシングポイント勢にしてやられた予選Q3と同様に、レースでも「まさかの敗戦」を喫した。

フェルスタッペン、アルボンともにスタートで大きく出遅れ、路面コンディション的に限界以上のペースで追い上げ&追い抜きを図る途上で焦ってスピンしたり、タイヤを磨耗させたりの繰り返し。出入りの激しい展開でレース中盤までに完全に上位勢から姿を消し、フェルスタッペンが6位、アルボンが7位という期待外れと言わざるを得ない結果に終わった。

ペナルティなどでグリッド最後尾からのスタートとなったアルファタウリ勢も見せ場なく、ホンダファンにとっては残念な結果となった。

次戦第15戦バーレーンGPは11月27日から29日、サクヒールのバーレーン・インターナショナルサーキットで開催される。いよいよシーズンのフィナーレを飾る3連戦が始まる。

画像: この週末、速さを見せたレッドブル・ホンダだったが、自滅する形となり、結果を残せなかった。

この週末、速さを見せたレッドブル・ホンダだったが、自滅する形となり、結果を残せなかった。

画像: 各ドライバーのタイヤ戦略。優勝したハミルトンは難しい状況の中、ワンストップで走り切った。

各ドライバーのタイヤ戦略。優勝したハミルトンは難しい状況の中、ワンストップで走り切った。

2020年F1第14戦トルコGP 決勝 結果

優勝 44 L.ハミルトン(メルセデスAMG) 58周
2位 11 S.ペレス (レーシングポイント・メルセデス)+31.633s
3位 5 S.ヴェッテル(フェラーリ) +31.960s
4位 16 C.ルクレール(フェラーリ) +33.858s
5位 55 C.サインツ(マクラーレン・ルノー)+34.363s
6位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)+44.873s
7位 23 A.アルボン (レッドブル・ホンダ) +46.484s
8位 4 L.ノリス(マクラーレン・ルノー)+61.259s
9位 18 L.ストロール (レーシングポイント・メルセデス)+72.353s
10位 3 D.リカルド(ルノー)+95.460s

12位 26 D.クビアト(アルファタウリ・ホンダ) +1周
13位 10 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ) +1周

2020年F1ドライバーズランキング(第14戦終了時)

1位 L.ハミルトン(メルセデスAMG)307
2位 V.ボッタス(メルセデスAMG)197
3位 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)170
4位 S.ペレス (レーシングポイント・メルセデス)100
5位 C.ルクレール(フェラーリ)97
6位 D.リカルド(ルノー)96
7位 C.サインツ(マクラーレン・ルノー)75
8位 L.ノリス(マクラーレン・ルノー)74
9位 A.アルボン (レッドブル・ホンダ)70
10位 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ)63

2020年F1コンストラクターズランキング(第14戦終了時)

1位 メルセデスAMG 504
2位 レッドブル・ホンダ 240
3位 レーシングポイント・メルセデス154
4位 マクラーレン・ルノー 149
5位 ルノー 136
6位 フェラーリ 130
7位 アルファタウリ・ホンダ 89

2020年F1第14戦トルコGP 予選結果

PP 18 L.ストロール (レーシングポイント・メルセデス) 1:47.765
2位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ) 1:48.055
3位 11 S.ペレス (レーシングポイント・メルセデス) 1:49.321
4位 23 A.アルボン (レッドブル・ホンダ) 1:47.765
5位 3 D.リカルド(ルノー) 1:51.595
6位 44 L.ハミルトン(メルセデスAMG) 1:52.560
7位 3 E.オコン(ルノー) 1:52.622
8位 7 K.ライコネン(アルファロメオ・フェラーリ) 1:52.74
9位 77 V.ボッタス(メルセデスAMG) 1:53.258
10位 9 A.ジョビナッツィ(アルファロメオ・フェラーリ) 1:57.226

15位 10 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ)
17位 26 D.クビアト(アルファタウリ・ホンダ)

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