2018年7月、軽自動車のオープンスポーツモデル ホンダ S660のラインアップに加わったモデューロX。そこに最後を飾る特別仕様車バージョンZが設定された。

スポーツドライビングを存分に楽しめるS660 モデューロX バージョンZ

ホンダらしい「走る喜び」を実現したモデルとして2015年4月に発売された2シーターオープンスポーツカー「S660」は、ミッドシップレイアウトがもたらす高いハンドリング性能が特徴である。

さらに2018年7月には、モデューロブランドがそれまで培ってきた「上質でしなやかな走り」を実現するチューニングを施したコンプリートモデル「S660 モデューロX」をラインアップに追加、S660/S660モデューロXは累計3万台以上を販売した、とリリースに書かれている。

実はこれまで筆者はS660にもS660モデューロXにもあまり触れてこなかった。それはいつでも乗れるから、と思っていたからだ。しかし、その生産が2022年3月に終了するとなれば、話は別である。サーキットで試乗する機会があるということですべてを放り投げて校了直前にもかかわらず出かけることにした。

画像: S660 モデューロX バージョンZの特別色として設定されたソニックグレーパール。

S660 モデューロX バージョンZの特別色として設定されたソニックグレーパール。

対面したのは、S660モデューロXとして最後の特別仕様車となるバージョンZである。専用色のソニックグレーパールがすぐに気に入った。試乗前はさすがにサーキットでは力不足、つまり走ってもそれほど楽しめないのではないか、と思っていたが、それは大きな間違いだとすぐに気がついた。周回を重ねるごとに驚くほどサーキット走行を楽しんでいる自分がいたのだ。

モデューロXの開発コンセプトは「大人のスポーツドライビングの歓びを叶える、もうひとつのS660」というもの。それをバージョンZでは、「さらにストイックなスポーツの世界観を表現した」ということだが、いやいやそれは言い過ぎでしょ、という先入観を恥じた。

このS660モデューロX バージョンZが新車で購入できるのは長くてもあと1年しかない。所有できたらライフスタイルはかなり楽しいものになるはずだ。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:井上雅行)

画像: メーターバイザーパネル、助手席アウトレット、センターコンソールなどにカーボン調素材を採用する。

メーターバイザーパネル、助手席アウトレット、センターコンソールなどにカーボン調素材を採用する。

ホンダ S660 モデューロ XバージョンZ 主要諸元

●全長×全幅×全高:3395×1475×1180mm
●ホイールベース:2285mm
●車両重量:830kg
●エンジン:直3 DOHCターボ
●総排気量:658cc
●最高出力:47kW(64ps)/6000rpm
●最大トルク:104Nm/2600rpm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:MR
●燃料・タンク容量:レギュラー ・25L
●WLTCモード燃費:20.6km/L
●タイヤサイズ:前165/55R15、後195/55R15
●車両価格(税込):315万0400円

This article is a sponsored article by
''.