優勝目前に、埼玉トヨペットGB GR Supra GTにまさかのトラブル
五月晴れの、気温21度という好コンディションの下、制限されたものの観客が見守る中で長丁場の500kmの決勝レースの火ぶたが切られた。
GT300クラスは、序盤、ポールポジションの61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTと60号車 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTがトップ争いを展開、それを追って55号車 ARTA NSX GT3と11号車 GAINER TANAX GT-Rが差なく続く。
その後、最初のピットインでタイヤ無交換作戦を敢行した52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GTが、2回目のピットインを終えた時点でトップを走行。そのまま優勝かと思われたが、残り10周を切った終盤になって、駆動系のトラブルで脱落してしまう。
これで優勝争いは序盤にレースをリードしていた3台の戦いになる。ここでトップに立った60号車 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTは、迫り来る後続の猛攻をなんとか抑えて、そのままフィニッシュした。2位は61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT、3位は55号車 ARTA NSX GT3。3台の差はわずか1秒286だった。
GT300クラス優勝:60号車 SYNTIUM LMcorsa GR Supra
吉本大樹(LM corsa/SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT)
「昨年はSUPER GT全般で若手が活躍する中で、(河野)駿佑は結果を残せませんでした。今年は戦える環境になったと思ったら、早くも優勝できて本当に駿佑には良かったと思います。今年はGR Supra GTになりましたが、チームもクルマを仕上げてくれて最高でした。一度代えたのですが今年また快く受け入れてくれたダンロップさんが、素晴らしいタイヤを用意してくれました。でも今回は52号車のトラブルによる優勝、今後はもっともっと強くなって勝ちたいと思います」
河野駿佑(LM corsa/SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT)
「(初優勝で)嬉しくて泣きそうです…。チームが用意してくれたクルマのセットと、ダンロップさんが持ち込んでくれたタイヤが良くて、いいペースで走れて、バトルも粘ることができました。最後は(前のクルマを)抜くこともできた。そういう中で勝てたので本当によかった。嬉しいです」
2021スーパーGT第2戦富士 GT300決勝結果
1位 60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT(9kg) 吉本大樹/河野駿佑 DL 103周(3:04'16.736)
2位 61 SUBARU BRZ R&D SPORT(0kg) 井口卓人/山内英輝 DL +0.712s
3位 55 ARTA NSX GT3(0kg) 高木真一/佐藤蓮 BS +1.286s
4位 65 LEON PYRAMID AMG(45kg) 蒲生尚弥/菅波冬悟 BS +21.580s
5位 10 GAINER TANAX with IMPUL GT-R(3kg) 星野一樹/石川京侍 DL +1周
6位 88 JLOCランボルギーニ GT3(6kg) 小暮卓史/元嶋佑弥 YH +1周
7位 56 リアライズ日産自動車大学校 GT-R(60kg) 藤波清斗/J-P.デ・オリベイラ YH +1周
8位 4 グッドスマイル 初音ミク AMG (0kg)谷口信輝/片岡龍也 YH +1周
9位 18 UPGARAGE NSX GT3(0kg) 小林崇志/名取鉄平 YH +1周
10位 2 muta Racing Lotus MC(0kg) 加藤寛規/阪口良平/小高一斗 BS +1周
※カッコ内はサクセスウエイト
(PHOTO:井上雅行@webモーターマガジン)