事故車をできるだけお得に廃車処分する方法について

どれだけ気をつけて運転をしていても、誰もが遭う可能性がある事故。「修理をして乗り続けても良いのか」「廃車にするしかないのか」と悩みを抱える方も多いと思います。

本記事では、どの程度であれば修理や買取が可能なのかをはじめ、事故車を廃車にするための注意点など、事故後のクルマの処理について詳しく紹介します。

事故に遭ったからといって廃車しか方法がないわけではなく、場合によっては買取をしてもらえることもありますので、少しでも手元にお金を残すための参考にしてください。

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修理・買取・廃車はクルマが受けたダメージ具合で判断しよう

事故によるクルマの損傷が激しく「全損」と判断された場合には、加入している保険会社がクルマを引き取っていくこともありますが、手元にダメージを受けたクルマが残っている場合には「修理」「買取」「廃車」のいずれかを選ぶ必要があります。

どの方法を選ぶかはクルマが事故によって受けたダメージ具合で判断しましょう。

①ダメージが少なければ修理も可能

事故車の処理方法を選ぶ基準のひとつは「ダメージがクルマの骨格部分まで及んでいるか」という点です。

ボディーのキズや凹み程度なら問題はありませんが、クルマを支える基礎となる骨格（フレーム）にまで損傷が及ぶほど大きなダメージを受けていれば、修理費用が高額になることが考えられます。

さらに、どれだけキレイに見た目を直したとしても、骨格にダメージを受けたことがあるクルマは事故車として扱われることに。そのためクルマを売却しようとしたときに査定額に大きな影響を及ぼします。

ミラーの破損や小さなキズ程度であれば修理も可能ですが、ダメージが大きい場合には「買取」や「廃車」を選択しましょう。

②事故に遭ったクルマでも買取が可能な場合も

中古車買取では、事故車かどうかが査定に大きな影響を及ぼします。事故車と聞くと「事故に遭った車」をイメージする方が多いと思いますが、自動車業界での事故車の定義は修復歴の有無です。

修復を行うと事故車となるのは以下のパーツです。

事故に遭ったとしても修復歴に該当しなければ、買取で値段が付くケースも多くあります。また事故歴に該当してしまっても、クルマとしての機能が失われていなければ買取をしてもらえる場合もありますので、廃車と諦める前に是非買い取りも検討してみてください。

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③損傷が激しい・全損の場合は廃車にしよう

事故によるダメージがフレーム部分にまで及んでいる場合や全損と判断された場合には、修理費用が高額になってしまうため廃車を検討したほうが良いでしょう。

クルマの損傷具合を表す言葉として「全損」という言葉があります。全損には物理的に修理が不可能な状態を表す「物理的全損」と、修理にかかる費用が事故時点のクルマの時価額を超えてしまう「経済的全損」の2つがあり、修理をすればまだ使うことができたとしても、修理額がクルマの価値を上回ってしまうと保険会社に判断された場合には全損という扱いになります。

全損と判断された場合には自損事故でも、相手に過失がある事故でも、事故時点のクルマの時価額までしか保険が降りないケースがほとんどです。新しいクルマであれば時価額が高いため、ある程度の修理費が保険で下りますが、長く乗っているクルマは時間の経過と共に価値が下がっているので、「まだ乗れるのに」と思うような損傷でも全損と判断されてしまうことがあります。

ダメージが大きく保険でもまかないきれない額の修理費が発生する場合には、余分なお金をかけないためにも廃車にしたほうが良いでしょう。

損傷が大きい車は、中古車として転売することができません。そのため新車を購入してくれるお客様へのサービスの一環として買取を行うディーラーでは、値段を付けることが難しくなります。お金をもらえないどころか廃車にかかる費用を請求されることも多いです。

他社で値段が付かなかったクルマは、壊れたクルマやボロボロのクルマの買取を得意とする廃車買取業者に依頼しましょう。

廃車買取業者は中古車として使えなくなったクルマを解体し、まだ使えるパーツを転売したり、日本の中古車の需要が高い海外へ輸出します。このように中古車として転売する以外の様々な販路を確保することで、役割を終えたクルマにも価値を生み出すことが可能です。他社が値段を付けられなかったクルマも買い取ってもらえるかもしれません。

万が一廃車買取でクルマに値段が付かなかったとしても、廃車にかかるレッカーや解体費用、廃車手続きの代行費用は無料です。ディーラーで依頼すると数万円の廃車費用を請求されてしまうこともありますので、クルマの損傷が大きい場合は是非廃車買取業者へ連絡をしてみてください。

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事故で激しく損傷してしまったクルマの廃車方法と廃車時の注意点

損傷が激しく、物理的・経済的に修理ができない場合にはクルマを廃車にする必要があります。クルマは所有しているだけで駐車場代や税金がかかります。さらに廃車にすることで戻ってくる還付金も時間が経てば経つほど少なくなりますので、事故に遭ってしまったクルマの廃車は早めに行動することが大切です。

廃車は中古車買取のようにはお金になりませんが、できるだけ費用を抑えることは可能です。ここからはお得な廃車方法や注意点についてご紹介します。

廃車の方法は大きく分けて3つ

クルマを廃車にする方法は大きく分けて次の3つです。

ディーラーでも廃車の代行をしてくれます。以前から車検やメンテナンスで利用していたディーラーなら安心してクルマを任せることができるでしょう。

しかしディーラーでは、新車を購入してくれるお客様に対するサービスの一環として中古車の買取や廃車を行っています。そのため「廃車を依頼するディーラーで新車を購入する」といったような理由がなければ、まずクルマに値段は付かないと思ったほうが良いでしょう。

またディーラーで買い取ったクルマは、中古車を取り扱う業者が参加するオークションへ出品されることが一般的です。中古車としての価値がないクルマであれば、引き取ったとしても利益が見込めないため値段が付かないだけでなく、2～5万円程度の廃車費用を請求されることも多いです。

費用を抑えるために自分で廃車をしたいという方も多いですが、場合によってはかえって費用がかさんでしまうこともあります。

また、手続きを行う運輸支局の開局時間は平日の8：45～11：45と、13：00～16：00までです。そのため平日に休みが取りにくい人であれば、廃車手続きが先延ばしになり余計な税金がかかってしまうことも考えられます。

廃車手続きには、クルマを解体せず一時的にクルマの利用を中断する「一時抹消登録」とクルマを解体した後でしかできない「永久抹消登録」があります。一時抹消登録であれば必要書類をそろえ陸運局に提出するだけなので、自分で手続きをしたほうが代行費用を抑えることができますが、クルマは存在しているため駐車スペースを確保し続ける必要があります。

永久抹消登録は手続き以外にもクルマの運搬や解体が必要となり、解体や運搬を業者へ個人依頼するとディーラーに依頼するよりも費用が高額になることも。また個人の依頼を受け付けているスクラップ業者は数が少ないため、業者を見つけるのにも手間がかかります。

クルマの運搬は距離に応じて値段が変わり5,000円～30,000円程度、解体（スクラップ）には20,000円～30,000円程度です。

廃車買取を利用し、廃車にするという方法もあります。廃車買取なら、ディーラーや中古車買取店で費用がかかると言われたクルマでも、無料で運搬・解体・手続き代行をしてくれます。

またこのような業者は、解体したあとの素材や再利用可能なパーツの転売、海外輸出など、日本国内で中古車として使えないクルマの販路を多く持っているため、他社で値段が付かなかったクルマにも値段が付く可能性も。

万が一値段が付かなかったとしても、0円でクルマの解体から手続きまで全てを行ってくれますので、廃車を考えるユーザーにとってはメリットが大きい廃車方法と言えます。

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廃車にする際の注意点

廃車にする場合には下記4つに注意しましょう。

①ローンが残っている場合には所有権の解除が必要

現金一括や銀行ローンでクルマを購入した場合は問題ありませんが、ディーラーでローンを組んでクルマを購入した場合、クルマの所有権はユーザーではなくローン会社にあります。

所有者に許可なくクルマを廃車にすることはできませんので、車検証の所有者欄が自分以外になっている場合には、事前にローン会社に連絡し、所有権解除書類を作成してもらってください。所有権の解除はローンを完済していることが条件です。まだローンが残っている場合には、再ローンや借り換えが必要となりますので、手続きに時間がかかることもあります。スムーズに廃車手続きをするためにも早めに連絡をするようにしましょう。

②廃車手続きを先延ばしにすれば税金が余分にかかる

クルマは所有しているだけで税金がかかります。忙しくて廃車にするのを先延ばしにしてしまうと余分に税金を支払わなくてはいけなくなることも。特に年度末には注意が必要です。自動車税は4月1日時点のクルマの所有者に税金の支払い義務が発生しますので年度が変わる前にクルマを処分しましょう。

またクルマの所有者は自動車税以外にも車検ごとに支払う重量税や自賠責保険を支払っています。これらは1年分もしくは、次の車検までの期間分をまとめて先払いしているため、期間の途中で廃車手続きをすれば未経過分が還付されます。時間が経てば経つほど還付される金額は少なくなってしまいますので、少しでもお金をかけたくないのであれば年度末でなくても早めに手続きをすることが大切です。

当サイトでは廃車時の自動車税還付金についても詳しくご紹介しています。いくら受け取ることができるのかの計算方法も掲載しておりますので、より詳しく知りたい方はこちらも参考にしてください。

（関連記事）【クルマ売却時自動車税額と還付金額】自動車税は月割りで戻ってくる！

③自分で廃車にするのがお得とは限らない

費用を抑えようと自分でクルマの廃車をする人も多いですが、廃車の方法によってはかえって費用がかかってしまうことも。

ここからは自分で手続きをしたほうがお得な一時抹消登録と、自分で手続きをすることで費用が高額になる可能性が高い永久抹消登録について解説します。

一時抹消登録は、その名のとおり一時的にクルマを廃車扱いにする手続きです。この手続きはクルマを解体する必要がなく、車検を受けなおしナンバープレートを再発行することでクルマの使用を再開することができます。

一時抹消登録手続きは350円の手数料印紙代と1,000円～2,000円程度の書類発行費用が必要ですが、書類の提出だけで手続きが完了。業者に廃車を代行してもらわないほうが安く済むでしょう。

「クルマは乗らないけど手元に残しておきたい」「修理に出すかもう少し悩みたい」という方は、こちらの手続きを利用しましょう。また手続きをすることで税金がかからなくなりますので、「すぐにクルマを解体できない」という方も一旦この手続きをすることで無駄なお金を払う必要がなくなります。

永久抹消登録は、クルマの解体が完了してから申請する必要があります。クルマが解体され、運輸支局のデータからも車両情報が消去されますので、手続き後は二度と同じクルマに乗ることができません。

手続き自体に必要なのは1,000円～2,000円程度の書類発行費用のみですが、永久抹消登録をするためにはクルマを解体したり、スクラップ場までクルマを運搬する費用が必要となります。

クルマの解体には20,000円～30,000円程度、運搬費には5,000円～30,000円程度がかかりますので、廃車をディーラーや買取業者に依頼するよりも費用がかかってしまうことがあります。

④廃車は依頼先の選択が重要

ディーラーや転売を目的とした中古車買取をしている業者では、転売ができず利益が見込めない廃車を引き取るために費用がかかるケースが多いです。また業者によっては、本来ユーザーが受け取るはずの還付金の説明がないという場合も。

そのため廃車を依頼するのであれば事故車や不動車の買取に特化した業者を選ぶことが大切です。

廃車買取のカーネクストでは、公式HPにて自動車税の還付についても明記しています。事故車の取り扱いにも慣れていますので廃車の依頼先を決める参考にしてください。

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Q&A

Q.事故車を修理して乗り続けることは可能？

A.損傷が小さければ可能です。しかしクルマの骨格部分にまでダメージが及んでいたり、修理費がクルマの時価額よりも高額になってしまう場合には廃車を検討したほうが良いでしょう。

Q.費用を抑えて廃車にするにはどうしたら良い？

A.廃車買取業者に買取を依頼しましょう。ディーラーや一般の中古車買取店は買い取ったクルマを中古車として転売することを目的としていますので、転売できないほどダメージが大きいクルマは値段が付かないどころか廃車費用を請求されることも多いです。廃車買取業者なら廃車にかかる費用は無料で対応してくれます。

Q.廃車は自分でやったほうがお得？

A.完全に登録を抹消する「永久抹消登録」はクルマを解体してから届出をする必要があり、運搬費用や解体費用で2万円～5万円程度が必要になりますので、自分で廃車を行ったほうがかえってお金がかかるというケースが多いです。

Q.事故車はどれくらい査定額が落ちる？

A.クルマの元々の値段にもよりますが、3割程度下がるとされています。そのため見た目をキレイに直したとしても、売却時に相場よりも低い査定額しか出ないことが考えられます。

Q.ローンの残債があっても廃車にできる？

A.銀行などでローンを組んだ場合にはローンが残っていても廃車が可能ですが、ディーラーでローンを組んだ場合には車検証の所有者欄がローン会社名義になっていることがほとんどです。その場合、ローンを完済するか再ローンを組むなどして所有権を解除してからでないと、廃車にすることはできません。

まとめ

自分がどれだけ安全運転をしていても遭遇してしまう可能性がある事故。事故に遭ってしまったらクルマを修理するのか、買取に出すのか、廃車にするのかを決める必要があります。

どの方法を選ぶかはクルマが受けたダメージの大きさが基準になります。損傷程度が小さく、ボディーのキズや凹み、外装パーツの交換で済むようであれば修理して乗り続けても良いでしょう。

しかし損傷が大きく、クルマの骨格部分にまで影響が出ている場合には修理費用が高額になってしまうことが考えられます。特に全損と判断されてしまった場合には、相手の保険からも事故発生時点の時価額相当分しか保険が下りないこともありますので、費用を抑えたいのであれば買取や廃車を選んだほうが良いでしょう。

事故に遭った車でも損傷の程度が小さかったり、フレームまでダメージが及んでいなければ、買取が可能な場合があります。ディーラーでは事故車に値段が付かないことが多いため、様々な買取業者に査定依頼ができる一括査定サイトを利用することをおすすめします。

買取で値段が付かなかった場合には廃車買取を利用してみてください。万が一値段が付かなかったとしても廃車に必要な費用は無料ですので、お金をかけずクルマを処分することができます。

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