有機ELと高音質が実現する臨場感
新シリーズはオーディオにもこだわる。プロがチューニングしたサウンドをボタンひとつで楽しめる「音の匠」機能は継続搭載しつつ、ライブ音楽に最適な「極(KIWAMI)サラウンド」を搭載。低域部分の音を仮想再生することで、重低音専用のスピーカーがあるような迫力が楽しめる。
有機ELディスプレイモデルでは、パナソニックブランドの高速演算DSPやフィルムコンデンサを新たに採用、さらにハイエンドオーディオ機器向け高音質オペアンプを搭載することでハード面での基本スペック向上も図っている。これによって、ハイレゾ音源の魅力をフルに引き出せるスペックとしているのだ。
HDMI入力/出力端子を備えたことでスマートフォンやAmazon Fire TV Stickなどを介した動画配信サービスに対応。高画質&大画面による映像的魅力は、AVファンに見逃せないポイントだろう。
また、ディスプレイのHD化はドライブレコーダーやリアビューカメラとの連携でも大きなメリットになる。特にドライブレコーダーで録画した映像を車内で確認するとき、細部まで高精細に表示できるという意味でも魅力は大きい。
最後に新ストラーダで紹介したい大きなポイントが、Wi-Fiテザリングへの対応だ。スマホのテザリング機能を活用することでインターネット回線に接続。これにより、たとえ走行中であっても音声で目的地を検索、ルート探索が可能となったのだ。「近くのコンビニ」とか「お腹が減った」といった曖昧なキーワードにも対応して、目的地設定が簡単にできる。
道案内だけではもったいない新たなエンタメ空間の出現
さて、ビッグサイズの10V型有機ELディスプレイを備えたF1X10BHを実際に試した際の印象についても触れておこう。
まずは映像の美しさに圧倒されたというのが正直な感想だ。地図データのHD化によって細部までくっきり見え、3D地図はリアルに再現される。走行中に表示されたスカイツリーのリアル感は半端じゃなかった。ここまで表現力を発揮するカーナビはいまだかつて見たことがない。
しかもこの実力は地デジやブルーレイ、さらにストリーミングサービスなど映像コンテンツを視聴するときにも発揮されるのだ。目的地までの道中から休憩中、到着後の楽しみ・ワクワク感が伝わってくる。新しいストラーダはそんな魅力たっぷりのカーナビとして生まれ変わったのだ。
※走行中はナビ画面に映像を表示しない。
なお新型の大画面モデルのラインナップは3つあり、カーナビとしての基本機能はいずれもフラッグシップのF1X10BHと同じであることも見逃せない。また、7V型もHD化され、魅力が増している。オーディオの音質や画面サイズで違いはあるものの、ベーシックモデルでもWi-Fiテザリングが使えるわけで、選択肢の自由度は高くなった。新登場した「ストラーダ」の新シリーズは、そんな魅力にあふれたラインナップとなっている。(文:会田 肇/写真:森山良雄 ほか)
■パナソニック ストラーダ ラインナップ
CN-F1X10BHD:オープン価格(実勢価格:22万円前後)
CN-F1X10HD:オープン価格(実勢価格:20万円前後)
CN-F1D9HD:オープン価格(実勢価格:14万円前後)
※実勢価格はWebモーターマガジン編集部調べ