4位という結果以上のインパクトを見せた角田裕毅
2021年F1最終戦で、アルファタウリ・ホンダの角田裕毅が素晴らしい走りを見せた。
8番グリッドからミディアムタイヤでスタートした角田は、序盤はバルテリ・ボッタス(メルセデス)を抑えて走り続け、3番手まで上がったところで22周目に1回目のピットストップを行いハードタイヤに交換。
35周目に起きたアントニオ・ジョヴィナッツィ(アルファロメオ)のアクシデントによるバーチャルセーフティカー時はステイアウトして、トップ6に浮上する。
そして、残り6周のニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)のクラッシュによるセーフティカー導入時に、2回目のピットストップを行いソフトタイヤに交換して、6番手からさらに上を狙う。
優勝争いが繰り広げられたクライマックスとなる終盤にはボッタスをオーバーテイクし、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)がリタイアしたことで、表彰台まであと一歩となる4位でチェッカーフラッグを受けた。
角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)
「今シーズンを最高の結果で締めくくることができて、とてもうれしいです。このレースウイークを通して、マシンは最高のパフォーマンスを発揮してくれました。レースペースがここまで良くなると予想をしていなかったのですが、結果的に最高の日になりました。シーズンをこんなに良い状態で終えることができるなんて、本当に最高です。ここまで来るのに長い道のりでしたが、これで自信を取り戻すことができましたし、最高の結果をもってオフシーズンに入ることができます。マックス(フェルスタッペン)、本当におめでとう! 彼にとってはシーズンを通してタフなレースばかりだったはずですし、今日のレースは勝つべくして勝ったのだと思います。同時に、ホンダにとってF1最後の年となるシーズンでチャンピオンを獲得してくれたことにとても感謝をしています」
ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは角田選手について「F1初挑戦の今シーズン、最終戦で今まで積み重ねた経験を十分に発揮し、きっちりとベストリザルトにつなげてくれました。素晴らしいドライビングだったと思います。ガスリー選手も12番手スタートからいいパフォーマンスでポジションを上げ、アルファタウリはいい結果でシーズンを締めくることができました」とコメントしている。
2021年、素晴らしいF1デビューを飾り世界から注目された角田だったが、シーズン途中はそのアグレッシブな走りが見られず、パフォーマンスを疑問視する声も上がっていたが、最終戦アブダビGPではミディアムタイヤでQ2を突破、予選で初めてチームメイトを上回り、さらに決勝ではボッタス、ガスリーを従えてのフィニッシュとなった。
角田は2022年シーズンもアルファタウリチームからF1参戦することを決めており、さらなるパフォーマンスに期待がかかる。
2021年F1第22戦最終戦アブダビGP決勝 結果
1位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)58周
2位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+2.256s
3位 55 C.サインツ(フェラーリ)+5.173s
4位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)+5.692s
5位 10 P.ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)+6.531s
6位 77 V.ボッタス(メルセデス)+7.463s
7位 4 L.ノリス(マクラーレン・メル セデス)+59.200s
8位 14 F.アロンソ(アルピーヌ・ルノー)+61.708s
9位 31 E.オコン(アルピーヌ・ルノー)+64.026s
10位 16 C.ルクレール( フェラーリ)+66.057s
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リタイア 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)
2021年F1ドライバーズランキング最終結果
1位 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)395.5
2位 L.ハミルトン(メルセデス)387.5
3位 V.ボッタス(メルセデス)226
4位 S.ペレス(レッドブル・ホンダ)190
5位 C.サインツ(フェラーリ)164.5
6位 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)160
7位 C.ルクレール(フェラーリ)159
8位 D.リカルド(マクラーレン・メルセデス)115
9位 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ)110
10位 F.アロンソ(アルピーヌ・ルノー)81
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14位 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)32
2021年コンストラクターズランキング最終結果
1位 メルセデス 613.5
2位 レッドブル・ホンダ 585.5
3位 フェラーリ 323.5
4位 マクラーレン・メルセデス 275
5位 アルピーヌ・ルノー 155
6位 アルファタウリ・ホンダ 142