新車を購入してから最初に車検を迎える3年という一つの節目。このタイミングでクルマを買い替えることが、果たしてお得なのか損なのか、車検を間近に控えている人にとっては非常に気になるところです。
今回の記事では、3年でクルマを買い替えるときのメリットやデメリット、またお得に買い替えるための5つの方法や3年以外でお得に買い替えるタイミングについて解説してまいります。ご自身のクルマを買い替えるべきか否か、判断するための参考になれば幸いです。
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3年でクルマを買い替えるメリット・デメリットは?
3年でクルマを買い替えるメリットは沢山あります。一方で、デメリットも少なからずあります。
最初のパートでは、3年でクルマを買い替える6つのメリットと、3つのデメリットについて、詳しく解説してまいります。
3年でクルマを買い替えるメリット6つ
まず、3年でクルマを買い替えるメリットについて解説してまいります。5年または7年といったタイミングで買い替えるよりも3年で買い替えるほうがお得なポイントとして、主に次の6つが挙げられます。
- ①下取り・買取査定額が高い
- ②新しいクルマを使い続けられる
- ③メーカー新車保証の有効期間(3年)に収まる
- ④任意保険の新車割引期間(3年)に収まる
- ⑤車検の費用を支払わずに済む
- ⑥メンテナンス費が殆どかからない
メリット1:下取り・買取査定額が高い
3年目にクルマを買い替える最大のメリットは、下取りや買取の査定額が高いという点です。
査定額が高くなる理由は、ディーラーや買取店がクルマを引き取ったあとのメンテナンスにかける費用が少なく済むこと、また、走行距離が少なく傷や塗装の劣化なども少ないことから、再販する場合に高く売却できることが考えられます。
残価率は50%を超える
クルマの価値を表す指標として残価率がありますが、殆どのクルマが50%を超えており、3年経過しても購入したときの価格の半分以上の値段で売れるということになります。リセールバリューの高い人気車種の場合は、残価率が70%を超えるクルマもあります。
このように、できるだけ早めにクルマを売却することで、次の新しいクルマの購入負担を少なくすることが可能になります。
ただ、5年、7年と乗り続けても、残価率が高値をキープしているようなリセールバリューの高いクルマの場合は、長い目で見たときに3年目で手放してしまうことが、逆に損することになりかねないため、買い替えは慎重に行いましょう。
3年目で買い替える場合の残価率
参考までに、代表的なクルマの残価率について確認しておきましょう。最初の車検を迎える3年目の殆どのクルマが50%を超えているのに対し、2回目の車検となる5年目には30%~40%程度、3回目の車検となる7年目に至っては20%前後まで下落する傾向にあることが分かります。
車種 | 3年目の残価率 | 5年目の残価率 | 7年目の残価率 |
---|---|---|---|
トヨタ ハイエース | 75% | 64% | 59% |
トヨタ ヴォクシー | 68% | 59% | 32% |
日産 セレナ | 63% | 39% | 22% |
ダイハツ タント | 53% | 41% | 24% |
トヨタ プリウス | 53% | 30% | 21% |
ホンダ フィット | 42% | 27% | 15% |
利用ツール:トヨタ 下取りシミュレーション / ナビクル 買取・下取り相場
当然のことではありますが、査定額ができるだけ高いうちに買い替えたいということであれば、車検のタイミングで照らし合わせると、3年目がベストであることに違いはありません。
メリット2:常に新しいクルマを乗り続けられる
3年に1度のペースでクルマを買い替えることで、常に新しいクルマを乗り続けられるのもメリットと言えるでしょう。
3年も経てば、家族のライフスタイルや趣味嗜好の変化なども十分考えられ、その時々に最適なクルマに乗ることで、快適なカーライフを送ることが可能になります。
また、同じ車種の場合でも、3年おきに買い替えることで、常に新しいモデルのクルマに乗り続けられることが可能になります。最近でこそ、モデルチェンジの周期が長期化傾向にありますが、3年の間にマイナーチェンジまたはフルモデルチェンジの新型車が発売されれば、数珠つなぎで新しいモデルのクルマに乗り続けることができます。
メリット3:メーカー新車保証の有効期間(3年)に収まる
新車を購入してから3年間は、消耗品を除いて殆どの部品を保証しくれるメーカーの新車保証の有効期間内に収まっていることもメリットの一つと言えます。
メーカーの新車保証は別名「一般保証」とも称され、新車から3年間または6万km走行時点のいずれか早いほうまでが保証期間とされており、電装部品を含め、殆どの部品が保証の対象となっています。
そのため、この3年というメーカー新車保証の有効期間内に買い替えを行えば、対象となっている部品については、修理や交換の必要があっても費用が発生しないというメリットがあります。
メリット4:任意保険の新車割引期間(3年)に収まる
クルマの任意保険には新車割引があり、その最長期間となる3年に収まることもメリットになります。
新車は事故になるリスクが低いという理由によって保険料が割引されるサービスで、殆どの保険会社で新車割引が適用されます。
保険会社によって加入条件が異なりますが、新車の初度登録月から25ヶ月以内が新車割引の一定期間となっています。保険の契約は1年契約が基本となっているため、25ヶ月目に契約を更新することで、最長で3年間の新車割引が適用されることになります。
ただ、保険会社によっては新車割引が適用されない場合や割引率が異なりますので注意が必要です。
メリット5:車検の費用を支払わずに済む
登録してから最初の車検を迎える3年未満にクルマを買い替えることで、車検の費用を一度も支払わずに済むということもメリットの一つになります。
車検の費用を大別すると、「法定費用」「車検基本料」「部品交換・修理費用」の3種類があり、必ず支払いが発生する法定費用は、車種によって差はあるものの概ね5万円程度かかります。
また、点検や整備を行うための車検基本料については、メーカーの新車保証の有効期間内ということもあり、最も費用が高いと言われているディーラーで車検を受けるケースがほとんどです。車種によっても異なりますが5万円前後が必要となり、少なくとも法定費用と合わせると10万円前後がかかります。
さらに、部品交換・修理費用については、3年目が交換の目安となるバッテリーやエアクリーナー、ブレーキオイルなど、メーカー保証の対象になっていない消耗品の交換ならびに工賃が少なからず発生し、数万円程度が加算される場合もあります。
クルマのコンディションによっては、交換しなくても車検を通すことができる部品などもありますが、最初の車検ということで指摘されるがまま交換してしまうのが通例です。
メリット6:高額なメンテナンス費が殆どかからない
新車を購入して3年以内であれば、高額なメンテナンス費用が殆どかからないのも大きなメリットです。
消耗品を除く殆どの部品については、前述のメーカー新車保証期間であることから修理や部品の交換費用は発生しないため、オイル交換やワイパーブレードの交換といった小額のメンテナンス費用で済む可能性が高いです。
もちろん、走行距離やクルマの扱い方次第ではありますが、新車購入後の3年間で思いも寄らぬ高額なメンテナンス費用に見舞われるようなことは考えにくく、仮に3年おきにクルマを買い替えれば、高額なメンテナンス費用を支払うといったこととは生涯無縁となるかもしれません。
3年でクルマを買い替えるデメリット3つ
3年でクルマを買い替えることによって、トータル的には費用がかさばる、リセールバリューの低いクルマは損をする、ローンが完済していない場合が多いといったデメリットも存在します。
それが以下の3つになります。
- ①3年毎に買い替えると費用はかさばる
- ②リセールバリューの低いクルマは損をする
- ③ローンが完済していない場合が多い
デメリット1:3年毎に買い替えると費用はかさばる
3年毎にクルマを買い替えることに対するメリットが沢山ありましたが、トータル的には費用がかさばるというデメリットになることは肝に銘じておきましょう。
分かりやすく新車購入価格300万円のクルマを3年毎に1回のペースで買い替え、9年後に売却したケースを例に確認してみましょう。車種にもよりますが、3年後の残価率を50%とした場合、査定額は150万円になります。
新車購入価格 | 査定額(売却価格) | 車検・修理代 | |
---|---|---|---|
購入時 | 300万円 | - | - |
3年後(買替) | 300万円 | 150万円(残価率50%) | 0円 |
6年後(買替) | 300万円 | 150万円(残価率50%) | 0円 |
9年後(売却) | - | 150万円(残価率50%) | 0円 |
小計 | 900万円 | ▲450万円 | 0円 |
合計 | 450万円 |
一方、同じ新車購入価格300万円のクルマを9年間乗り続け、9年後の残価率が5%だったとしましょう。そうすると、査定額は15万円とほぼゼロに近い数字になりますが、車検・修理代を3回支払っても、トータル的には3年毎に買い替えたときに比べて、120万円出費が少ないことになります。
新車購入価格 | 査定額(売却価格) | 車検・修理代 | |
---|---|---|---|
購入時 | 300万円 | - | - |
3年後 | - | - | 10万円 |
6年後 | - | - | 15万円 |
9年後(売却) | - | 15万円(残価率5%) | 20万円 |
小計 | 300万円 | ▲15万円 | 45万円 |
合計 | 330万円 |
これは単純なシミュレーションによるものではありますが、故障しにくくなった最近のクルマの耐久性などを鑑みれば、3年毎に買い替えると、結果的には費用がかさばることになり、クルマによるところもありますが、原理原則、クルマの買い替えは少ないほうがお得ということになります。
とはいえ、120万円の違いで2回新しいクルマに乗り換えられるならお得という見方もできますので、この辺りは好みに従って判断するのも良いでしょう。
残価設定ローンを利用すれば費用のかさばりを緩和可能
購入価格の総額を分割払いにする一般的なローンとは違い、数年後のクルマの想定残価に対してローンを組む「残価設定ローン」を利用すれば、月々の返済費用のかさばりを緩和することが可能になります。
先程の例で説明すると、新車購入価格300万円に対して3年ローンを組んでいますが、3年後の想定残価を50%と設定した場合は150万円で3年ローンが組めることになり、その分、月々の返済費用が少なくて済むことになります。
但し、返済が終わったあとは、①クルマを返却するか、②残価分を支払って乗り続けるか、あるいは③下取りに出して新車に買い替えることが出来ます。
昨今、国産車のみならず輸入車ディーラーでも告知するようになり「残価設定ローン」の利用者が急増していますが、今に始まったことではなく、30年以上前に話題となった残価設定ローンのパイオニアの「ONIX(オニキス)」と聞いて、ピーンと来る昭和世代の人も多いのではないかと思います。
デメリット2:リセールバリューの低いクルマは損をする
前述のデメリット1では、残価率が50%の場合を例に取り上げましたが、リセールバリューの低いクルマ、つまり残価率の低いクルマを買い替えた場合は、さらに損をすることになります。
残価率が低いということは、査定減となる額がさらに大きくなる訳ですから、説明するまでもなく3年でクルマを買い替え続けるとトータル的にはさらに損をする可能性が高くなります。
ただ、クルマを売却する前に残価率の相場を確認することはもちろん大切ですが、実際の査定価格をいかに高く評価してもらうかという点がより大切になります。
デメリット3:ローンが完済していない場合が多い
新車を購入する際にローンを組まれる方が多いと思いますが、3年で買い替えをするときに、まだローンが完済していない場合が多いこともデメリットになります。クルマのローンは5年で組んでいるケースが最も多く、その場合はローンが完済していない状況で次の新しいクルマを買い替えることになります。
いわゆるダブルローンの状態となり、金利が二重に発生するだけでなく、月々の支払いも増えることになります。業者によってはローンを一つにまとめてくれるところもありますが、与信などによっては新しいクルマのローンの審査が通らないケースもありますので注意が必要です。
3年でクルマをお得に買い替えるための方法5つ
3年でクルマを買い替えることが、必ずしも高値で売却できるとは限りません。また、せっかく高値で売却できるクルマでも、売り方を間違えると損をしてしまいます。
3年でクルマをお得に買い替えるためには次の5つが大切になります。
- ①事故を起こさない
- ②大切にキレイに乗る
- ③走り過ぎない
- ④少しでも高く買い取ってもらえるところに売る
- ⑤残価設定型ローンをうまく活用する
①事故を起こさない
3年でクルマをお得に買い替えるための大前提として、とにかく事故を起こさないことです。
事故の程度も様々ですが、板金塗装を伴う修理が施された修理歴ありのクルマや、クルマの骨格(フレーム)の交換や修正を施された修復歴ありのクルマなどは、下取りや買取査定において大きく減額される要因となります。
(関連記事)事故車の査定額はどのくらい下がる?修復歴がつくデメリットと査定前に修理すべきかどうかを徹底解説
残価率の高い新車登録後3年のクルマとは言え、事故を起こすことで評価損となり、残価率50%を下回ってしまうことも容易に考えられます。修復歴ありの場合は告知義務が必要となるため間違いなく減額になりますし、板金塗装が施された修理も査定士には簡単に見破られます。
高値で売却できるはずの3年目のクルマをお得に買い替えるためではありませんが、くれぐれも事故は起こさないように十分注意しましょう。
②大切にキレイに乗る
できるだけ高くクルマを売却するためには、日頃からクルマを大切に扱いキレイに乗ることが不可欠となります。
日々のメンテナンスを怠らない、青空駐車ではなく屋根付き駐車場を利用する、ボディだけでなく車内のインパネや内装の樹脂部分に傷がつかないように日頃から丁寧に扱うことなどがポイントして挙げられます。
ただ、キレイに乗るといっても、毎日クルマをピカピカの状態にしておくことではありません。ことあるごとにコンパウンド入りのワックスで磨きあげていたのでは、塗装やクリアの劣化が早まってしまい逆効果にもなりかねないため注意が必要です。
③走り過ぎない
走り過ぎない、つまりは極力、走行距離を増やさないことも重要なポイントになります。
3年で買い替えるといっても走行距離が3万kmよりはるかにオーバーするような場合は、査定の減額に影響を及ぼします。
そのため、徒歩や自転車で通えるような場所へはできるだけクルマに乗らず、走行距離を増やさないことが大切になります。
また、雨の日には乗らないというのも走行距離を増やさないための一つの方法で、ガソリン代や洗車費用の節約にも繋がります。お勧めです。
ワンポイント:雨の日に乗らないと走行距離が抑えられる理由
雨の日の運転は危険が伴うだけでなく、クルマが汚れるというデメリットがあり、雨の日にはクルマに乗らないと決めておくことで走行距離を抑えることができます。
また、クルマを洗車する場所は人によって異なりますが、自宅前で洗車ができない場合は最寄りの洗車場までクルマを移動させる必要があり、ガソリン代や洗車費用がかかるだけでなく、走行距離もその都度、増え続けることになります。
通勤手段としてクルマを使っている場合や青空駐車の場合は、雨の日のクルマの汚れは避けて通れないかもしれませんが、屋根付き駐車場に保管して雨の日に極力乗らないと決めている私の場合、走行距離は年に3,000km程度、洗車は年に2回程度で、ガソリン代や洗車費用の節約にも繋がっています。
④少しでも高く買い取ってもらえるところに売る
3年間、大切にしてきたクルマをお得に買い替えるためには、少しでも高く買取ってもらえるところに売ることが非常に重要なポイントになります。
本来であれば高く買取ってもらえるはずなのに、売却する方法を誤って損をすることも十分考えられます。
それを防ぐために大切なのが以下の通りです。
下取りだけでなく買取査定も取ってもらうことが大切
まず、クルマを少しでも高く買取ってもらうための基本、下取り査定だけでなく買取査定も行ってもらうことが最低条件となります。これを怠ると、たとえ買取ってもらった価格が、最も高い査定価格だったのか判断できません。
ディーラーでの下取り査定、買取店による買取査定などいずれの場合も、査定そのものは無料で行ってくれますし、査定をしてもらったからといって必ず売却する必要はありません。そのため、ディーラーによる下取り査定だけでなく、できるだけ多くの買取店で査定をしてもらうように努めましょう。
査定額を比べるなら一括査定!
できるだけ多くの買取店で査定をしてもらうための最善策は、クルマの一括査定になります。ネット上から必要項目を入力して1回の申込をするだけで、ご自宅近くの複数の買取店候補が無料で出張査定に駆けつけてくれます。
10社程度の買取店で査定を行ってもらい50万円以上の開きがあったという話は、クルマの一括査定の世界では日常茶飯事です。そのため、必ずクルマの一括査定を利用して、さらにはディーラーの下取り査定価格と比較して、悔いが残らないように最も高値査定してくれたところで売却されることをお勧めいたします。
徐々に人気を出しているオークション査定という方法も
少しでも高い価格でクルマを売却するといった目的に対して万全を尽くすために、ディーラーの下取り査定と一括査定に加えて、徐々に人気を出しているオークション査定という方法も活用されることを推奨いたします。
オークション査定は、仲介業者によってクルマをオークションに出品してもらい、提携している全国の買取店が入札を競い合わせ、最も高い価格で入札した買取店を決定するというサービスです。オークションという性質から、一括査定に比べると売却まで若干時間は要しますが、参加する業者が非常に多いため、想定以上の高値で査定される可能性もあります。
このオークション査定で業界最大手となるユーカーパックは、1回の査定だけで最大5,000社以上が参加することができる「中古車買取の新しい仕組み」を提供しており、利用者も年々増え続けています。
繰り返しになりますが、クルマを高く売却するための基本は、「できるだけ多くの買取店を競合させて査定価格を提示させる」ことです。ユーカーパックは、「中間コストがかからない仕組みづくり」に注力することで、できるだけ高く売却できる仕組みを実現しており、最近のお勧めのサービスの一つです。
⑤残価設定ローンを有効活用する
前述の「3年でクルマを買い替えるデメリット」のところでも少し触れましたが、残価設定ローンを有効活用すれば、月々の経済的負担を軽減に繋がり、お得に買い替えをすることが可能になります。
残価設定ローンは3年で設定されることが多い
車種にもよりますが、残価設定ローンは残価率が50%前後と高い3年で設定されることが多いのも特徴で、3年毎に新しいクルマに乗りたい、月々の返済費用を少なくしたい、といった人にとっては非常に便利なローンと言えます。
ただ、残価設定ローンは、当初設定された残価分の価値が精算時に残っていなければ追加費用が発生したり、返却することを考慮してカスタマイズ出来なかったりと、デメリットも存在しますので利用する際は注意点が必要です。
3年以外の「お得な買い替えタイミング」も覚えておこう
これまで3年でクルマを買い替える場合のメリットやデメリット、お得にクルマを買い替える方法について解説してまいりましたが、3年以外でクルマをお得に買い替えるタイミングについても覚えておきましょう。
①買取価格の大幅下落を避けられる「5年」
新車購入後、2回目の車検のタイミングとなる「5年」という大きな節目も、買取価格の大幅な下落を避けることができるお得な買い替えのタイミングになります。
3年までは「新車保証」の適用がありましたが、新車で購入したクルマには、5年間または10万km走行時点のいずれか早いほうまで適用される「特別保証」というメーカー保証があります。
シリンダーヘッドや冷却装置といったエンジン機構や、トランスミッションやドライブシャフトといった動力伝達機構、コンピュータ関連の電子制御機構など、クルマの走行や安全に関わる重要な部品について、無料で修理が受けられるサービスです。
こういったサービスによりクルマのコンディションが担保されていること、また5年5万kmという大台に乗る前に売却することで、買取価格の大幅な下落の回避に繋がっているものと推測できます。
(関連記事)【クルマを5年で買い替えるメリット・デメリット】買い替えがお得かどうかを見極めるポイントを解説!
②トータル的な維持費を抑えられる「7年」
新車購入後、3回目の車検となる「7年」という節目は、残価率が20%程度まで下落するものの、トータル的な維持費を抑えられるため、買い替えに相応しいタイミングの一つに挙げられます。
特に国産車の場合、クルマの耐久性が格段に向上していることが最大の理由ですが、10年で10万kmがクルマの寿命と言われた過去とは違い、7年7万km程度では高額な費用を伴う故障が発生する確率は非常に少なくなっています。
残価率が20%とはいえ、値がつく最終的なタイミングとも考えられる7年という節目が、お得な買い替え時期の一つと言えそうです。
(関連記事)【クルマを7年で買い替えるメリット・デメリット】買い替えるか乗り続けるかを判断するポイントも解説
③フルモデルチェンジ直前も買い替えにはお得
買い替えをしようとしているクルマがフルモデルチェンジ直前であれば、間違いなくお得な買い替えのタイミングと言えます。フルモデルチェンジによって、旧型のクルマの評価が著しく下がることは避けて通れず、発売される前に売却してしまうのが賢明です。
新車を購入して3年というタイミングであれば、当然ディーラーから新型車の案内は届くものと思われますが、下取りを高く査定してもらうことを条件に新型車に買い替えることを交渉するのも良いでしょう。
④車検の見積費用が高額になった時も買い替えにはちょうど良い
高額な車検の見積費用を提示された場合も、買い替えにはちょうど良いタイミングと言えます。
クルマのコンディションによっては、査定価格よりも車検の見積費用のほうが高くなるケースもあります。とことんまで乗りつぶすというくらい愛着のあるクルマでない限り、査定価格よりも車検の見積費用が高くなった場合は、買い替えるべきと考えます。
おそらく、次の2年後の車検のときも同額かそれ以上の車検費用になる可能性が高く、経済的負担が増えることが容易に想像できます。
(関連記事)車検前はクルマ買い替えのベストタイミング!車検を通してからの買い替えは損する理由を解説
ローンがまだ残っていたら「ローン残債車の売り方」を覚えておこう
3年でクルマの買い替えを検討している場合にローンが残っていたら、ローンが残っているクルマの売り方についても覚えておきましょう。
「ローンが残っている場合でも売却できるの?」といった素朴な疑問から、できるだけ高く売却するための手順や注意点についてまとめた記事がありますので、ぜひ、こちらも参考にしてみてください。
(関連記事)ローンが残っているクルマも売却できる!残債別の買い替え手続きの方法と売り方を詳しく解説!
まとめ
新車を購入して最初の車検のタイミングとなる3年でのクルマの買い替えは、5年または7年で買い替えるよりも沢山のメリットがあります。査定価格が高い、保証期間に収まっている、メンテナンス費用がかからずに済むなど。
ただ、3年というスパンで買い替えを繰り返すと、トータル的には損をすることにも繋がりかねません。とくに、リセールバリューの低いクルマやローンが完済していない場合は注意が必要です。
いずれにしても、3年でクルマを買い替える場合は、ディーラーの下取りと一括査定や買取オークションを利用して、できるだけ多くの査定価格を比較し少しでも高い評価をしてもらった業者に売却することが基本になります。