クルマを買取に出そうと思った際、独自にカスタムやチューニングをしていると査定が不利になるとよく言われます。それは決して間違いではなく、一般買取店では改造車を適正に査定してもらうことは難しいのが現実でしょう。
しかし、全ての改造車が不利に扱われるわけではなく、マニアの間で人気の高いカスタムをしていれば、買取店選びを工夫することで適正に査定してもらうことも期待できます。
では、改造車はどのような買取店で査定を取るべきなのでしょうか?また改造車特有の注意点はなんなのでしょうか。
この記事では、改造車のおすすめ買取店を紹介するとともに、査定に出す前に覚えておきたいポイントについて詳しくお伝えします。
→【出品料・成約料無料】ユーカーパックへの無料一括査定依頼はこちら!
改造車は買取は買取価格が下がりやすいって本当?
そもそも改造車とは、純正部品を取り外して社外品に交換しているクルマのことを指します。つまりたとえばライト類を明るい商品に交換していても、改造車の部類に入ります。
では、改造車は買取で不利になるというのは本当なのでしょうか?まずは改造車の買取事情からお伝えします。
改造車は一般買取店では適正に評価されない場合が多い
改造車は「買取では不利になる」とよく言われますが、あながち間違いではありません。
改造車が買取で不利になるのは、メーカーが作った本来の仕様とは異なる状態に変えてあるために、故障しやすいなどのリスクを抱えているからです。
また、趣味嗜好は人それぞれで、ご自身のカスタムが万人受けするとも限りません。買取ではフルノーマルの状態が最も好まれるのは事実であり、カスタムが不利に働くことも多いです。
特にクルマにこだわりのない一般ユーザーを相手にしているお店だと、改造車を仕入れてもいつ買い手が見つかるか不透明な面も大きく、買取額は改造にかけた費用ほど伸びないどこか、逆にマイナスに働くこともあるでしょう。
買取で不利になるのはどういう改造車なのかというと、かなり多くの社外パーツを取り付け、見た目や走行性能を大きく変えてしまった場合です。このようなクルマは需要が少ないので一般買取店では適正な評価が難しいと考えられます。
ライトカスタムならそれほど影響がないことも
全ての改造車が不利になるかというとそうでもなく、フルチューンや大掛かりなカスタムでなければ、そのままでも一般買取でも対応しています。走行性能に関わる改造であれば、ライトチューニング程度。ドレスアップであれば、保安基準に適合する走行に支障がない車高を確保して、派手なエアロパーツを取り付けていない場合です。
ライトチューニングは、クルマの性能を大きく変えることがないので、比較的多くの方に受け入れられやすい改造ですから、一般中古車買取でもマイナス査定になりにくいでしょう。
ただし、取り付けが雑である場合や壊れてしまっているなら、純正に交換したほうが良いと言えます。
適正な評価を得るなら買取店探しが重要になる
ここまでの話は前提であり、本当に伝えたいことは改造車の場合は買取店選びがとても重要になるということです。
もちろん市場でも人気のあるパーツを使っていたり、マニアの間で好まれるようなカスタム・チューニングを行ったクルマであれば、それ相応の評価を得られる場合もあります。例えば、ある車種に特化した専門店で査定を取ると、マニア受けを考慮した査定額を提示してもらえる場合もあります。
しかし、そうしたクルマを扱えるのは専門店であり、一般買取店では難しい場合が多いです。そのため、改造車を適正価格で売却しようと思う場合は、専門店を探し、根気強く複数店で査定をとりながら相場感を掴むことが大切だと考えられます。
改造車におすすめの買取サービス5選!
改造車を適正価格で売ろうと思うなら、何よりも買取店探し、買取店選びが大切です。どの専門店が良さそうか見当がつく場合は、そちらの専門店に相談しても良いと思いますし、検討がつかない方は今回紹介する買取サービスを参考にすると良いと思います。
今回は特にたくさんの評価を聞けることを重要視し、全国の買取店にアプローチできる買取サービスも紹介しています。では、早速見ていきましょう。
- ユーカーパック
- CPS
- スポ専買取 by 旧車王
- アップガレージ
- グランベリー
1.ユーカーパック
まずおすすめしたいのがユーカーパックです。ユーカーパックをおすすめする理由が、オークション型の一括査定である点にあります。
オークション型の一括査定は従来型と異なり、全国の買取店から入札を受けられる点が魅力です。また、ユーカーパックには全国約8000の買取店が参画しており、その中には改造車の買取に積極的なお店も多数含まれています。スポーツカー、本格4WDなどなど、それぞれに特化した専門店が含まれている点も大きなメリットです。
また、ユーカーパックは出品料、成約料が無料で、最低落札希望額もユーザー側が自由に設定できます。最低希望額に届かない場合は強制的に落札になるようなこともありません。かなりユーザー側に優しいサービス設計となっています。
さらに、従来型の一括査定と違い、電話ラッシュに悩まされることもありません。
出品時にはユーカーパックスタッフの車両検査を挟みますので、出品票にはこだわりポイントを反映させることもできるでしょう。
全国の買取店から入札を受けられるという点は、買取店探しが重要な改造車とかなり相性が良いと思いますので、個別の専門店に査定依頼を検討していた方も、並行に利用してみて損はないと思います。おすすめの買取サービスのひとつです。
→【出品料・成約料無料】ユーカーパックへの無料一括査定依頼はこちら!
2.CPS
CPSは改造車専門の買取店で、ドレスアップカー、ローダウン車、チューニングカーといった様々なジャンルの改造車を、全国どこでも高額買取しています。
チューニングカーでは、吸排気系のみのライトチューニングから、エンジンのボアアップ(排気量アップ)、タービン交換(ターボチャージャー交換)、ハイカム(エンジンのパワーを上げるハイリフトのカムシャフト)などの交換を行ったフルチューニングまで、買取しています。
このほか、セダン、ミニバン、SUVなどをセンス良くドレスアップしたクルマのほか、オールペイントやワンオフで制作されたカスタムカーも買取しています。
CPSには系列販売店があります。そこではチューニングパーツが多くついた改造車を探しているユーザーからバックオーダーを抱えているため、改造パーツをプラス査定して高額買取しています。
3.スポ専買取 by 旧車王
スポ専買取は、スポーツカーを専門に20年以上買取している旧車王の系列店舗です。他店では高評価されない、細かなカスタムもしっかり査定して、オーナーの納得できる買取価格を提示することを目指しています。
スポーツカーがフルノーマルであることはレアケースではないでしょうか。何かしら社外パーツを取り付けて改造が加えている方も多いと思います。また、スポーツカーを購入するユーザー層も、購入後に改造を考えている場合が多く、すでに人気がある部分を改造されていると、高値査定を期待できます。
このほか、スポーツカーのユーザーはさりげないカスタムを好む人も多く、一般買取ではさりげない部分は見逃されがちです。しかし、スポ専買取であれば、さりげないカスタムもスポーツカー好きに好まれるパーツであれば、パーツ単位でしっかり査定するのでオーナーも納得できるでしょう。
スポ専買取は、旧車王が運営しているので、古いスポーツカーの買取も得意としているので、新旧問わず経験と知識豊富なスタッフにより高額買取が期待できるでしょう。また、JPUC認定店である点も魅力です。安心できる買取店を探している方におすすめしたい買取店です。
→【JPUC認定店】スポ専買取 by 旧車王 公式サイトはこちら!
4.アップガレージ
アップガレージと言えば、カー用品やバイク用品の買取販売で有名ですが、改造車(チューニングカー)の買取も行っています。
一般中古車買取で断られるような改造車も、アップガレージなら取り付けられているパーツを適正に査定するので買取が可能です。しかも、改造パーツが多いほど査定に有利なのもアップガレージの魅力と言えるでしょう。
さらに、様々な手持ちのパーツまで査定できるので、改造車の買取時に社外パーツも一緒に査定できます。
5.グランベリー
改造車(チューニングカー)は、国内での需要はそれほど多くありません。そのため、高額買取は難しい場合がほとんどですが、グランベリーでは世界50か国以上のバイヤーと提携を結んでおり、国内販売が難しい改造車も高額買取しています。
事故車でも不動車でも買い取ることでも有名で、改造車の事故車も海外ルートに販売するので買取が可能です。
また、改造車の最新世界買取相場を更新しているので、世界的に人気が高まるスポーツカーのチューニングカーを高額買取しています。
改造車が買取で不利になりやすい理由4つ
あくまで傾向の話になりますが、全て純正の中古車と、チューニングされた中古車を比べた場合、市場で好まれやすいのは純正の中古車のほうです。
なぜなら、チューニングカーは前オーナーの好みが大きく反映されているため、万人受けしないことがまず一点。そして、改造方法が明確にわからないため、壊れるリスクがある点も挙げられます。
具体的に買取で嫌われやすい理由を挙げると、以下が考えられるでしょう。
- 嗜好性の強い改造が多いので需要がほとんどないから
- 改造方法が明確にわからないので壊れるリスクがあるから
- 改造方法によっては車検に通らないから
- すでに故障している場合が多いから
理由1:需要の見通しが立てづらいから
改造車(チューニングカー)を制作する場合、オーナーの強い思いがクルマに反映されていますが、それが誰にでも受け入れられるとは限りません。
メーカーが新車として販売するクルマは、誰でも安心して安全に使用できるよう制作されているので、同じ車種でノーマル車なら、どのクルマも同じように走らせられます。
しかし改造車は、標準的な基準が全く通じないので、売るときに誰にでも勧められないことから需要の見通しが立てづらく、買取では嫌われています。
例えば、エンジンパワーを上げて高い動力性能を手に入れている場合や、操縦性能を高めている場合などです。しかしそれらの改造は、乗り心地や操縦性能を犠牲にしている場合が多いでしょう。また、パワーを上げれば燃費悪化が起こり、操縦性能を上げれば街乗りでは乗り心地が悪くなります。
この他にデザインも面でも奇抜にカスタムしている場合も見られます。例えば車高を落としてエアロパーツを取り付けると、段差がある駐車場に入る際にも運転に気を遣う必要が出てくるなど、ノーマル車では考えられない運転の苦労が発生します。
このように、改造やチューニングはオーナーが納得して行っていますが、改造により負の副産物が必ず発生します。そのネガティブな部分を全てのユーザーが納得できるわけではありませんので、買取では不利になりやすいというわけです。
理由2:壊れるリスクがあるから
改造したクルマは、どこに改造が加えられたのか内容が明確でない場合がほとんどです。
たしかに、取り替えた社外パーツを羅列することは可能です。しかし、そのパーツの取り付け方法によってもクルマの性能が大きく変わるほか、故障を早める危険もあります。
たとえばエンジンパワーを上げる場合、ターボチャージャーを交換したり、新たに装着する場合があります。この場合、必ずエンジンコンピューターの制御マップの書き換えなどが必要になり、その方法によりクルマの性能が大きく変わります。具体的には安全に長く乗れるセッティングと、パワー重視で短命のセッティングに大きく分かれます。
しかも、コンピューターのマップをどのように変更したのかは、マップを変更した方やその仕事に詳しい方でなければ内容を読み取れません。つまり買取店では、エンジンが壊れるリスクを重要視します。
また、サスペンションをチューニングしている場合も、装着した社外のサスペンションの名前を聞けば、ある程度の性能はチューニングに詳しい方なら理解できます。ただし、サスペンションも取り付け方法や調整方法で乗り味が大きく異なるほか、取り付け方や改造方法によっては、クルマに大きく負荷をかけて壊れてしまうリスクが高くなっています。
このように改造車(チューニングカー)では、改造の方法によってクルマに大きくダメージを与えることが多いため、一般買取では故障リスクが高いと判断されます。
理由3:改造方法によっては車検に通らないから
改造車(チューニングカー)は、内容が濃くなるほど車検に通らない可能性があります。また、たった一つのパーツを交換した改造でも、車検に通らなくなる恐れがあります。
保安基準は多くの法規を定めて安全に公道を走行できるよう定めていますが、中には車検時に検査官の裁量に任されるグレーな部分も少なくありません。
たとえばヘッドライトの色は白色と決められていますが、少し青みがかかっていると、検査官によっては青と判断して車検に通りません。
このほか、ヘッドライトは2015年よりハイビームからロービームの検査に変わり、ロービームに社外のLEDバルブを装着すると車検に通らない事例が多発しました。
参考:軽自動車検査協会における平成10年9月1日以降製作車の前照灯試験の取扱いについて
ヘッドライトを明るくする改造は、比較的手を出しやすいので多くの方が行っている改造です。しかし、このように誰でも手軽に行える改造であっても、車検に通らなくなる恐れがあります。それが改造車(チューニングカー)のように、多くのパーツが社外品に交換されているとなれば、車検に通らなくなる可能性が一段と高くなります。
しかし、交換されている社外パーツが車検対応品だから問題ないと思う方も多くいます。たしかに車検対応品であれば、その表示がないパーツに比べて車検に通る確率が高くなります。しかし対応品という表示は、必ず車検に通ることを保証しているわけではありません。
これは、車検対応品を販売しているメーカーは、保安基準に適合したクルマに使用することを前提としており、改造が多数行われた改造車(チューニングカー)では基準不適合になる場合もあるからです。つまり、ノーマル車に車検対応品を取り付ければ車検に合格する可能性はありますが、取り付け方や他のパーツとの組み合わせで車検対応にならないこともあるということです。
このように改造車(チューニングカー)では、車検に通らない取り付け方法であったり、組み合わせたパーツにより車検に通らない可能性が高いため、買取では嫌われます。
理由4:すでに故障している場合が多いから
改造車(チューニングカー)で多いのが、ノーマル車では考えられない部分の故障です。これは、改造したことによりクルマの各部に負荷がかかるからですが、改造する場所により故障する部分も変わってきます。
改造でも、マフラー交換やエアクリーナー交換程度では、ほとんど問題ないと考える方も多いでしょう。しかし純正部品は、一般道路を走行するあらゆる状況を想定して商品開発していますが、社外品では、交換して得られる性能に特化した開発が主です。そのため、マフラーやエアクリーナーを社外品に交換しただけでクルマに悪影響を与えている場合も、少なくありません。
とくに問題になる改造は、エンジンチューニングやサスペンションチューニングです。エンジンチューニングでは、パワー増大によりクルマの各部に想定外の負荷がかかり、純正より早くクルマが傷みます。
サスペンションも、エアサスを取り付けて車高を落とすと、ドライブシャフト(駆動をタイヤに伝えるシャフト)が不自然な動きになるため、ドライブシャフトブーツや内部パーツを傷めてしまうでしょう。
また、エアロパーツを取り付ける場合も、ボディに穴を開けて取り付ける場合がほとんどです。ボディは鉄板なので、対策を行わず取り付けられた場合、サビの発生が懸念されます。そのため、エアロパーツで大幅なカスタムがされている場合は、買取では嫌われるでしょう。
→【出品料・成約料無料】ユーカーパックへの無料一括査定依頼はこちら!
改造車でも高額査定が期待できるケースとは?
改造車(チューニングカー)の種類も千差万別ですが、中には高額買取に期待が持てる改造車があります。
改造車は一般には受け入れられないクルマですが、マニアの間では垂涎のクルマです。改造内容や取り付けられているパーツに価値を見出すユーザーにとっては、高額な値段でも欲しいと思っています。
以下のような改造車の場合は高額査定が期待できます。
- コンプリートカーの場合
- 単体で価値が出る社外パーツを取り付けている場合
- ライトチューニングのみですぐにノーマルに戻せる場合
- 社外エアロパーツの取り付け状態が良好の場合
1.コンプリートカーの場合
改造車にはコンプリートカーと呼ばれる、有名チューニングショップで制作されたチューニングカーがあります。コンプリートカーは、専門店にとって欲しいクルマであり、高値買取が期待できます。
有名チューニングショップで制作されたコンプリートカーは、専門店の多くが高額買取を希望しますが、その中でも超有名ショップで制作されたコンプリートカーは、一般中古車買取店でも需要があることから高値買取の期待が持てるでしょう。
そこでコンプリートカーを買取依頼する場合は、少し高値を提示してもらえたからと即売せずに、多くの買取店で査定依頼したほうが良いでしょう。
2.単体で価値が出る社外パーツを取り付けている場合
改造車(チューニングカー)には、数多くの社外パーツが取り付けられています。時には、有名メーカーの社外パーツがふんだんに取り付けられていることによって、かなりの高値が期待できる場合もあります。
有名メーカーのパーツは、パーツ自体の価値が高いので、クルマにそれほど価値がなくてもパーツとして買取してもらえます。
特に、海外でも知名度が高いメーカー製のパーツが取り付けられたクルマは、クルマ自体の価値も上がり、高額査定が期待できるでしょう。
3.ライトチューニングのみですぐにノーマルに戻せる場合
チューニングには、簡単なパーツを取り付けただけのライトチューニングがあります。ライトチューニングの特徴はすぐにノーマルに戻せる点にあるので、一般の中古車買取業者でも扱うでしょう。
ライトチューニングの種類も様々ですが、純正部品が加工せずに取り付けられ、クルマ自体にも大幅な改造が行われていなければ、ライトチューニングと言えるでしょう。
たとえばライト類の交換、社外エアロパーツのみの取り付け、吸排気系のみの交換、ホイールのインチアップや車高調装着、そしてオーディオの純正同等取り付けなどです。
このほか、ECU(エンジンコントロールコンピュータ)の書き換えやブーストアップ程度であれば、ライトチューニングとして一般中古車買取でも買取してもらうことが可能です。
ライトチューニングの強みは、すぐに純正に戻せる点です。もし、ライトチューニングで人気がないパーツが取り付けられていても、簡単に純正品への交換が可能なので、ライトチューニング程度の改造車は買取に不利になることはほとんどありません。
4.社外エアロパーツの取り付け状態が良好の場合
様々なメーカーからエアロパーツが販売されており、メーカーによりクオリティも大きく異なります。中でも、有名メーカーのエアロパーツは取り付け精度がしっかりしているので、綺麗に装着していれば買取も有利になるでしょう。
社外エアロパーツは、色無しで商品が届くことが普通です。届いてから現車に合わせてフィッティング状況を確認してから塗装して取り付けします。このような作業工程を踏むカーショップであれば、取付状況が良好で高額買取が期待できます。
また社外エアロパーツは、無名ブランドのエアロパーツでも、取り付け精度を上げる加工を行ったうえで綺麗に取り付けてあると、高評価になる場合も少なくありません。
→【出品料・成約料無料】ユーカーパックへの無料一括査定依頼はこちら!
買取で不利になりやすい改造車の特徴
改造車(チューニングカー)を専門店で買取査定しても、冴えない査定額しか提示してもらえない場合も少なくありません。それまでどんなに大切に扱われてきても、そしてどんなに良いパーツが付いていても、改造方法次第では買い取られないこともあるでしょう。
以下のような場合は、買取では不利になりやすいと考えられます。
- 全塗装している
- プライベートでチューニングしている
- 無名ショップでチューニングしている
1.全塗装で色替えしている
改造車の中で買取店から最も敬遠されるのが、全塗装してあるクルマです。全塗装は、一般中古車買取では事故車と並ぶマイナス査定の大きさで知られています。
全塗装には、大きく分けて3種類の塗装方法があります。ひとつはパーツをほとんど外さずにマスキングで行う方法、ある程度パーツを外しドアの内側なども丁寧に塗装する方法、そしてエンジンルーム内まで全ての部分を完全に色を変えてしまう方法です。
この中で、全ての部分を完全に変える色替えは、塗装のクオリティが高ければ、改造車を専門に買い取る業者ならそれほど大きくマイナスにならないでしょう。しかし、それ以外の塗装方法はオリジナル塗装が残っているので、どこで買取依頼してもマイナス査定を取られます。
また、全塗装する色によってもマイナス度合が異なります。特殊塗装と呼ばれるオーナーの趣味が色濃く出た塗装は、買取不可と言われる可能性が否定できません。
2.プライベートでチューニングしてある
クルマの改造をDIYでこなす方が多くいます。しかし、DIYではクオリティが低いことがほとんどなので、買取は全く期待できません。
特にエアロパーツの自家塗装などは、パーツとしての価値を落とす可能性もあります。というのも、塗装のクオリティが悪いだけでなく、塗装の下処理も不完全である場合が多いので、買取は厳しいと言えます。
クルマの改造には、外装のカスタムや走行性能を上げる改造があります。しかしエンジンパワーを上げるカスタムは、エンジン制御に関わる部分にもチューニングが必要なことから、改造した内容に関わらず買取は難しいでしょう。
このようにDIYで改造を行うと、クルマのバランスを大きく崩していることも懸念されるほか、仕上がりが雑になっている場合が多いため、買取は嫌われます。
3.無名のショップでチューニングしている
クルマの改造を依頼する場合、ショップによっても仕上がりは大きく異なります。有名ショップで制作された改造車であれば、改造車を専門に買い取る業者なら買取されるでしょう。しかし、マイナーなショップで制作されると、買取は厳しくなります。
マイナーなショップは、取り付け精度や技術に不安がぬぐい切れないことが大きな理由で、セッティングが綺麗に出せていない場合も少なくないからです。
ひとくちに改造と言っても種類は様々ですが、走りと関係ないドレスアップも、マイナーなショップでカスタムされると取り付けが雑になっている場合もあります。またオーディオも製品の特性を熟知せずに取り付ける場合も少なくなく、最近多いハンドルスイッチに連動させられない事例もあることから、マイナーなショップでの改造では買取査定の期待ができません。
改造車をスムーズに売却するための工夫4つ
最後に、売却が難しいと言われる改造車を、少しでもスムーズに売却するための工夫についてお伝えします。買取先を見つけるのが難しいと感じた場合は、以下を実践してみると良いでしょう。
- 全国の買取店にアプローチできる買取サービスを利用する
- 純正に戻してから査定に出す
- 保安基準を満たすように修理する
- 買取先が見つからない場合は廃車買取店に依頼する
1.全国の買取店にアプローチできる買取サービスを利用する
大胆に改造されたクルマは買取を断られることも多いので、できるだけたくさんの買取店にアプローリすることが重要になります。しかし、自分の足で買取店を回っても、それほど良い結果を得られない場合もあるでしょう。
そこでおすすめなのが、オークション型の一括査定サービスです。従来型の一括査定と違い、全国の買取店にアプローチできるため、入札してくれる買取店がいくつかつくことが期待できます。
また、従来型の一括査定と違い、煩わしい電話営業がないため、ストレスなく利用できる点も魅力です。
とにかくたくさんの買取店の評価を聞くことが重要なので、このようなサービスを上手に利用すると良いかと思います。
2.純正に戻してから査定に出す
改造車は、多くの社外品パーツが取り付けられてカスタムされているので、買取に出す前に社外パーツを純正に戻せば一般買取でも買取査定してもらえ、場合によっては高額査定も期待できるでしょう。
特に純正に戻したほうが良い改造車は、車高が低すぎるクルマや、社外マフラーを装着している場合です。
車高が低くても車高調の場合は、純正サスペンションがあれば交換せずに一緒に査定してもらうと良いでしょう。ただし、エアサスに交換している場合は、エアサスシステムを取り外すためには手間が非常にかかるので、自分でできないならショップにお願いしてノーマルに戻してもらった方が無難です。
このように、できるだけノーマルに戻す努力をすることで、一般買取で査定してもらえます。
3.違法改造があるなら保安基準を満たすように修理する
改造車の中には、車検に通らない改造も多く見られます。それがライトチューニングと呼ばれる比較的簡単な改造でも見られるので、車検に通らないパーツを取り付けていたら純正に戻すようにしましょう。
保安基準を満たさない改造は、車高やマフラー、そしてライト類などが多くあります。車検証に記載されている車体寸法が変わってしまうカスタムも、そのままでは車検に通らないので注意が必要です。
一般的に車検対応品を取り付ける改造がほとんどですが、取り付けに不備があると車検に通りません。また、商品によっては車検対応品でも取り付けるクルマのグレードによっては車検対応にならない場合もあるので、部品の取り付けやクルマに対応した部品なのか確認しましょう。
4.買取先が見つからない場合は廃車買取店に依頼する
改造車(チューニングカー)を多くの買取店で査定しても、買取してもらえないなら廃車買取に相談してみましょう。廃車買取であれば、どんなにボロボロのクルマでも買い取るので、改造車であっても買取してもらえます。
どこでも買取不可となる改造車は、オリジナリティが溢れすぎていて、万人受けをしないクルマの場合です。エクステリアデザインであれば、奇抜な塗装やクオリティが高いと言えないエアロパーツ類の取り付けでしょう。しかも純正バンパーに戻せないような改造はさらに厳しくなります。
そして走行に関わる改造も、異音が激しい場合や、明らかにクルマのどこかに不調が発生している場合には買取は難しいでしょう。
改造すると、どんなに完ぺきにパーツを取り付けていても負の副産物が発生します。その負の副産物を許容できる範囲であるなら問題ありませんが、買取で拒否されるということは、かなりひどい状況であることは間違いありません。
どんなに良いパーツを取り付けていても、クルマが壊れるような改造では中古車としての再販は難しいので、廃車買取に相談するのがベストでしょう。
改造車(チューニングカー)買取でよくある質問
Q.公認車検を取っている改造車は一般買取でも買取してもらえますか。
A.公認車検を取得していれば、安心してクルマに乗れますが、そのクルマが市場で人気があるかどうかとは別なので、改造車であれば専門店で買取依頼してみましょう。
Q.車検を取っていない改造車ですが、買取は可能でしょうか。
A.車検切れでも改造車専門買取店であれば買取が可能な場合がありますから、一度相談してみましょう。
まとめ
改造車(チューニングカー)は、それぞれの改造方法に詳しい専門店が欲しがりますから、複数の改造車専門買取で査定すれば思いがけない高値を引き出せるでしょう。
また、改造の程度により、一般中古車買取でも買取が可能な場合があります。そこで、一般中古車買取を利用する場合は、一括査定を利用して改造車を仕入れたい業者を探すと良いでしょう。
ただし、改造車は不具合を多く抱えていることも多いので、買取業者から断られるようであれば、廃車買取での査定も考えてみましょう。