2022年3月22日、スズキと株式会社SkyDrive(スカイドライブ)は、「空飛ぶクルマ」の事業化を目指し、連携協定を締結したと発表した。(タイトル画像はイメージです)

機体開発、製造・量産体制、インド市場の開拓などで検討を開始

国土交通省 航空局の「空飛ぶクルマについて」によると、空飛ぶクルマに明確な定義はないが、「電動」や「自動(操縦)」、「垂直離着陸」がひとつのイメージとされている。諸外国では、eVTOL(Electric Vertical Take-Off and Landing Aircraft:電動垂直離着陸機)やUAM(Urban Air Mobility:都市部の空の移動体)とも呼ばれ、新たなモビリティとして世界各国で機体開発の取り組みがなされている。

つまり、クルマと同等レベルのサイズで、都市部ではコミューターとして地上を移動し、必要に応じて空を飛んで三次元の移動で渋滞や満員電車のストレスから解放される。垂直離着陸が可能だから、ドア to ドア感覚で移動ができる。まさに「空飛ぶクルマ」というわけだ。

モビリティ分野の新たな動きとして、世界各国で空飛ぶクルマの開発が進んでおり、日本においても2018年から「空の移動革命に向けた官民協議会」が開催され、2030年代の本格普及に向けたロードマップ(経済産業省・国土交通省)が制定されている。

スズキは、Webモーターマガジン読者にはおなじみの、4輪・2輪・マリン製品(船外機)のメーカーだ。「お客様の立場になって価値ある製品を作ろう」を社是に、人々の生活に密着して地域の移動を支える、なくてはならない存在であり続けることを目指している。

一方のSkyDrive(以下、スカイドライブ)は愛知県豊田市に本社を構え、空飛ぶクルマやドローンなどの製造・販売を手がけている。現在、日常の移動に空を活用することを目指し、2人乗りの機体を開発中だ。2025年の大阪・関西万博開催時の大阪ベイエリアでのエアタクシーサービスの実現や、各地域での事業展開を目指している。

スズキは軽自動車やコンパクトカーの製造・販売を得意としており、スカイドライブは世界最小のコンパクトで電動の「空飛ぶクルマ」の製造を目指して開発を進めている。

そして今回、両社は相互の連携を図ることで、四輪・二輪・マリンにつづく、新しいモビリティ「空飛ぶクルマ」への事業参入を検討し、多様な選択肢をユーザーに提供したいという思いから連携協定を締結する運びとなった。まずは、下記の項目について検討を開始する。

●機体開発および要素技術の研究開発
●製造・量産体制および計画
●スズキの四輪・二輪・マリンに「空飛ぶクルマ」を加えた新しいモビリティの具体化
●インドを中心とした本件対象の海外市場開拓

今後、両社は事業・技術連携を行うことで、技術の研究開発、製造・量産体制の計画、インドを中心とした海外市場開拓を推進し、カーボンニュートラルへの取り組みも推進していくという。

すでにスカイドライブがデモフライトを行っている有人試験機「SD-03」やコンセプトモデルの「SD-XX」は、なかなかスタイリッシュだ。これにコンパクトカーづくりに長けたスズキの技術が加わると・・・。両社のコラボによる「空飛ぶクルマ」の登場が、いまから楽しみだ。

画像: SkyDrive Project SD-03 World Debut youtu.be

SkyDrive Project SD-03 World Debut

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