「プレミアム」感を強調することで、まったく新しいSUVに生まれ変わった
新型「エクストレイル」の最大のウリは、第2世代「e-POWER」と「VCターボエンジン」、そして電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を搭載したことによる、パフォーマンスの進化と言えるだろう。
ADAS面での充実ぶりも一足飛びだ。高速道路単一車線での運転支援技術「プロパイロット」や、駐車時にステアリング、アクセル、ブレーキ、シフトチェンジ、パーキングブレーキのすべてを自動で制御する「プロパイロット パーキング」など、一度は試してみたいと思わせる充実したドライブサポート技術が設定されている。
そうした背景もあってか、8月8日に日産が発表した受注段階での人気は、各種装備と先進技術が充実した仕様に集中している。8月7日時点での日産調べで、受注台数は1万2213台。受注が1万台を突破した早さは、歴代エクストレイル史上最速、e-POWER車としても発売から最短での1万台越えになるという。
駆動方式別では9割のユーザーが先進の4WD「e-4ORCE」を選び、グレード別では6割以上が最上級の「G」を選択している。次点はミドルグレードの「X」だが、価格差は80万円近くもある(Gは429万8800円に対し、Xは349万9100円)。
もっとも、その装備差は非常に大きい。プロパイロットパーキングやNissanConnectナビゲーションシステム(地デジ内蔵)などの機能パーツに加え、外装系のクロームパーツに上質なフィニッシャーといった「目につく」ところでも明らかに上級仕様感がアピールされているからだ。
■「G」にのみ標準装着となる主要装備
シグネチャーLEDポジションランプ(シーケンシャルターン機能付)/LEDフォグランプ/サイドターンランプ付電動格納式リモコンカラードドアミラー(リバース連動下向、ドアロック連動格納、ポジションメモリー連動機能付)/プロパイロット パーキング/ヘッドアップディスプレイ(ナビ・プロパイロット情報表示機能、カラー表示)/ワイヤレス充電器/NissanConnectナビゲーションシステム(地デジ内蔵)/インストロア(木目調)&インサイドドアハンドルベゼル(マットクローム)フィニッシャー/100V AC電源(1500W ラゲッジ1個)/テーラーフィット™シート地/リモコンオートバックドア(ハンズフリー機能、挟み込み防止機構付)/19インチアルミホイール/シルバー塗装+クロームフロント&リヤバンパーロアフィニッシャー/ドアロアクロームモール
つまりは、タフギアと先進性に「プレミアム」という価値観をプラスした新型エクストレイルにとってはまさに、「狙いどおり」のセールス動向ということなのかもしれない。そうなると今後は、より上級仕様として位置づけられるAUTECH系のエクストリーマーXなどの販売状況にも注目したい。
日産 新型エクストレイル「受注状況」の詳細(2022年8月7日時点)
■駆動別構成比
・4WD(e-4ORCE) 90%
・2WD 10%
■グレード内訳
・G 61%
・X 37%
・S 2%
※2WD+4WD(e-4ORCE)合計
■主要オプション装着率
・Nissan Connectナビゲーションシステム(X・X e-4ORCE)73%
・BOSE Premium Sound System+パノラミックガラスルーフ(G・G e-4ORCE)29%
・防水シート(X・X e-4ORCE)55%
・ナッパレザーシート(G・Ge-4ORCE)30%
■ボディカラー
・ブリリアントホワイトパール29%
・ダイヤモンドブラック21%
・ブリリアントホワイトパール/・スーパーブラック 2トーン14%
・シェルブロンド/スーパーブラック 2トーン11%
・ステルスグレー/スーパーブラック 2トーン5%
・カーディナルレッド5%
・他15%