F1界に激震！ 勢力図が大きく塗り替えられる？
マイケル・アンドレッティはかねてよりF1参戦の意向を表明して、既存チームとの提携を模索して交渉を進めていたがまとまらず、新たな方向性を探していた。一方キャデラックは、IMSAでアメリカのモータースポーツの最前線で戦いながら、FIA世界耐久選手権WECに参戦することで活躍の舞台をグローバルに広げることを予定している。
アメリカのモータースポーツの最前線IMSAに参戦中のキャデラック。写真は2019年仕様のCadillac DPi-V.R 。
今回、そんなアメリカを代表する自動車メーカーとレーシングチームがタッグを組んで、F1参戦を目指すことになった。これはF1にとっても大きな出来事であり、F1に新しい風が吹き込むだけでななく、F1人気がさらにヒートアップすることが期待される。
アンドレッティ・キャデラックはチームの拠点をアメリカに置き、イギリスにサービス拠点を設置。もしF1参戦が実現すれば、少なくともひとりはアメリカ人ドライバーを起用することを早くも表明している。
現在F1にはすでに20のチームが参戦しており、新たなチームとしてのエントリーには課題もあるが、FIAは年々F1人気が高まっているアメリカ市場に大きな関心を示しており、「アンドレッティ・キャデラック」がF1に参戦する日は近いと思われる。ただ、F1では2026年に大きなレギュレーション変更が予定されており、そのタイミングでの参戦が現実的となりそうだ。
「アンドレッティ・キャデラック」は、FIAが提示するF1参戦への手続きとステップに従って、今後は正式な参戦承認に向けて準備を進めていく。
■マーク・ロイス ゼネラルモーターズ社長のコメント
「レース界における歴史的瞬間に、アンドレッティ・グローバルとともにチームを組めることを光栄に思っています。アンドレッティ・グローバルと組んでアメリカのF1チームを結成することでシリーズとスポーツに対する世界的な関心を高めることができると思うと胸が高鳴ります。キャデラックとF1はともにグローバルな魅力を高めています。100年以上にわたるモータースポーツの血統を継承し、独自のアメリカらしいイノベーションとデザインをF1にもたらす機会を得ることを期待します」
ゼネラルモーターズのマーク・ロイス（Mark Reuss）社長（company president）。
■マイケル・アンドレッティ アンドレッティ・グローバル社長兼CEOのコメント
「我々はアンドレッティ・グローバルとそのレーシングチームファミリーを成長させるとともに、常に次の展開を視野に入れています。私たちはF1の新チームとしてふさわしく、シリーズとパートナーに価値をもたらし、ファンに興奮を与えることができると、強く感じています。この目標を達成するために、GMとキャデラックが、私たちと共にいることを誇りに思います。GMとアンドレッティは、レースへの愛から生まれた伝統を共有しています。私たちは今、モータースポーツへの情熱と革新への献身を結集し、真のアメリカのF1チームを構築する機会を得たのです。FIAの評価プロセスにおいて、われわれはFIAが提示した手順とステップに引き続き従っていきます。その一方で、私たちは、アンドレッティ・キャデラックのF1参戦が正式に承認されるという幸運に恵まれた場合に備えて、前向きな準備を続けていきます」
