サステナビリティ、ダイバーシティなど異なる社会課題に向き合う4作品が受賞
レクサス デザインアワードとは、2013年に創設された、世界中の新進気鋭のクリエイターに焦点を当てる国際デザインコンペティションだ。このアワードでは、より良い社会に貢献するデザインを広く募り、選出された4組の受賞者は世界の第一線で活躍するクリエイターの指導を受けながら、ともに「より良い未来のためのデザイン」を追求し、自身のアイデアのプロトタイプ化に取り組む。また、受賞者がメディアを通じてアイデアを世界中に広く発表する機会も設けられており、その後のキャリア形成にも貢献している。
今回も、世界63の国と地域から集まった2068作品の中から、豊かな社会とより良い未来を創造するためにレクサスが掲げる3つの基本原則「Anticipate(予見する)」、「Innovate(革新をもたらす)」、「Captivate(魅了する)」、それに加えて「Enhance Happiness(そのアイデアがいかに人々に幸せをもたらすか)」といった観点から、サステナビリティ、ダイバーシティなど異なる社会課題に向き合う、以下の4作品が受賞した。
作品名:Fog-X
空気中の霧を集めて1日に10リットルもの水を確保し、テントにも拡張可能なモバイルデバイス。水不足問題を抱える世界中の乾燥地帯でも、このデバイスを使用して水を確保することができる。
●受賞者:パヴェルス・ヘッドストロム(スウェーデン/活動拠点はデンマーク)
作品名:Print Clay Humidifier
不必要になったセラミックを活用した、電力を必要としないサステナブルな加湿器。3Dプリンターで表面積の多いユニークな形状を作り出すことで、吸水性を高めている。片面がフラットな形状のため、壁や窓際に沿って設置することも、複数を組み合わせて広いスペースに設置することも可能な設計になっている。
●受賞者:ジャーミン・リュウ(中国)
作品名:Touch the Valley
視覚障がいを持つ人が、触れた感覚を通して楽しみながら地形などを学べる3Dパズル。隣り合うピースの形状を組み合わせていく過程で、パズルに触れた感覚から、その地域のスケールの大きさや雄大な自然環境をイメージすることができる。
●受賞者:Temporary Office
ヴィンセント・ライ(シンガポール/活動拠点は米国)、ダグラス・リー(カナダ/活動拠点は米国)
作品名:Zero Bag
水溶性プラスチックに紙状の洗剤を組み合わせた新しい衣料用パッケージ。Zero Bagに入った新しい服をそのまま洗濯することで、パッケージはその特性により溶けてなくなり、不要なプラスチックゴミを減らすことができ、さらに服の表面に付着した化学物質を洗い流すこともできる。
●受賞者:パク・キョンホ & ホ・イェジン(韓国)
受賞した4組は、世界の第一線で活躍するトップクリエイターと対話を重ねながら、約3カ月かけてアイデアをブラッシュアップする貴重なメンターシップの機会を得る。メンターとのセッションを重ねながら、賞典の一部である制作支援金を活用して、自身の提案を具現化したプロトタイプ制作に取り組む。