メルセデス・ベンツ C220d 4マティックオールテレイン【3分で読める輸入車解説／2022年現行モデル】

Cクラスの「新顔」は上質な乗り味のオールラウンダー

5世代目となるメルセデスベンツのCクラス(W/S 206型)セダン／ステーションワゴンに、3つ目のボディタイプとして「オールテレイン」が加わった。

コンセプトはEクラスのオールテレインに準じたもので、メルセデスのSUV共通となるシングルルーバーのグリルとアンダーガードが付いた専用バンパー、マットグレーのホイールアーチとサイドシルガードが備わり、約40mm高められた最低地上高によって力強いクロスオーバー車に仕上がっている。

エンジンは、セダン／ステーションワゴンのC220dと同じ2L直列4気筒ディーゼルターボ。これは従来のOM654型をストロークアップしたもので、排気量は44cc拡大して1992ccになり、エンジン型式もOM654M型となる。またメルセデスのディーゼルで初めて48V電気システムとISGを組み合わせたマイルドハイブリッド仕様となったことも注目点だ。

走り出すと、変速ショックをほとんど感じさせず、滑らかに加速する。9速ATは1800rpm前後でシフトアップし、60km／h走行時の回転数はわずか1000rpm。遮音性が高く、ディーゼル特有のカラカラ音も抑えられているから、車内は常に快適だった。

車両重量は1900kgと決して軽くはないが、急な加速を必要とする場面でひとたびアクセルペダルを踏み込めば強大なトルクを発生するから加速は想像以上に力強い。しかもダイナミックセレクトで走行モードを「スポーツ」に切り替えれば、エンジンはパワーバンドをキープし、ハンドリングも機敏になるのでスポーツ走行も可能。こうした性格の変化も面白い。

高いボディ剛性もあって、基本的にはかっちりとした乗り味だが、車高やタイヤハイトが高いためか凸凹がある道での左右の揺れは少し気になった。しかし、それ以上に、しっかりとストロークするしなやかな足まわりが好印象だ。

正直、車高を上げたオールテレインにCクラスセダンのような走りの楽しさは期待していなかった。だが、ワインディングロードでもコーナーを軽快に駆け抜けることができるハンドリングの良さも併せ持っていた。（文：Motor Magazine編集部中村圭吾）

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待望のメルセデス・ベンツCクラスオールテレインがC220d 4MATICで登場 - Webモーターマガジン

2022年1月18日、メルセデス・ベンツ日本はメルセデス・ベンツCクラス第3のボディタイプとなる「Cクラスオールテレイン」を発売した。CクラスオールテレインはCクラス初のクロスオーバーモデルで、日本仕様は「C220d 4マティックオールテレイン（C220d 4MATIC All Terrain）」となる。

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メルセデス・ベンツ C220d 4マティックオールテレイン主要諸元

全長：4760mm
全幅：1840mm
全高：1495mm
ホイールベース：2865mm
車両重量：1870kg
エンジン：直4DOHCディーゼルターボ＋モーター
総排気量：1992cc
最高出力：147kW（200ps）／3600rpm
最大トルク：440Nm（44.9kgm）／1800〜2800rpm
駆動方式：4WD
サスペンション形式：前4リンク後マルチリンク
タイヤサイズ：245／45R18
車両価格：793万円