2021年7月にデビューした2代目アクア。22年1月の一部改良時にはアクアGRスポーツが加わった。このモデルの狙いはどこにあるのか。(Motor Magazine 2023年6月号より)

しっかりとした走行フィーリングに好印象

あまり事前情報を持たず、つまり先入観なしに試乗してみたアクアGRスポーツだが、そのしっかりした走りやクルマとの一体感の強さにいつのまにか引き込まれてしまっていた。このスポーティさは積極的に選んでいいかもと思う。

画像: アクアGRスポーツ、アクアともに最高出力91ps、最大トルク120Nmを発生する1.5Lエンジン搭載。

アクアGRスポーツ、アクアともに最高出力91ps、最大トルク120Nmを発生する1.5Lエンジン搭載。

ただし不満もある。トランスミッションのCVTだ。もしこれがMTだったらもっと楽しいかも、と何度か思ってしまった。さらにエンジンを高回転まで回すとさすがに騒がしく、あまり心地良くない。

あらためてアクアGRスポーツの詳細を確認すると、全長が+45mmベース車よりもボディサイズが拡大されていることがわかった。またフロントオーバーハングは+20mm、リアオーバーハングも+25mm延長され、これがどうやらスポーティな印象を強くしているようだ。

走りのしっかり感は、剛性アップパーツの装着や足まわり系のチューニング効果である。具体的には、スタビライザーのバーの剛性を上げ、GRヤリスから流用したロアアームブッシュを装着、EPS制御マップ、ショックアブソーバー、バウンドストッパーなどをGRスポーツ専用にチューニングしている。ちなみにタイヤサイズも205/45R17にアップ、さらにセンターオーナメントの付いたブラック塗装の17インチホイールを装着する。

インテリアにも特別感が演出されている。ドアを開けるとまず視界に入ってくるヘッドレストにGRのロゴが入った専用のスポーティシートやグリップ部分にディンプル加工が施された本革巻き3本スポークステアリングホイール、アルミペダルなど気分を盛り上げてくれるアイテムがしっかりと装備されている。

こうしたプラスαがあるアクアGRスポーツだが価格は259万5000円とZグレードの19万5000円高に抑えられている。パワートレーンは同じだが、これだけ装備や走行フィールが違うのであれば、この価格差は決して高くはないだろう。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:井上雅行)

画像: 専用チューニングが施されたサスペンション、ブラックペイントされた17インチアルミホイールを装着する。

専用チューニングが施されたサスペンション、ブラックペイントされた17インチアルミホイールを装着する。

トヨタアクアGRスポーツ主要諸元

●全長×全幅×全高:4095×1695×1485mm
●ホイールベース:2600mm
●車両重量:1150kg
●エンジン:直3DOHCターボ+モーター
●総排気量:1490cc
●最高出力:67kW(91ps)/5500pm
●最大トルク:120Nm/3800-4800rpm
●モーター最高出力:59kW(80ps)
●モーター最大トルク:141Nm
●システム最高出力:116ps
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:FF
●燃料・タンク容量:レギュラー・36L
●WLTCモード燃費:29.3km/L
●タイヤサイズ:205/45R17
●車両価格(税込):259万5000円

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