2023年8月25日金曜日、F1第14戦オランダGPが首都アムステルダム近郊のザントフォールト・サーキットで開幕する。3週間の夏休みを終えて、F1グランプリはここからシーズン後半戦を迎える。ここではオランダGPはどんなグランプリとなるのか見てみよう。

各チームがどこまでアップデートしてくるか

画像: 昨年2022年のオランダGPではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がフィニッシュまで予測不可能なスリリングなレースを制し、ザントフォールトは熱狂に包まれた。

昨年2022年のオランダGPではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がフィニッシュまで予測不可能なスリリングなレースを制し、ザントフォールトは熱狂に包まれた。

シーズン前半はマックス・フェルスタッペンとレッドブルがF1グランプリを席巻。フェルスタッペンは開幕戦バーレーンGPと第3戦オーストラリアGPを制した後、第5戦マイアミGPから8連勝をマークし前半戦だけで10勝。優勝を逃した2つのグランプリでも2位に入っており、ほぼ完璧なシーズンを送っている。

また、フェルスタッペンが優勝できなかった第2戦サウジアラビアGPと第4戦アゼルバイジャンGPではチームメイトのセルジオ・ペレスが優勝しており、レッドブルは開幕から負けなしの連勝を続けている。

ただ、ライバルとしてもこの状況を黙って見ているわけにはいかない。シーズン序盤はアストーマーティンが躍進してレッドブルを追い、その後、フェラーリ、メルセデス、マクラーレンが調子を上げてきている。3週間のインターバルでこれらのチームがどこまでアップデートしてくるか、注目したい。

2023年F1ドライバーズランキング(第13戦終了時)

1位 M.フェルスタッペン(レッドブル)314
2位 S.ペレス(レッドブル)189
3位 F.アロンソ(アストンマーティン)149
4位 L.ハミルトン(メルセデス)148
5位 C.ルクレール(フェラーリ)99
5位 G.ラッセル(メルセデス)99
7位 C.サインツ(フェラーリ)92

2023年F1コンストラクターズランキング(第13戦終了時)

1位 レッドブル 503
2位 メルセデス 247
3位 アストンマーティン 196
4位 フェラーリ 191
5位 マクラーレン 103

コース幅が狭く、コーナーが連続しているため、抜きどころが少ない

画像: ザントフォールト・サーキットのコース図。全長は4259m、ターン3とターン14にはバンクも設けられている。

ザントフォールト・サーキットのコース図。全長は4259m、ターン3とターン14にはバンクも設けられている。

こうして迎えるシーズン後半の初戦がオランダGPというのは運命的。オランダGPはしばらくF1開催が途絶えていたが、地元出身のフェルスタッペンの活躍により開催の気運が高まり、2021年に36年ぶりに復活。その2021年と2022年ともにフェルスタッペンが優勝しており、「フェルスタッペンのためのグランプリ」となっている感がある。

もしフェルスタッペンが母国GPの熱狂的な応援の中で連勝をさらに重ねれば、このまま一気に流れに乗っていくかもしれない。逆にここでフェルスタッペン&レッドブルを倒すチームが現れたら、シーズンの流れは大きく変わることになるだろう。

オランダGPが行われるザントフォールトサーキット(Circuit Zandvoort)は、1952年に初めてF1グランプリが開催された伝統のあるコースで、2021年のF1グランプリ復活の際に全面的に改修されているものの、やはりどこかクラシカルな雰囲気が漂う。

全長4259mと比較的短いコースに14のコーナーが配され、コース幅が狭くコーナーが連続して続くため抜きどころが少なく、ターン3とターン14にはバンクが設けられているためコンパクトなコースにかかわらず平均速度が高いのが特徴。また、北海の海岸線に位置するビーチリゾート近くにあり、風が強く、飛来した砂により滑りやすい路面になる。

画像: ザントフォールトサーキットの全景。ザントフォールトはその名前が示すように、砂がコースに吹き付ける。

ザントフォールトサーキットの全景。ザントフォールトはその名前が示すように、砂がコースに吹き付ける。

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