2023年10月6日、F1第18戦カタールGPが首都ドーハ郊外のロサイル・インターナショナル・サーキットで開幕する。2021年に新型コロナウイルス感染症の影響で中止となったオーストラリアGPに代わって開催されて以来、2度目の開催となるが、今後10年にわたって開催される予定となっており、各チームともこのコースをどのように攻略するかが重要な課題となる。今回はスプリントフォーマットで開催されるのも大きなポイントとなる。

フェルスタッペンの3年連続チャンピオンが決定か

マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の連勝記録は第16戦シンガポールGPでストップしたものの、その敗戦が幻だったかのように、前戦第17戦日本Pではあっさりと完全復活。スタート直後こそヒヤリとする場面があったものの、レース中盤からはひとり旅を展開。フェルスタッペンが今シーズン13勝目を飾り、レッドブルは6戦を残して2年連続6回目のコンストラクターズ選手権王座獲得を確定した。

画像: 日中の最高気温は高く、レースは投光器の下でナイトレースとして行われる。

日中の最高気温は高く、レースは投光器の下でナイトレースとして行われる。

ドライバーズ選手権でもフェルスタッペンのチャンピオン獲得は秒読み段階で、今週末の第18戦カタールGPにおいて、フェルスタッペンが土曜のスプリントで6位以内、またはペレスが4位以下になると、フェルスタッペンの3年連続王座が決定する状況となっている。

【参考】2023年F1ドライバーズランキング(第17戦終了時)

1位 M.フェルスタッペン(レッドブル)400
2位 S.ペレス(レッドブル)223
3位 L.ハミルトン(メルセデス)190
4位 F.アロンソ(アストンマーティン)174
5位 C.サインツ(フェラーリ)150
6位 C.ルクレール(フェラーリ)135
7位 L.ノリス(マクラーレン)115
7位 G.ラッセル(メルセデス)115

【参考】2023年F1コンストラクターズランキング(第17戦終了時)

1位 レッドブル 623
2位 メルセデス 305
3位 フェラーリ 285
4位 アストンマーティン 221

砂漠の中に位置するため、路面はほこりっぽく、グリップは低い

では、カタールGPが行われるロサイル・インターナショナル・サーキット(Losail International Circuit)はどんなコースだろうか。

画像: ロサイル・インターナショナル・サーキットのコース図。1周5.419kmのコースに16のコーナーが配置される。

ロサイル・インターナショナル・サーキットのコース図。1周5.419kmのコースに16のコーナーが配置される。

ロサイル・サーキットは、カタールの首都ドーハから北へ約35km、砂漠の中に位置するレーシングコース。路面はほこりっぽく、グリップは低い。海が近く、風があることから、砂が吹き込みやすく、しかもこの週末のスケジュールにサポートレースがないため、路面のコンディション改善もあまり期待できない。

1周5.419kmのコースを時計回りに16のコーナー(左コーナー6、右コーナー10)が配置され、メインストレートは1068mと長く、その後のターン1が最大のオーバーテイクポイントとなる。全体的には中高速コーナーが多く、 ターン12とターン14の間の一連のコーナーはF1カレンダー最高クラスとなる5GものGが発生、タイヤに厳しいサーキットと言える。また、16コーナーのうち11が右コーナーであることから、とくに左フロントにストレスが加わる。

気候的には、この時期のカタールの気温は高く、日中の最高気温は40度を超えるため、セッションは夕刻よりスタート 。決勝は現地時間20時にスタートするナイトレースとなる。

チームにとってのもうひとつの課題は、今回のカタールGPがスプリントフォーマットで行われること。チームは金曜日のまだ気温の下がらない時間帯のわずか1時間のフリー走行で、セットアップを決定し、ロングランでのタイヤを判断しなければならない。

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