この連載では、昭和30年~55年(1955年〜1980年)までに発売され、名車と呼ばれるクルマたちを詳細に紹介しよう。その第12回目は、軽自動車初の4ドアモデルをラインナップしたマツダ キャロルだ。(現在販売中のMOOK「昭和の名車・完全版Volume.1」より)

大人気となったマツダの軽自動車

昭和36(1961)年の東京モーターショーに参考出品されたプロトタイプ「マツダ700」を軽自動車規格に合わせて改良、翌37年2月に発売されたのがキャロルだ。

画像: コンパクトなサイドビューは今でもスタイリッシュに見える。キャロルのヒットをきっかけに、マツダの軽自動車シェアは 昭 和37年に67%を達成してライバル各社を圧倒する。

コンパクトなサイドビューは今でもスタイリッシュに見える。キャロルのヒットをきっかけに、マツダの軽自動車シェアは 昭 和37年に67%を達成してライバル各社を圧倒する。

発表会で松田社長が「ホンモノの自動車の音がする」と誇ったように、パワーユニットは世界最小排気量の水冷直4OHV。しかもオールアルミでクランクシャフトは5ベアリングという、贅沢なエンジンを搭載して周囲を驚愕させた。

基本構成は、モノコックボディのリアにエンジンを横置き搭載したRRで、前後にトレーリングアーム/トーションラバー式サスペンションを備えるなど、先に登場したR360クーペと同じ設計思想だが、個々のユニットは長足の進歩を遂げている。エンジンは先述のようにオールアルミの直4。

バルブ駆動はOHVだがクロスフローで、放熱性の高いアルミヘッドと半球形燃焼室によりレギュラーガソリンで10.0の高圧縮比を実現した。最高出力を6800rpmで、最大トルクを5000rpmで発生するため高回転型に見えるが、2500~5000rpmまでほとんどフラットなトルクカーブを描く柔軟性を持っている。

画像: シリンダーヘッドとシリンダーブロックはアルミ製で軽量を追求、回転のスムーズな5ベアリング支持のクランクシャフトを採用するなど贅沢な仕様のエンジンをリアに搭載した。

シリンダーヘッドとシリンダーブロックはアルミ製で軽量を追求、回転のスムーズな5ベアリング支持のクランクシャフトを採用するなど贅沢な仕様のエンジンをリアに搭載した。

最高速度のカタログ公称値は90km/hだった。 新設計のサスペンションはフロントがダブルトレーリングアームで、日本ではマツダでしか見られない方式。ゴムバネ特有のソフトな乗り味が好評だった。

昭和37(1962)年5月にデラックスを追加、翌38年9月のマイナーチェンジでエンジン出力を18psから20psへ、トルクを2.1kgmから2.4kgmにアップすると同時に、軽自動車初となる4ドアも追加された。

マツダ・キャロル(1962年・KPDA型)主要諸元

●全長×全幅×全高:2980×1295×1340mm
●ホイールベース:1930mm
●車両重量:525kg
●エンジン型式・種類:DA型・直4OHV
●排気量:358cc
●最高出力:18ps/6800rpm
●最大トルク:2.1kgm/5000rpm
●トランスミッション:4速MT
●タイヤサイズ:5.20-10 4P
●新車価格:37万円

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