メルセデスは2026年以降も、F1で強力な3チーム体制を構築
2026年シーズンからF1グランプリの新パワーユニット規則がスタートすることがすでに決まっている。
その内容は、ハイブリッドのエレクトリックパワーが現在の約3倍の350kWまで引き上げられるとともに、100%持続可能な燃料が使用され、燃料使用可能量も削減されるなど、先進的かつ劇的な変化を伴うものになっている。
また、パワーユニットの開発費用にも規制が入るなど、チャレンジングなレギュレーションで、世界の名だたるメーカーがこれに共感し、メルセデス・ベンツをはじめフェラーリ、ホンダ、アウディ、アルピーヌ、レッドブル・フォードが参戦を表明している。
メルセデス・ベンツは1994年にエンジンサプライヤーとして、2010年にフルワークスチームとしてF1グランプリに復活して以来、トップコンテンダーとして活躍。とくに2014年に現行のパワーユニット規定が導入されて以来、コンストラクターズ チャンピオンシップで8連覇を達成して黄金時代を築いた。
ここ数年こそレッドブルとホンダのパワーユニットの前に後塵を拝しているが、2023年シーズンも自らのチームのほか、マクラーレン、アストンマーティン、ウイリアムズにパワーユニットを供給する一大勢力となっている。
新世代パワーユニットの開発はすでに着々
現在の1.6L V6ハイブリッドターボのパワーユニットのレギュレーションがF1に導入された2014年以来、両者のパートナーシップは今年11年目を迎えるが、F1のパワーユニット規則が大きく変更される2026年以降どうなるのか注目されていた。
今回の発表にあたり、メルセデス・ベンツ グループAGのマルクス・シェーファー最高技術責任者は「ウィリアムズF1レーシングとのパートナーシップを2030年まで延長できることは素晴らしいことです。現行のパワーユニット規定の導入以来、我々はウィリアムズF1レーシングとの強い関係を享受しており、それを次の時代にも継続することを楽しみにしています」と コメントしている。
ちなみに、メルセデス・ベンツはマクラーレンF1チームとはすでに2026年以降のパワーユニット供給契約を締結ずみ。アストンマーティンはホンダとパワーユニット契約を結んでいる。
メルセデス・ベンツの新しいパワーユニットの開発は、イギリス・ブリックスワースのメルセデスAMGハイパフォーマンスパワートレーンですで2022年半ばから進められている。