大成功を収めた2023年型を受け継ぐ「レッドブル RB20」
2023年のレッドブルF1レーシングは、22戦21勝をあげ、コンストラクターズとドライバーズの両部門を圧倒的な大差で制覇。文句のないシーズンとなった。
シーズン序盤はマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスが互角の戦いを繰り広げ、一時はチーム内でドライバーズチャンピオン争いがヒートアップするかと思われたが、第5戦のマイアミGP以降はフェルスタッペンがチャンピオンシップを独走。
第16戦シンガポールGPでフェラーリのカルロス・サインツに優勝を奪われたものの、フェルスタッペンがシーズン19勝をあげる新記録を樹立して、3年連続ドライバーズチャンピオンに輝いた。
一方のペレスは第5戦以降フェルスタッペンに勝てないレースが続き、シーズン後半には一時期不振に陥ったが、なんとかドライバーズ選手権2位の座を守り、レッドブルのコンストラクターズ部門制覇に貢献するとともに、フェルスタッペンのチャンピオン獲得を援護した。
そんな大成功を収めた2023年型「レッドブル RB19」の後継となる2024年型「レッドブル RB20」は、今季テクニカルレギュレーションに大きな変更がないこともあって、当然正常進化型となる。あえて大胆な変更をする必要がないからだ。
実際、ライバルに対するアドバンテージは昨シーズン終盤になってもまだまだ大きかったことから、早くも「今シーズンも他を圧倒してしまうのではないか」という声が上がっている。
最強のパフォーマンスを誇ったRB19がさらに進化したとなれば、今年もチャンピオン候補の筆頭となるのは当然だが、ライバルの思い切った変更が大きな成果をあげた場合、逆転される可能性がないわけではない。レース結果はライバルとの相対的なパフォーマンスで決定されるので、まず開幕戦での各チームのマシンの実力に注目したい。なお、ドライバー体制は今年もマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスと変わらない。
この後レッドブルF1レーシングは、2月21日〜23日にバーレーンで行われる公式プレシーズンテストでマシンを仕上げ、2月29日~3月2日の開幕戦バーレーンGPにのぞむ。