6Dダイナミクスサスペンションの本領を試す
ポルティマオ・サーキットは、2008年に完成したばかりの新しいサーキットです。FIM(国際モーターサイクリズム連盟)とFIA(国際自動車連盟)の両方から公式戦開催のホモロゲーションを取得しました。
4.653kmのレイアウトは、14カ所のチャレンジングなコーナーと、激しい高低差があるそうです。人呼んで「ハイスピード・ローラーコースター」。、しばしばドイツのニュルブルクリンクサーキットにも例えられると言いますから、本格的な全開走行を試すにもってこいのステージと言えるでしょう。
試乗会ではとくに、サーキットスピードでなければ体感できない領域での、新型レンジローバースポーツSVのポテンシャルがチェックされています。カギを握るのは。世界で初めて採用された「6Dダイナミクスサスペンションシステム」です。
これは、油圧連動式ダンパー、高さ調整可能なエアスプリング、ピッチコントロールを組み合わせたセミアクティブシステムで、アンチロールバーを不要としているのが特徴です。
コーナリングや加速時に生じるピッチおよびロールといった挙動変化を大幅に低減させて、ボディを水平に近い理想的な姿勢に保ちます。それは軽量化に貢献するとともに、グリップの向上、快適性、洗練性に大きく寄与するといいます。
他にも、レンジローバーとして初めて採用されたカーボンセラミックブレーキ(CCB/オプション)と、専用のブレンボ製8ピストンブレーキキャリパー「OCTYMA」(フロント)、独自のクロスシェイプピストン配列など、速さに安心を裏打ちするための制動性能にも最大限のこだわりを見せています。
アクティブロッキングリアデファレンシャルや、クイックレシオのパワーステアリングになど、新型レンジローバー スポーツSVは、ドライバーが積極的にそのドライバビリティを操る醍醐味に満ち溢れています。
さらにさまざまな制御システムを「操る楽しさ」に最適化したドライビングモード「SVモード」は、サーキットでこそその本領を発揮します。車高を15mmダウンするとともに、サーキット走行に適したスタビリティコントロールプログラム「TracDSC」も作動し、ダイナミックバランスをより自由自在に楽しむことができます。
新型レンジローバー スポーツSVは、日本には75台が割り当てられ、もちろんすでに完売しています。「最も目の肥えたお客様に向けたパーソナライズされたアプローチ」という意味で、この「旅」はまさにレンジローバースポーツSVの世界観を静かに、そして誇らしげに、体現していると言えそうです。(写真:JaguarLand Rover)