シルバーストンは平坦で直線部分が長い「超高速サーキット」

イギリスGPの舞台となるのはシルバーストン・サーキット(Silverstone Circuit)。1942年に作られたイギリス空軍の飛行場跡地に、第二次世界大戦後の1950年に建設されたコースで、全体的に平坦で、直線部分が長く、「超高速サーキット」として知られる。

画像: シルバーストン・サーキットは軍飛行場の跡地に建設されたため、平坦で直線部分が多いのが特徴。

シルバーストン・サーキットは軍飛行場の跡地に建設されたため、平坦で直線部分が多いのが特徴。

何度もコースが改修され、現在は低・中・高速のコーナーもレイアウトされているものの、現代のF1マシンではアクセル全開で「ほぼストレート」となる区間が多い。そのため高速コーナーでは横加速度が5Gを超えるところもあり、ドライバーの負担へも大きい。

各コーナーにはコプス、マゴッツ、ベケッツ、チャペルなど愛称がつけられているが、とくにハンガーストレート、マゴッツ、ベケッツ、チャペルと続く超高速コーナーは有名だ。

問題は英国特有の気まぐれな天気(ブリティッシュウェザー)。風向きの変化も大きく、時にドライからウエット、再びドライところころと変化して、ドライバーを悩ませる。

高速コーナーでは乱気流の影響を受けやすく、追い抜きは意外と簡単ではなく、レース序盤に主導権を握ってそのまま逃げ切るシーンも見られる。

画像: シルバーストン・サーキットのコース図。全長5.891km。コプス、マゴッツ、ベケッツ、チャペルなど有名なコーナーが並ぶ。

シルバーストン・サーキットのコース図。全長5.891km。コプス、マゴッツ、ベケッツ、チャペルなど有名なコーナーが並ぶ。

昨年はフェルスタッペンが圧巻の走りで優勝

昨年のイギリスGPではフェルスタッペンが優勝。序盤こそノリスに先行を許したが、DRSが解禁されると5周目にあっさりと首位を奪い、そのまま徐々に差を広げると、セーフティカーの導入にも動じることなく、シーズン10戦目にして8勝目のチェッカーへと飛び込んだ。

画像: 昨年のイギリスGPではフェルスタッペンが快勝。ノリスは2位に入ったもののフェルスタッペンには敵わなかった。

昨年のイギリスGPではフェルスタッペンが快勝。ノリスは2位に入ったもののフェルスタッペンには敵わなかった。

レッドブルはついに開幕から負けなし9連勝(エミリア・ロマーニャGPは中止)をマーク、フェルスタッペンは5連勝(9戦7勝2位2回)と、もはや敵なしの状態となっていた。

一時トップに立ったノリスはフェルスタッペンには敵わなかったが、高速コーナーでのスピードが抜群で、迫るメルセデスのルイス・ハミルトンを引き離して2位でフィニッシュ。ふたりのイギリス出身ドライバーが表彰台にあがり大いに盛り上がった。

画像: 昨年のイギリスGPのタイヤ戦略。タイヤに厳しいサーキットだが、1ストップが主流だった。

昨年のイギリスGPのタイヤ戦略。タイヤに厳しいサーキットだが、1ストップが主流だった。

【参考】2023年F1第11戦イギリスGP決勝 結果

1位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダRBPT) 52周
2位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+3.798s
3位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+6.783s
4位 81 O.ピアストリ(マクラーレン・メルセデス)+7.776s
5位 63 G.ラッセル(メルセデス)+11.206s
6位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダRBPT)+12.882s
7位 14 F.アロンソ(アストンマーティン・メルセデス)+17.193s
8位 13 A.アルボン(ウイリアムズ・メルセデス)+17.878s
9位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+18.689s
10位 55 C.サインツ(フェラーリ)+19.448s
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16位 22 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダRBPT)+31.225s
17位 21 N.デフリース(アルファタウリ・ホンダRBPT)+33.128s
ファステストラップ 1 M.フェルスタッペン(レッドブル)

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