カッパーの新しい表現を追求し、見事に実現
オートカラーアウォードとは、JAFCAが主催する、モビリティのカラーデザインの企画力や、形との調和を含む、内外装すべてのカラーデザインの美しさを評価する顕彰制度だ。1998年からはじまり、審査会としては2024年で26回目を迎えた。
対象となるのは、カラーデザイン開発に最も注力した、日本国内市場に向けて販売されるモビリティ(クルマやオートバイ以外も可)のカラーデザインで、2023年12月14日〜2024年12月末までに一般消費者が購入(リース)出来る旨を発表しているモビリティであること。日本国内市場向けに生産、販売、輸入されたカラーデザインであること。審査当日に実車を展示できること。とされている。2024年は、8社から10のプレゼンテーションがあり、12台がノミネートされた。
栄えあるグランプリに輝いたのは、マツダ CX-80。テーマは、「ELEGANCE & EMOTION “デザイナーとペインターの共創と挑戦”」。カラーは、エクステリアがメルティングカッパーメタリック、インテリアがブラックだ。授賞理由は、以下のとおり。
カッパーの新しい表現を追求し、見事に実現した。内外がしっかりコーディネートされ、カラー、マテリアル、フィニッシュの3つのバランスが完璧に仕上がっている。細部までデザインにこだわり、それが一つの物として完成して、圧倒的な存在感を生み出している。クリエイターや技術者など色々な領域の人が価値観を共有するコミュニケーションメディアの開発と、そこから一つの物を作り上げている点がデザインの完成度をさらに上げている。
特別賞はスズキ スイフトが受賞
また、特別賞はスズキ スイフトが受賞した。テーマは、「新しいスポーティ表現 壁を超えるCMF」、カラーは、エクステリアがクールイエローメタリック×ガンメタリック2トーンルーフ、インテリアがブラック×ライトグレーインテリアだ。授賞理由は、以下のとおり。
次世代に新しいエナジーを注入する色。新しいスポーティを追求し、伸びしろを感じさせる原石を生み出した。このCMFが次世代の車への高い関心を集めるきっかけになるだろう。イエローにグレーを合わせた、ツートーンカラーの新しい解釈も評価したい。
今回は、会場に300人ものギャラリーが集まり、2024年を代表するモビリティのカラーが決定する様子に注目した。さて、今回グランプリや特別賞を受賞したモビリティだけでなく、ノミネートされたモビリティのカラーがどこまで人気を集めるか、楽しみなところだ。