準備期間中から壮観な光景が大きな話題に
今年、ヴィラ・デル・グルメッロの庭園で開催された「フォーリ・コンコルソ」では、その準備期間中から壮観な光景が大きな話題を呼んでいた。メルセデス・ベンツ・クラシックが、伝説のレーシングスポーツカーとスーパースポーツカーを移動式クレーンを使って、ド派手にヴィラ・デル・グルメッロの庭園にやってきたからだ。

コモ湖畔の上空に浮かぶ、伝説のレーシングスポーツカー「メルセデス・ベンツ C11」。移動式クレーンを使ってヴィラ・デル・グルメッロの庭園にやってきた。
展示されたのは、1990年製グループCレーシングカー「メルセデス・ベンツ C11」、1997年製レーシングカー「メルセデス・ベンツ CLK GTR」、そして「メルセデス・ベンツ CLK GTR」をベースにごくわずかな台数が生産された市販モデル「メルセデス・ベンツ CLK GTRクーペ」の3台。
2台のレーシングスポーツカーは、イタリアとのゆかりが深く、「C11」は1990年のデビュー戦で、イタリア・モンツァの480kmレースでワン・ツー・フィニッシュを飾り、「CLK GTR」は1997年のイタリア・ムジェロでのFIA GTレースで2位を獲得。「C11」は1990年の世界スポーツカー選手権、「CLK GTR」は1997年のFIA GT選手権でそれぞれタイトルを獲得している。
1998年製の市販モデル「CLK GTR」はレーシングスポーツカーのCLK GTRをベースに、限定的に生産された公道走行可能なスーパーカーで、クーペは20台、ロードスターは5台のみが製造された。「フォーリ・コンコルソ」で展示されたクーペモデルは、フランス国立自動車博物館に所蔵されている車両で、この3台が同時に展示されるのはこれが最後とも言われる。
また5月25日にはヴィラ・スコタでパネルディスカッションも開催され、メルセデス・ベンツ・ヘリテージGmbHのマーカス・ブライトシュヴェルトCEO、は「ラリーとF1」「イタリアのレース」のディスカッションラウンドに参加した。

「フォーリ・コンコルソ」ではコンクール・デレガンスだけでなく、質の高いパネルディスカッションも行われた。