「エアー」と「スパーダ」の立ち位置をイーブンに
ホンダのミドルサイズ ミニバン、ステップワゴンは1966年に初代が登場し、現行型は2022年に登場した6代目にあたる。現行型は標準系の「エアー」とカスタム系の「スパーダ」をラインナップしているが、装備などの関係で、圧倒的にスパーダに人気が集中していた。
そこで今回新設定された「エアーEX」は、エアーをベースに本革巻きステアリングホイール、トリプルゾーンコントロール フルオートエアコン、ステアリングコラムのパドル(e:HEVは減速セレクター、エンジン車はパドルシフト)、運転席&助手席シートヒーター、2列目オットマン付きキャプテンシート(7人乗り)、全席USBチャージャー、パワーテールゲートなどを標準装備した。
これにより、エアーの特長であるシンプルで親しみを感じさせるデザインや、開放的で心地良い室内空間はそのままに、より快適性と利便性を高めたことで、エアーの人気を高めるのが狙いだ。
スパーダに追加された「プレミアムライン ブラックエディション」はスパーダの最上級グレードだ。プレミアムラインをベースに、フロントグリルなどのガーニッシュにブラッククロームメッキを採用。アルミホイールは17インチの専用デザインで、全面ベルリナブラック塗装を施し、ホイールナットもブラックに変更。ドアミラーカバーやアウタードアハンドルはクリスタルブラックパールに、インテリアもステアリングロアーガーニッシュをピアノブラックにした。
今回紹介した2グレードを含めた全グレード共通の追加機能や装備としては、パワーテールゲート&スライドドアのリモート操作(テールゲートはメモリー機能も)、安全支援システムの「ホンダセンシング」に後退出庫サポート(マルチビューカメラシステム装備車のみ)と急アクセル抑制機能の追加などがある。
新グレードを追加設定し、安全&快適装備も充実させたステップワゴンは、ノア&ボクシーやセレナといったライバルと、さらに鎬を削りあうことになりそうだ。
ホンダ ステップワゴン エアーEX<スパーダ プレミアムライン ブラックエディション> 主要諸元
●全長×全幅×全高:4800×1750×1840mm<4830×1750×1845>
●ホイールベース:2890mm
●車両重量:1830kg<1840>
●エンジン:直4 DOHC+モーター
●総排気量:1993cc
●最高出力:107kW(145ps)/6200rpm
●最大トルク:175Nm(17.8kgm)/3500rpm
●モーター最高出力:135kW(184ps)/5000-6000rpm
●モーター最大トルク:315Nm(32.1kg)/0−2000rpm
●トランスミッション:電気式無段変速機
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:レギュラー・52L
●WLTCモード燃費:19.8km/L<19.5>
●タイヤサイズ:205/60R16<205/55R17>
●車両価格(税込):393万8000円<440万6600円>