パワーユニットだけでなくマシン、空力も刷新
最大の注目点はパワーユニットの大幅変更。2014年から2025年まで使用されてきた1.6L V6ターボハイブリッドのパワーユニットは、ICE(内燃機関)と電気モーターの出力比率が8:2だったが、2026年はICE出力が550kWから350kWに抑えられる一方で、電気モーター出力が120kWから350kWへと約3倍に増加し、ICEと電気モーターの出力比率が5:5に変更された。
また技術的に複雑でコストもかかるMGU-H(熱エネルギー回生システム)は廃止され、パワーユニットの構成がシンプルに。これは新しいマニュファクチャラーがより参加しやすい形で、パワーユニットマニュファクチャラーは2025年までの4社から5社に増加、より競争が激化することになった。
さらに燃料も大きく変更された。植物由来のエタノールを10%混合した従来までの「E10燃料」から、CO2を実質的に増やさない合成燃料を100%使用したカーボンニュートラル燃料「E100燃料」の使用が義務づけられることになった。この燃料はチームの独自開発が可能で、その開発競争もレースの勝敗に大きな影響を与えそうだ。

マシンレギュレーションも大きく変わった。車幅は最大2000mmから1900mmに、ホイールベースは最大3600mmから3400mmに短縮され、最低重量はこれまでよりも30kg軽い768kgへと変更。さらにタイヤ幅もフロントで25mm、リアで30mm縮小された。
さらに、可動式リアウィングにより空気抵抗を減らして最高速を高めるDRS(ドラッグリダクションシステム)に代わって、前走車から1秒以内に近づくと追加の電気エネルギーが使える「オーバーテイクモード」が備わる。ただしこれはバッテリー電力を大きく使用することになるうえ、どのような使われ方をするのかはまだわからない。
「アクティブエアロダイナミクス」の導入もレースを変えることになるかもしれない。これはフロントが2エレメント、リアが3エレメントで構成され、ドライバーがその角度を自由に自在に切り替えることができるというもので、ドライバーはいつでも操作することができる。
マシンのレギュレーション変更はオーバーテイクやバトルを増やし、レースをよりエキサイティングにするためのもの。今回の変更によって2026年シーズンはこれまでとは大きく違ったレース展開となりそうだ。

