メルセデスの独走から、勢力図に変化も
メルセデスの1-2フィニッシュで幕を開けた今季のF1グランプリは、バーレーンGPとサウジアラビアGPの開催中止という波乱もあったが、第2戦中国GPからメルセデスのキミ・アントネッリが5連勝を飾るなど、ここまでメルセデスがシーズンをリードする形で進んでいる。
ただ、第7戦バルセロナ・カタロニアGPではフェラーリのルイス・ハミルトンがメルセデス勢を抑えて優勝、前戦オーストリアGPではレッドブルのマックス・フェルスタッペンがメルセデス勢を脅かして2位入賞と、ここに来て、少し状況に変化が見え始めている。

前戦第8戦オーストリアGPの表彰台。レッドブルのマックス・フェルスタッペンがメルセデスを脅かす速さを発揮して2位に入賞した。ちなみに第7戦バルセロナ.カタロニアGPでは、フェラーリのルイス・ハミルトン、メルセデスのジョージ・ラッセル、マクラーレンのランド・ノリスの3人のイギリス人ドライバーが表彰台を独占した。
2026年F1ドライバーズランキング(第8戦終了時)
1位 12 K.アントネッリ(メルセデス)171
2位 63 G.ラッセル(メルセデス)131
3位 44 L.ハミルトン(フェラーリ)125
4位 81 O.ピアストリ(マクラーレン)80
5位 1 L.ノリス(マクラーレン)79
5位 16 C.ルクレール(フェラーリ)79
7位 3 M.フェルスタッペン(レッドブル)73
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18位 14 F.アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)1
−位 18 L.ストロール(アストンマーティン・ホンダ)0
2026年F1コンストラクターズランキング(第8戦終了時)
1位 メルセデス 302
2位 フェラーリ 204
3位 マクラーレン 159
4位 レッドブル 115
5位 アルピーヌ 57
6位 レーシングブルズ 44
飛行場の跡地ゆえに平坦で直線部分が長く、ほぼ全区間でアクセル全開
こうして迎えるイギリスGPの舞台となるのはシルバーストン・サーキット(Silverstone Circuit)。1942年にイギリス空軍の飛行場跡地に作られたコースで、それゆえ平坦で直線部分が長い。1950年にF1グランプリ開催のために改修されたあとも何度か改良が加えられてきたが、今なお「超高速サーキット」というレイアウトに変わりはない。
全長5.891kmのコースは18のコーナー(右10、左8)で構成され、5本のストレートのあとにコップス(ターン9)、マゴッツ(ターン11)、ベケッツ(ターン13)、チャペル(ターン14)といった高速コーナーが続く。低速域まで速度を落とすコーナーが存在しないため、なにをおいても超高速域に対応するパワーとエアロダイナミクスが問われる。
問題は英国特有の気まぐれな天候(ブリティッシュウェザー)。時にドライからウエット再びドライへと、状況が急速に変化する。また、風向きの変化も大きく、チームはタイヤ戦略やマシンセッティングに悩まされることになる。振り返ってみると、イギリスGPではここ2年連続で決勝日に雨が降っている。
もうひとつ、パワーユニットで課題となりそうなのがエネルギーマネージメント。今季のマシンでは減速時にモーターを逆回転させて制動力としながら同時に行うエネルギー回生が重要なポイントになっているが、高速コーナーが多くハードなブレーキングポイントが少ないシルバーストンでどう対応するかが問題となる。

シルバーストン・サーキット。各コーナーにはコプス、マゴッツ、ベケッツ、チャペルなど愛称がつけられているが、とくにハンガーストレート、マゴッツ、ベケッツ、チャペルと続く超高速セクションは有名。

シルバーストン・サーキットのコース図。全長5.891km。5本のストレートと高速セクションが組み合わされる。
