▶▶▶2026年F1第13戦イタリアGPプレビュー(画像9枚)
シーズン後半のカギを握る2連勝中のマクラーレン
サマーブレイクを挟んで、ハンガリーGP、オランダGPを2戦連続で制した現ワールドチャンピオンのランド・ノリス(マクラーレン)が再びグランプリの主役となりつつある。しかし、イタリアGPの舞台となるモンツァはハンガリーGPのハンガロリンクやオランダGPのザントフォールトとはまったく異なるタイプのサーキットで、ここでどんな走りを見せるのかは不透明。3連勝を達成してタイトル争いに加わるのか、低ダウンフォース仕様が求められる舞台で弱点が露呈することになるのか、マクラーレンのマシンの仕上がりがまず大きな注目点になる。
もっとも、ドライバーズランキングではノリスは依然として大きなポイント差をつけられている。現在ランキング首位に立つキミ・アントネッリ(メルセデス)は、チームメイトのジョージ・ラッセルとフェラーリのルイス・ハミルトンに対してそれぞれ59ポイントのリードを築き、ノリスはアントネッリを83ポイント差で追っている。
そのアントネッリにとってイタリアGPは母国レースとなるが、グリッド降格ペナルティを受けて、後方からのスタートとなるのが課題。今季7勝目をあげるには大きなハンデとなりそうで、どこまで順位を上げることができるか。
台風の目となりそうなのが、レッドブルのマックス・フェルスタッペン。昨年もこのイタリアGPを制するなど、過去4年で3度優勝している相性のいいサーキットで再び好結果を狙う。前戦の母国グランプリでクラッシュを喫しているだけに、このレースに賭ける思いはさらに強いはずだ。
もちろん、イタリアGPでフェラーリに注目しないわけにはいかない。ここ2戦連続で表彰台を逃しているが、ティフォシに優勝を届けることができるだろうか。

前戦オランダGPで2連勝をあげたランド・ノリス(マクラーレン)。イタリアGPを制すれば一気にタイトル争いに名乗りをあげることになる。
【参考】2026年F1第12戦オランダGP決勝 結果
1位 1 L.ノリス(マクラーレン)72周[25]
2位 12 K.アントネッリ(メルセデス)+11.536s[18]
3位 63 G.ラッセル(メルセデス) +15.906s[15]
4位 44 L.ハミルトン(フェラーリ)+16.755s[12]
5位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+17.258s[10]
6位 81 O.ピアストリ(マクラーレン・メルセデス)+32.332s[8]
7位 30 L.ローソン(レッドブル・RBPTフォード)+1m19.915s[6]
8位 24 N.ヒュルケンベルグ(アウディ)+1周[4]
9位 14 F.アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)+1周[2]
10位 10 P.ガスリー(アルピーヌ・メルセデス)+1周[1]
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11位 22 角田裕毅(レーシングブルズ・RBPTフォード)+1周
リタイア 18 L.ストロール(アストンマーティン・ホンダ)+1周
※[ ]内は獲得ポイント
【参考】2026年F1ドライバーズランキング(第12戦終了時)
1位 12 K.アントネッリ(メルセデス)242
2位 44 L.ハミルトン(フェラーリ)183
2位 63 G.ラッセル(メルセデス)183
4位 1 L.ノリス(マクラーレン)159
5位 16 C.ルクレール(フェラーリ)155
6位 3 M.フェルスタッペン(レッドブル)112
7位 81 O.ピアストリ(マクラーレン)104
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18位 14 F.アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)3
−位 18 L.ストロール(アストンマーティン・ホンダ)0
【参考】2026年F1コンストラクターズランキング(第12戦終了時)
1位 メルセデス 425
2位 フェラーリ 338
3位 マクラーレン 263
4位 レッドブル 186
5位 レーシングブルズ 66
6位 アルピーヌ 63
F1カレンダー屈指の超高速サーキット
イタリアGPが開催されるモンツァ・サーキット(Autodromo Nazionale di Monza)はF1カレンダー屈指の高速サーキット。1922年に建設されたモンツァは、当初5.5kmのロードコースと4.5kmのオーバルコースをホームストレートで交互に入れ替えて走行する、全長10kmのとんでもない超々高速コースだった。
当時は自動車は超高速にチャレンジすることに大きな意味があったが、まだまだ未熟なマシンで死亡事故が多発。そのため幾度ものコース改修変更を経て、現在は4本のストレートをコーナーでつないだ5.793kmのシンプルなレイアウトに落ち着いている(開業当初のコースの名残は、広く長いホームストレートや高速コーナーに見ることができる)。
それでも最高速、平均速度とも今シーズンのF1グランプリの中で最も速く、最終コーナーのパラボリカを200km/hで駆け抜けた後、1.12kmにおよぶホームストレートでF1マシンは370km/hに達する。コース形態は典型的なストップ・アンド・ゴーで、長いストレートからのフルブレーキング、立ち上がってフル加速という繰り返しで、意外とオーバーテイクは難しい。
このサーキットでのポイントは、ダウンフォースを小さくして最高速を伸ばすこと。それと同時に重要なのは、ブレーキング時の安定性とコーナー出口でのトラクション。第1シケインとアスカリ・シケインでは、この2つの要素がライバルに対するアドバンテージを生む鍵となる。
今年は、ターン1、ターン4、ターン8の縁石が修正され、ターン5ではグラベルエリアがアスファルトのランオフエリアに変更されているが、2024年に全面再舗装が行われたコースには大きな変更は加えられていない。
もうひとつのイタリアGPの特徴は、熱狂的なフェラーリファン(ティフォシ)が集結し、例年異様な雰囲気の中で行われること。各グランプリがそれぞれ個性的であることはF1グランプリのひとつの魅力ではあるが、イタリアGPはその中でも特別なグランプリと言っていいだろう。このサーキットを知り尽くしたフェラーリがどんなレースを展開するかはやはり注目だろう。

1.12kmにおよぶホームストレートを持つ超高速のモンツァサーキット。広いホームストレートはかつてここでロードコースとオーバルコースを交互に入れ替えて走行した名残り。

モンツァサーキットのコース図。4本のストレートを高速コーナーでつないだストップ&ゴー型のレイアウト。
昨年2025年はフェルスタッペンがマクラーレン2台を圧倒
昨年2025年のイタリアGPでは、予選で驚異的なポールポジションラップを記録したレッドブルのマックス・フェルスタッペンがマクラーレンの2台を圧倒、シーズン3勝目を挙げた。
フェルスタッペンはスタート直後の第1シケインでのノリスとの攻防でトップの座を奪われたが、4周目の第1シケイン突入でノリスをかわして首位に立つと、そこからもファステストラップを連発して差を一気に開いていった。
結局、フェルスタッペンは最後までそのポジションを脅かされることなく、最後は19秒以上の差をつけてフィニッシュ。久しぶりのトップチェッカーに「最初は難しかったけど、抜いてからは素晴らしいレースだった。クルマも素晴らしく、ピットインのタイミングもハードタイヤでもペースも良かった」とゴール後は満面の笑顔だった。

2025年イタリアGP。スタート直後の第1シケインでトップを奪われたフェルスタッペンだったが、4周目の第1シケインで首位を奪還。

2025年イタリアGPのタイヤ戦略。ほとんどのドライバーが第1スティントをミディアムタイヤでスタート。そのタイヤのパフォーマンス劣化は小さく、予想された周回をはるかに超えて走行することができた。中にはセーフティカー出動を期待してできるだけタイヤ交換を伸ばし、終盤にソフトタイヤを選択するドライバーも現れた。
【参考】2025年F1第16戦イタリアGP決勝 結果
1位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダRBPT)53周
2位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス )+19.207s
3位 81 O.ピアストリ(マクラーレン・メルセデス ) +21.351s
4位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+25.624s
5位 63 G.ラッセル(メルセデ ス)+32.881s
6位 44 L.ハミルトン(フェラーリ)+37.449s
7位 23 A.アルボン(ウイリアムズ・メルセデス)+50.537s
8位 54 G.ボルトレート(キックザウバー・フェラーリ)+58.484s
9位 12 K.アントネリ(メルセデス)+59.762s
10位 6 I.ハジャー(レーシングブルズ・ホンダRBPT)+63.891s
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13位 22 角田裕毅(レッドブル・ホンダRBPT)+80.701s
ファステストラップ 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス )
ピレリの分析「1ストップ戦略が最も有力な選択肢となるでしょう」
タイヤを供給するピレリは、イタリアGP開幕を前に「決勝でタイヤの性能を大きく損なうほどデグラデーションが進む可能性は低く、オーバーテイクの機会が多いモンツァでも1ストップ戦略が最も有力な選択肢となると思われます。今年は新世代パワーユニットの導入により、モンツァの長いストレートでエネルギーをいかにマネジメントするかも重要な課題となります。シミュレーションではラップタイムは昨年より約2秒速くなると予想されますが、今週末の天気は良好で、3日間の走行日程を通じて気温は30℃前後まで上昇する見込みです。モンツァでは最も柔らかい3種類のコンパウンドが使用されますが、気温が極端に高くならなければ、ソフトタイヤが日曜日の決勝で戦略を左右する可能性もあります」と分析している。

イタリアGP開幕を前にピレリが公開した分析データ。
さて2026年はどんなレースとなるのか。第13戦イタリアGPは9月4日12時30分(日本時間19時30分)から始まるフリー走行で開幕する。
2026年F1第13戦イタリアGP タイムスケジュール
フリー走行1回目:9月4日12時30分〜13時30分(日本時間19時30分〜20時30分)
フリー走行2回目:9月4日16時〜17時(日本時間23時〜24時)
フリー走行3回目:9月5日12時30分〜13時30分(日本時間19時30分〜20時30分)
予選:9月5日16時〜17時(日本時間23時〜24時)
決勝(53周):9月6日15時〜(日本時間22時〜)




