2026年11月1日(現地時間)、F1第19戦メキシコGP(メキシコシティGP)がメキシコシティ郊外のアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲス・サーキットで開催され、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が優勝。2位にはルイス・ハミルトン(フェラーリ)、3位にはキミ・アントネッリ(メルセデス)が入った。この結果、アントネッリの史上最年少王座が確定した。ハースから急遽F1デビューを果たした平川亮は、荒れた展開のレースで見事に生き残り、13位でフィニッシュしている。

文:新村いつき
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アントネッリはソフトタイヤでのロングランを敢行

スタートでの競り合いから赤旗、タイヤ交換のタイミングの運・不運など、さまざまな出来事があったレースで、5番グリッドからスタートしたフェルスタッペンがシーズン3勝目。タイトルに王手をかけていたアントネッリは3位で初の栄冠を決めた。

レースの最初のハイライトはフェラーリとメルセデスがソフトタイヤ、フェルスタッペンがミディアムタイヤを選択して迎えたスタート直後の攻防だった。ハミルトンとシャルル・ルクレールのフェラーリ2台とフェルスタッペンが好ダッシュを見せた一方、メルセデス2台が出遅れる。

ところが、その後のターン4からターン5にかけての攻防でハミルトンとルクレールが交錯。ルクレールはコースアウトしながらショートカットして首位を奪い、姿勢を乱したハミルトンはフェルスタッペンにかわされて3番手に後退する。

この一件で、首位ルクレールには5秒のタイムペナルティが下され、28周目のタイヤ交換時にこれを消化。同時ピットインしたフェルスタッペンの先行を許す。翌周にハミルトンもタイヤ交換に入り、これでステイアウトしたアントネッリが首位に立った。

メルセデスはここからソフトタイヤでのロングランを敢行し、アントネッリを後半スティントでよりフレッシュなタイヤで走らせる戦略を採る。

画像: スタートではソフトタイヤを履いたフェラーリ勢が先行するも、チームメイト同士で接触。フェルスタッペンにトップの座を奪われる。

スタートではソフトタイヤを履いたフェラーリ勢が先行するも、チームメイト同士で接触。フェルスタッペンにトップの座を奪われる。

メルセデスのタイヤ戦略は空振り、それでもアントネッリは3位に入賞

だが、43周目にアントネッリがソフトタイヤへと交換した直後にバルテリ・ボッタス(キャデラック)が大クラッシュ。レースは赤旗中断となり、これで全車がレース終盤に向けソフトタイヤへの交換が無条件にできる状態に。逆転勝利を賭けたメルセデスの作戦は水泡に期した。

残り26周に向けてのスタンディングでの再スタートでは、奇数グリッドのフェルスタッペンとハミルトンが好スタートを見せる一方、汚れのひどいイン側2番グリッドのルクレールは出遅れてハミルトンに出し抜かれたばかりか、ブレーキでタイヤをロックさせてアントネッリにも先行を許す。

これで優勝争いはフェルスタッペンとハミルトンの一騎討ちに。その後のセーフティカーで両者の差は1秒以内の緊迫状態となったが、抜きどころのほとんどないエルマノス・ロドリゲス・サーキットで順位は入れ替わることなくそのままゴール。フェルスタッペンがシーズン3勝目を挙げた。

そして、ハミルトンの後方からはアントネッリが悠々と3位でフィニッシュラインを横切り、この瞬間、20歳と68日での史上最年少、イタリア人ドライバーとしては1953年のアルベルト・アスカリ以来、実に73年ぶりとなるチャンピオンが誕生した。

歴史的な偉業を達成したアントネッリはクールダウンラップの無線では涙を流していたが、クルマを降りるといつもの冷静さを取り戻し、「今回は緊張感があったけど、やり遂げることができた。家族やメルセデスのおかげだ。来年もマックスやルイスと素晴らしいバトルが展開できたらいいね」と笑顔を弾けさせた。

画像: 赤旗中断からの再スタートではフェルスタッペンが好ダッシュ。そのまま首位を譲らず逃げ切った。

赤旗中断からの再スタートではフェルスタッペンが好ダッシュ。そのまま首位を譲らず逃げ切った。

画像: 不運なタイミングでの赤旗中断で優勝を逃したが、悠々と3位でフィニッシュ。F1史上最年少チャンピオン記録を更新してタイトル獲得を決めたキミ・アントネッリ(メルセデス)。

不運なタイミングでの赤旗中断で優勝を逃したが、悠々と3位でフィニッシュ。F1史上最年少チャンピオン記録を更新してタイトル獲得を決めたキミ・アントネッリ(メルセデス)。

画像: メキシコGPのタイヤ戦略。フェルスタッペンはミディアムタイヤでスタートし、27周目にソフトタイヤへ交換して18周を走行したところで赤旗中断。この中断を利用して再びソフトタイヤを装着、2ストップ戦略を成功させて優勝を飾った。アントネッリはソフトタイヤでスタートし、43周目までピットインを遅らせてミディアムへ交換。ソフトとミディアムはいずれもレース距離の約半分を走行できる性能を示しており、赤旗中断がなければ1ストップ戦略が最も競争力のある選択肢だった。

メキシコGPのタイヤ戦略。フェルスタッペンはミディアムタイヤでスタートし、27周目にソフトタイヤへ交換して18周を走行したところで赤旗中断。この中断を利用して再びソフトタイヤを装着、2ストップ戦略を成功させて優勝を飾った。アントネッリはソフトタイヤでスタートし、43周目までピットインを遅らせてミディアムへ交換。ソフトとミディアムはいずれもレース距離の約半分を走行できる性能を示しており、赤旗中断がなければ1ストップ戦略が最も競争力のある選択肢だった。

2026年シーズンも残り4戦。次戦第20戦ブラジルGP(サンパウロGP)は11月6日、ブラジル、サンパウロ郊外インテルラゴスのアウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェで開幕、決勝レースは11月8日に開催される。(文:新村いつき)

2026年F1第19戦メキシコGP(メキシコシティGP) リザルト

2026年F1第19戦メキシコGP(メキシコシティGP)決勝 結果

1位 3 M.フェルスタッペン(レッドブル・RBPTフォード)71周
2位 44 L.ハミルトン(フェラーリ)+0.799s
3位 12 K.アントネッリ(メルセデス)+4.006s
4位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+10.707s
5位 1 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+11.778s
6位 63 G.ラッセル(メルセデス)+12.263s
7位 81 O.ピアストリ(マクラーレン・メルセデス)+19.475s
8位 43 F.コラピント(アルピーヌ・メルセデス)+20.204s
9位 30 L.ローソン(レーシングブルズ・RBPTフォード)+20.899s
10位 10 P.ガスリー(アルピーヌ・メルセデス)+21.483s
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15位 50 平川亮(ハース・フェラーリ)+25.373s
リタイア 18 L.ストロール(アストンマーティン・ホンダ)
リタイア 14 F.アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)

2026年F1ドライバーズランキング(第19戦終了時)

1位 12 K.アントネッリ(メルセデス)380
2位 3 M.フェルスタッペン(レッドブル)261
3位 44 L.ハミルトン(フェラーリ)259
4位 63 G.ラッセル(メルセデス)250
5位 16 C.ルクレール(フェラーリ)245
6位 1 L.ノリス(マクラーレン)221
7位 81 O.ピアストリ(マクラーレン)150
8位 6 I.ハジャー(レッドブル)105
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17位 14 F.アロンソ(アストンマーティン・ホンダ)7
−位 18 L.ストロール(アストンマーティン・ホンダ)0

2026年F1コンストラクターズランキング(19戦終了時)

1位 メルセデス 630
2位 フェラーリ 504
3位 レッドブル 380
4位 マクラーレン 371
5位 レーシングブルズ 104
6位 アルピーヌ 74

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