パワートレーンは3種類設定
このところ世界的に好調な販売を続けているボルボだが、待望のフラッグシップモデルが日本にも導入された。これはXC90に続いて新世代プラットフォームを採用したモデルで、セダンとエステート、そしてエステートにSUVの要素を加えたクロスカントリーの3車型がある。
全車Drive-Eと呼ばれる最新のパワートレーンとなり、具体的には2LターボのT5(最高出力254ps)、2Lターボ+スーパーチャージャーのT6(最高出力320ps)、2Lターボ+スーパーチャージャー+モーターのT8(最高出力320ps+87ps)がある。V90には3つのパワートレーンすべて、S90とV90クロスカントリーにはT5とT6を用意する。
スタイリングはいかにもボルボらしいもので、ラグジュアリーでありながらいたずらに存在感を主張しない、北欧のセンスに溢れたものだ。こうした点でドイツのラグジュアリーカーとは一線を画する魅力があり、おそらくこうしたところを評価するユーザーは多いだろう。
インテリアについてボルボは自信たっぷりに「ファーストクラスのクオリティ」と言っているが、確かにクオリティはかなり高い。さらにスタイリング同様に北欧の家具に囲まれているような印象で乗っていて非常に落ち着く。
さらにボルボと言えば安全技術だが、この新型90シリーズにはふたつの“世界初”が標準装着された。ひとつは「大型動物検知機能」で、前方に大型動物が検知された場合、まず警告を発し、さらにそれにドライバーが反応しない場合はブレーキが作動する。日本では北海道のエゾシカが対象と想定され、現在、スウェーデン本社に確認中だそうだが、ボルボ・カー・ジャパンが独自に剥製を使って検証したところ作動が確認されたとのことだ。
ふたつめは「ランオフロード・ミティゲーション」というもので、道路逸脱事故回避を支援する機能だ。XC90で発表された「ランオフロード・プロテクション」は道路逸脱時に被害を軽減するシステムだったが、これは逸脱自体を回避しようというものだ。
さて、新しいボルボ90シリーズだがクラスとしてはEセグメントで、メルセデス・ベンツEクラス、BMW5シリーズ、アウディA6などがライバルと想定される。果たして、直接競合することになるのか。あるいはそうではなく別のところからユーザーを得るのか。今後が注目だが、かなり競争力は高いとみた。
●ボルボS90シリーズ ラインナップ
S90 T5 Momentum 6,440,000円
S90 T6 AWD R-Design 7,490,000円
S90 T6 AWD Inscription 8,420,000円
●ボルボV90シリーズ ラインナップ
V90 T5 Momentum 6,640,000 円
V90 T6 AWD R-DESIGN 7,690,000 円
V90 T6 AWD Inscription 7,990,000 円
V90 T8 Twin Engine AWD Inscription 8,990,000 円
※T8のデリバリー開始は2017年9月頃を予定
●ボルボV90 Cross Countryシリーズ ラインナップ
V90 Cross Country T5 AWD Momentum 6,940,000 円
V90 Cross Country T5 AWD Summum 7,540,000 円
V90 Cross Country T6 AWD Momentum 7,590,000 円
V90 Cross Country T6 AWD Summum 8,190,000 円
※T6のデリバリー開始は2017年9月頃を予定