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ルノーF1チームのノウハウを採用したエアロボディは大迫力。
「Q60 プロジェクト ブラックS」と名付けられたこのコンセプトカー、ベースになっているのはインフィニティの新型クーペQ60。これにルノーF1チームと共同開発したハイブリッド・システムを搭載している。ハイブリッドと言っても、省燃費のためのデバイスではない。Q60はノーマルでも400馬力を発生する3LのV6ツインターボエンジンを搭載している。これにF1で用いられるERS応用技術を採用して電動ターボ化、最高出力はおよそ500馬力まで高められていると同時に、従来の過給エンジンの常識を越えるレスポンスを実現するという。
このERS応用技術は、ブレーキングと排出ガス熱からエネルギーを回収し、電力としてリチウムイオンバッテリーに蓄えるもの。ここから電動ターボへの電力供給が行われる。現在、市販車に採用すべく、フランス国内にあるルノーF1エンジン開発本部でインフィニティとルノーのエンジニアが共同で開発に携わっているとのこと。すでに開発は順調に進んでおり、手応えは良好だという。
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21インチの大径タイヤ&ホイールを装着。システムの詳細は明らかにされていないが、ブレーキングや排気系の熱エネルギーを電力に変換してリチウムイオンバッテリーに蓄え、そこから電動ターボへ電力の供給が行われる。
市販車への導入時期は公表されていないが、近未来のインフィニティ・パフォーマンスラインの走りを支える中核的な技術であることと考えられていることは確か。ハイブリッドと言えば燃費ばかりがクローズアップされるが、こんな応用の仕方もある。ひょっとすると、次期GT-Rにも同じ技術が搭載されるかもしれないのだ。
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強力なダウンフォースを発生しそうな専用デザインのボンネットを採用している。