パートタイムの生活四駆から本格的なクロカン四駆まで、今ではすっかりフツーの存在となった4WD車。でも、民生用に販売されるようになったのは第2次世界大戦後のことです。
ということで問題。約70年も前にその原型が完成し、21世紀に入っても販売され続けた軍用車をルーツに持つ本格4WD車は?というのが今回のクエスチョンです。
約70年も前に原型が完成し、21世紀に入っても製造され続けた軍用車をルーツに持つ本格4WD車は?
正解は、1のランドローバー ディフェンダーでした。
ディフェンダーの歴史をさかのぼると、ランドローバー シリーズ Ⅰ というクルマに行き着きます。このクルマは、1948年に誕生し、英国軍や英国陸軍の特殊部隊SASなどでも使われました。その後、シリーズ Ⅱ、シリーズ Ⅲ、ランドローバー 90/110/127と続き、1990年にディフェンダーという名が与えられました。そしてディフェンダーは 2016年の生産終了まで、さまざまな近代化を施しながら生産され続けました。
トヨタ・ランドクルーザーは、警察予備隊(現・陸上自衛隊)への納入を目指し、トヨタ・ジープBJ として1951年にその歴史が始まりました。ですが、商標権の問題からジープという車名を改め、ランドクルーザーと命名されました。ちなみに、ランドクルーザーという名前は「陸の巡洋艦」という意味ですが、ランドローバー(陸の流浪者=海賊)に対抗して名付けられたという説もあります。
スズキ・ジムニーは1970年に登場しましたが、そのルーツはホープ自動車が1968年に発表したホープスターON型です。このクルマの発表後、ホープ自動車は産業機械メーカーに転身しますが、そのタイミングでスズキがホープスターON型の製造権を買い取り、ジムニーとして製品化しました。
メルセデス・ベンツ Gクラスは、いわゆる「ゲレンデヴァーゲン」と呼ばれるオフロードモデル。NATOにも採用されていた軍用車両を民生用に仕立て1979年から販売が開始されたモデルです。外観は今もなお登場時の面影がありますが各種先進装備が積極的に採用され、運転のしやすさや車内の快適性などは登場時とは比べものにならないレベルに進化しています。さらに、AMGモデルやオーストラリア国防軍で軍用車に用いられている技術を使った6輪モデル「G63AMG 6✕6」といった極めて特殊なモデルも販売するなど、その車種は多岐にわたります。