横浜市にある日産グローバル本社ギャラリー。ボクら自動車雑誌媒体は、ここで普段、取材に使う日産車やルノー車の広報車借り出し/返却を行うのだが、今日、ルノー車の返却を行ったときに、本社ギャラリーの一角でグループCカーを展示しているのを見つけたので報告しよう。
日産グループCカー・クロニクル
展示されていた車両は、R89CとR90CPの2台。1992年、デイトナ24時間レースで総合優勝してから25周年の記念の展示だという。
展示車両1:Nissan R89C (1989年:R89C)
1989〜90年JSPC参戦車(23号車カルソニック・ニッサン)
1989年の日産グループCカーは、英国マーチ・エンジニアリング製のシャシからローラ・カーズ製へと変わり、エンジンも3500ccのVRH35型(V8DOHC)を改良し、排気量拡大とともに最高出力800psを超えるモンスターマシン「ニッサンR89C」へと進化しました。エクステリアがより美しいカウリングとなったほか、本格導入されたテレメトリーシステム(遠隔測定装置)もR89Cの大きな特徴です。R89Cは、ル・マン24時間レース後の第3戦・富士500マイルレースで日本のJSPCデビューを飾り、第5戦富士1000kmレースでは24号車YHP(長谷見昌弘/A.オロフソン組)が8位に入り、そのポテンシャルの片鱗を見せました。このクルマは星野一義/鈴木利男組がドライブした23号車カルソニック・ニッサンR89Cです。(日産グローバル本社ギャラリーの説明文より)
展示車両2:Nissan R90CP (1990年:R90CP)
1990年全日本スポーツプロトタイプ選手権(JSPC)獲得車
当時の新規定だったグループCカー(プロトタイプカー)による全日本耐久選手権は1983年に始まり、のちに全日本スポーツプロトタイプカー選手権(JSPC)という名称に変更されます。このJSPCで、日産チームは1990年から3連覇の大業を成し遂げることになりますが、そのチャンピオンマシンがこのニッサンR90CPです(長谷見昌弘/A.オロフソン組)。3500cc・V8DOHCターボであるVRH35型エンジンの改良型であるVRH35Zを搭載しています。基本シャシは英国ローラ社製をさいようしていますが、パーツの約70%が日産自動車とNISMO製で仕上げられていました。(日産グローバル本社ギャラリーの説明文より)
日産本社ギャラリーには、他にもこんな展示車両も
このグループCカーだけでなく、貴重なモデルも展示中だ。こちらは3月26日(日)までの展示となっているので、実際に見たい人はそれまでに行ってみよう。