レースには不利となるワゴンボディ。そんなことは百も承知で果敢に挑戦したのがボルボである。1994年に850エステートでBTCC(英国ツーリングカー選手権)に参戦していた。
850エステートでの参戦は世界中を驚かせた
スーパーGTでもWTCC(世界ツーリングカー選手権)でもボディの大きさや重量バランスの面で不利なワゴンボディのでの参戦は見かけない。やはりボディ形状的にはクーペやハッチバック、セダンが有利となるのである。
動画をみると、まわりのマシンより850エステートのボディはひときわ大きく見える。一説によると実は、ボルボも850セダンでの参戦を考えていたようだが、開発が間に合わなかった、という話もある。しかし、セダンよりボディの長いエステートはダウンフォース面では有利でないかということで参戦がきまったようだ。
結果は大活躍。かつてレースシーンで活躍した240ターボの愛称"フライングブリック(空飛ぶレンガ)"の再来とまでいわれたのである。そしてボルボのエステートはモータースポーツの世界でも十分に通用するというイメージを植え付けた。
ちなみにボルボは現在、WTCCにポールスターシアンレーシングで参戦している。