クルマに関するマニアックなクイズを毎朝7:30に出題するクルママニアッククイズ、通称クルマニQ。初級/中級/上級/マニア級のうち、「中級」の問題。覚えている人もいるんじゃないでしょうか。
タイヤは、「黒くて丸い」ものというのが常識になっている。だが2001年に日本でも販売されたのが、カラー(色つき)タイヤ。
さて問題。その色つきタイヤを出したタイヤブランドはどこ?
2001年に日本で発売された色つきタイヤのブランドは?
正解はCの「BFグッドリッチ」でした。
BFグッドリッチは世界初となるハイパフォーマンスカラータイヤ「Scorcher T/A(スコーチャーT/A)」を発売。2001年に日本に初上陸した。
写真のように、トレッドゴムの一部に色を乗せた「カラーライン」の手法だった。
当時日本では、青/赤/黄の3色を用意していたが、2000年、アメリカで先行して発売された際には8色が用意されていた。
BFグッドリッチは、アメリカのタイヤメーカー。ベンジャミン・フランクリン・グッドリッチ氏により1870年に創業された。
現在はフランスのタイヤメーカー、ミシュランのブランドとなっている。
WRC(世界ラリー選手権)では、2006-2007シーズンはミシュランブランドではなくBFグッドリッチブランドで参戦していた。
なぜタイヤは黒いのか?
タイヤが黒い理由は、トレッドゴムに補強材であるカーボンブラックが使用されているから。
だが、1992年にミシュランが初めて補強材にシリカを使用。そのウエット性の高さや低転がり抵抗の良さなど、相反する性能を両立することから、現在ではどのメーカーも、低燃費タイヤを中心として、カーボンブラックに代わりシリカが多く使用されている。
最近では、カーボンブラックを使わない、フルシリカのタイヤも登場している。
シリカは無色。だから理論上は、黒色以外のタイヤもすでに製造が可能だ。現に、自転車用やフォークリフト用タイヤなどはすでに黒色以外の色つきタイヤもある。
だが、技術的にカラータイヤが製造できたとしても、ニーズとして黒いタイヤ以外が売れるのか? に関しては疑問が残る。現実、このBFグッドリッチのタイヤも、話題性はあったがそこまで人気とはならなかった。また製造コストの問題や、汚れ、色の耐久性など、クリアしなければならない課題も多い。
タイヤメーカー各社は、カラータイヤには慎重になっているのが現状の正直なところだろう。他社動向なども見極めつつ、ただいつでも素早く発売できるような技術は、どこのメーカーも持っていると思われる。