マセラティがイタリアのグルリア工場で生産した10万台目のクアトロポルテを上海モーターショーで女性ユーザーへ引き渡した。マセラティの中国での好調ぶりと、2018年に設定した世界販売目標の達成を象徴するような式典となった。
10万台目のクアトロポルテが引き渡しに
イタリアの高級ブランド、マセラティにとってもいまや中国はもっとも大切なマーケットと言える。2012年の世界販売はわずか6200台だったが、2016年には4万2100台まで伸ばしており、その原動力になっているのが中国市場なのだ。
マセラティは12年前から中国で販売しているが、約3万人の顧客がいるという。その多くの販売はここ数年に集中しているので、現在のマセラティにとっていかに中国が大切かがわかろうというものだ。
そのことと関係あるのかないのかはわからないが、イタリアのグルリア工場で生産されたクアトロポルテの10万台目となるクルマのオーナーへの引き渡し式が、上海モーターショーの会場で行われた。そのオーナーの名前は公表されていないが、中国で成功を収めた若い女性のビジネスエリートだという。中国のマセラティオーナーの38%が女性だそうで、10万台目がその38%の中に入ったわけだ。
マセラティは2018年までに世界販売7万5000台という目標を掲げているが、いよいよそれが現実のものになりそうだ。5年ほど前にこの中期計画が発表されたときには“夢を語るのは自由”と思ったのを覚えているが、中国市場によってこの“夢”は現実になりそうだ。