パワートレーンの高効率化を押し進めるジャガー・ランドローバーは、従来のディーゼルエンジンに続いて、新世代「INGENIUM(インジニウム)」ガソリンエンジンの製造を「Engine Manufacturing Centre」でスタートした。ジャガー・ランドローバー車のパフォーマンスを激進化させる「聖地 EMC」とは、どんなところなのだろうか。
いま英国でもっとも重要な事業拠点
新らしいパワーユニットの製造が本格化したことで、ジャガーとランドローバー各シリーズの走りが変わる時がやってきた。より高効率なパワートレーンの採用を加速させているジャガー・ランドローバー社だが今回、製造が始まった新世代ガソリンエンジンも戦略を支える重要なファクターだ。その「INGENIUMエンジン」を開発・製造するのが、2014年に開設された最新の製造開発拠点「EMC:Engine Manufacturing Centre」である。
総面積10万平方メートルの敷地に、製造工場、組立工場、エンジン試験センターを併設。2万1000枚を超えると言われる英国最大規模の屋上ソーラーパネル設備によって、電力需要の実に3割以上を賄うことができる。環境に優しいエンジンを作る工場は、そのものが環境に優しい。ここで約2000名のパワートレイン担当エンジニアが設計と開発を担当、約1400名が生産ラインなどで働く。
ジャガー・ランドローバー史上最強スペック!が間もなく完成
今後このEMCでは、2年前から製造している(すでに40万基以上が市場に送り出された)超低排出ガスの2.0L 4気筒INGENIUMディーゼルエンジンに加え、2.0L 4気筒のINGENIUMガソリンエンジンが新たに製造される。そこには、ジャガー・ランドローバー史上もっともパワフルな4気筒エンジンと謳われる300ps仕様のパワーユニットも含まれている。圧倒的なパフォーマンスを求められる「F-TYPE」の2018年モデルに、搭載される予定だ。