自動車の歴史を振り返る企画「今日は何の日?」。50年前の今日、5月30日は、世界初の量産ロータリーエンジンを搭載したマツダ・コスモスポーツが登場した日。それを記念したクールなビデオを北米マツダがアップしています。それでは、50年前にタイムスリップ。
コスモスポーツってどんなクルマ?
レシプロエンジンとはまったく異なる原理で動くロータリーエンジン。その理論はドイツのNSU社が開発しましたが、同社から技術導入したマツダは、この前例のないエンジンの実用化に必死に取り組みました。
コスモスポーツは、そんなロータリーエンジン搭載の第一号車。マツダ開発陣の血と涙の結晶です。
コスモスポーツが初めて公の場に姿を現したのは、1964年の第11回自動車ショーでした。続く65年と66年の同ショーにも出品されますが市販には至らず、その間もマツダ技術陣の実用化に向けての苦闘が続けられていました。
画期的とも言えるカーボン・アペックスシールの採用によって性能低下の問題を解決したのは66年12月のこと。ロータリーエンジンの試作をスタートさせてから6年余り、67年5月30日についにコスモスポーツの市販が開始されたのです。
その後、ファミリア、ルーチェ、RX-7などさまざまなクルマに搭載されたロータリーエンジンですが、RX-8への搭載を最後に現在は搭載車はありません。でも、研究は継続されているので、そう遠くない将来に再びロータリー搭載車が登場するのは、ほぼ間違いないでしょう。
コスモスポーツの主要諸元
全長×全幅×全高=4140×1595×1165㎜
ホイールベース=2200㎜
車両重量=940kg
エンジン=10A型 491㏄×2ローター
最高出力=110ps/7000rpm
最大トルク=13.3kgm/3500rpm
最高速度=185km/h
0→400m加速= 16.3秒