経営危機にあえいでいた日産自動車のCOOにカルロス・ゴーン氏が就任して、リバイバル・プランに基づくドラスティックな改革を実施してから18年。変革の軌跡と明るい未来を象徴するモニュメントが製作され、その除幕式の模様が報道陣に公開された。
日産自動車が、深刻な経営危機に見舞われ存亡の危機に瀕していた1999年に、資本提携先のルノーからやってきたのがカルロス・ゴーン氏。COOに就任すると日産リバイバルプランを策定し、強力なリーダーシップで変革に乗り出した。あれから18年。その後の日産の発展とチャレンジの歴史は皆さんもご存じのとおり。数々の困難を乗り越えて今やグローバルなエクセレントカンパニーへと見事な再生を実現した。そんな激動の18年にわたる変革を振り返り、明るい未来を祈念した巨大な彫像=モニュメントが、横浜市にある日産グローバル本社に設置された。
「ホイール・オブ・イノベーション」と名付けられたこの彫刻作品は、レバノン在住の芸術家、ナディム・カラム氏が手掛けたもの。高さ5m×幅3m60㎝×厚さ50㎝のステンレススチール製で、重量は2tもある。モチーフとなっている円=車輪は日産の絶え間ない「進化」と「イノベーション」をイメージ。また、一つひとつの車輪は、この18年間に日産が経験してきた5つの原動力「グローバリズム」「サスティナビリティ」「チャレンジ」「アライアンス」「ダイバーシティ」を象徴しているという。
カルロス・ゴーン会長は「この作品の前を行き来する人々は日産の変革の歴史を想起することになるだろう」と、自らが手掛けた日産の再生を振り返りつつ、今後は「ルノーや三菱自動車とのアライアンスを強化して、ナンバーワン自動車グループを目指す」とさらなる決意を語った。