予選日、決勝日の両日とも、エアレーサー室屋義秀選手による曲芸飛行が行われた。機体を斜めにしながらの、まさにドリフト状態でホームストレート上を滑空するシーンは迫力満点。現在シリーズランキング2位の室屋選手、日本人初の世界チャンピオンへの期待もあって観客は大興奮。
そして興奮冷めやらぬままに決勝レースがスタート。前回の菅生から連続ポールとなった8号車ARTA NSX-GTに23号車MOTUL AUTECH GT-Rが並びかかるもインをキープしこれをブロック。その後8号車NSXは後続を徐々に引き離しながら独走態勢に。
ピット作業後も難なくトップをキープする8号車ARTA NSX-GTに対し、後方から23号車GT-Rと38号車ZENT CERUMO LC500が2位争いを繰り広げながら差を詰めてくる。
周回数が残り少なくなる毎に激しさを増すGT-Rvsレクサス。この2位争いに助けられたこともあり、8号車NSXは追い詰められながらもトップチェッカー。ニューマシンとなったNSX-GTに待望の初勝利をもたらした。
優勝したARTA NSX-GTの野尻智紀・小林崇志組はHONDA勢最上位となるランキング8位に浮上。また2位となった松田・クインタレッリ組と3位の立川・石浦組は同ポイントで並び、今回4位に入りポイントリーダーとなった36号車au TOM'S LC500のジェームス・ロシターまで3ポイント差とせまる。
GT300クラスも同チームARTAの55号車BMW M6 GT3(高木真一・ショーン・ウォーキンショウ)が、昨年の第5戦に続き8月の富士戦を連覇。GT500クラスとのアベックでポール・トゥ・ウィン。AUTOBACS RACING TEAM AGURIにとってGT500、GT300クラス同時優勝は2013年第4戦菅生以来の2度目となる。
(PHOTO:井上雅行)