1969〜70年ごろのドリームカーをイメージ
1969年から70年にかけて、人類が夢にあふれていた時代。巨匠マルチェロ・ガンディーニやカロッツェリアの名匠の手によるマスターピース、ランチア・ストラトス ゼロ、ランボルギーニ・カウンタック、フェラーリ・モデューロ…といった、皆が夢見たドリームカーを現代の技術で復活させる。それがKode 0 のコンセプトだという。
ケン・オクヤマ側では公表していないが、こうしたコンセプトやスペックから推測して、ベースモデルはランボルギーニ・アヴェンタドールと思われる。
カーボンファイバー・モノコックにハイパワーV12 NA エンジンをミッドマウントした最高峰のエンジニアリングと、世界のスーパースポーツをデザインしたケン・奥山のデザイン哲学が融合されている。
ボディパネルなどにカーボンファイバー製コンポーネンツを多用した1550kgの軽量ボディと700psを発揮するハイパフォーマンスエンジンとのコンビネーションは、世界トップレベルの動力性能を発揮する。
低いノーズからAピラー、そしてCピラーを経てリアエンドに至る一本の線でつながったワンモーションのクリーンなシルエットがKode 0 のスタイリングテーマだ。
ブランドのスタイリングによる差別化のため、また昨今のレギュレーションにしばられたレーシングカーの空力デバイスに表面的に迎合するために、複雑なディテールデザインがスーパースポーツカーのトレンドとなっているが、kode 0 の提案はそういったトレンドへのアンチテーゼでもあるという。
きわめてシンプルなイメージのフロントエンドは、左右のAピラーに繋がるカーボンフェンダーに高輝度LED ヘッドライトを溶け込ませ、リトラクタブルヘッドライト時代を連想させる顔のないスーパースポーツのフロントエンドを形成している。
その下には、ブレーキクーリング・エアダクトが支えるノーズウイングにより、ノーズからアンダーボディへの整流を行い十分なダウンフォースを得ることができる。
鋭いウエッジを持つベルトラインに沿って設けられたドア内蔵エアインテークは、前面投影面積を増やさずともカーボンファイバー製ルーバーがメインラジエターに十分以上の冷却風を効率的に送り込む。
ラジエターを冷却した空気は、ボディサイドとリアのアウトレットから効率良く排出される。
これらはウイング形状のCピラーとともに、フロントからリアへ流れる整流の最適化を実現し、さらにリアサイドに位置するラジエターのクーリングにも威力を発揮する。
このエアインテーク位置は今後スーパースポーツの新たなトレンドとなるかもしれない。
また、リア及びリアフェンダーサイドのエアアウトレットに装着された計6基の冷却ファンはKode 0 のテーマカラーであるメタリックグリーンにペイントされ、特にリア両サイドに位置する大型ファンは視覚的に大きなインパクトを与えている。
リアエンドはショートオーバーハングのスタイルをさらに強調する、短く切り落とされたシャープなイメージを特徴とし、スリムな形状のLEDリアコンビランプがハイデッキスタイルをより強調する。
また、トライアングルスタイルの左右エアアウトレットとエグゾーストアウトレットは、歴代Kode シリーズのDNAを表す特徴的なデザインだ。
その中央に位置するアルミ削り出し素材をポリッシュ加工した内部放熱リブ付きリアパネルは、ハンドメイドのステンレス製マフラーと一体化して装着され、エグゾースト系の放熱板として機能する。
日本での公開は未定だが、その姿を1日でも早く見たいものだ。
Kode 0 主要諸元
全長×全幅×全高:4635×2125×1135mm
ホイールベース:2700mm
車重:1550kg
エンジン:V12DOHC 6498cc
最高出力:700ps/8250rpm
最大トルク:690Nm/5500rpm
ミッション:7速DCT
サスペンション:4輪ダブルウイッシュボーン
タイヤ:前255/30ZR20、後355/25ZR21