三菱自が欧州最大のEV(電気自動車)向け充電サービス事業会社であるオランダのNewMotion(ニューモーション)社、国営の送電事業者TenneT(テネット)社とともに、車載蓄電池を活用した電力系統安定化を目的とする実証実験を開始する。
画像: 三菱自動車のアウトランダーPHEV。車載バッテリーを有効活用する実証実験だ。

三菱自動車のアウトランダーPHEV。車載バッテリーを有効活用する実証実験だ。

車載用バッテリーには様々な可能性がある

オランダはそもそもEV先進国であり、2015年時点での乗用車販売に占めるEVとPHEVの割合は9.7%にもなる。ノルウェーは飛び抜けた存在で23.3%だが、ドイツの0.7%、フランスの1.2%、イギリスの1.0%などと比べるとオランダはかなり多い。またオランダはチューリップと風車のイメージがあるが、現在は風力などによる再生可能エネルギーの活用に力を入れている。

画像: 車載用バッテリーには様々な可能性がある

しかし、再生可能エネルギーは化石燃料による発電と異なり、必要なときに必要なだけ発電ができない。自然条件によって発電量が左右され、それが送電系統に流れ込むことから、その系統の安定化が大きな課題となっているのだ。

そこで今回の実証実験では、停車中のアウトランダーPHEVをEV用放充電用チャージャーに接続して、不意の電源喪失や電力周波数の調整に備えるために用意された予備電力市場向けにサービスを提供する。わかりやすく言えば、ダムの貯水池みたいな役割を務めるということだろう。

画像: NewMotion社の放充電用チャージャーとアウトランダーPHEV。

NewMotion社の放充電用チャージャーとアウトランダーPHEV。

三菱自はこうした実証実験を通じてEV/PHEVの車載蓄電池を活用した新たな価値、事業機会に創出を目指していくことになる。

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