ニュルブルクリンク北コースで量産型4ドアセダンとして最速となるラップタイムを記録した「ジャガーXE SV プロジェクト8」は、ジャガー・ランドローバーの高性能モデル製作部門であるSVO(スペシャル・ビークル・オペレーションズ)により世界限定300台で生産されるモデルだ。
エンジンは最高出力600ps、最大トルク700Nmの5L V8DOHCスーパーチャージャーを搭載する。同じDセグメントに属する限定モデルではない量産型の高性能セダン、BMW M3やメルセデスAMG C63Sなどを凌駕するハイスペックを持つスペシャルバージョンで、公表されている走行データは最高速が322km/h、0→100km/h加速は3.3秒だ。
そして、記録したニュルのタイムが7分21秒23というもの。量産型4ドアセダンとしてはこれまでアルファロメオ ジュリア クアドリフォリオが7分32秒という記録を持っていたが、それを大きく上回る驚異的なタイムをマークした。
この偉業についてSVOのマーク・スタントン ディレクターは「SVOのデザインとエンジニアリングのチームに課せられたミッションは、最速であると同時に最も俊敏性に優れ、サーキット走行にフォーカスしたジャガー史上最もパワフルなロードカーを開発することでした。結果としてXE SV プロジェクト8にはXEのルーフとフロントドア表面を残し、約75%のメカニカルパーツに新しい素材を採用しました。今回、発揮された圧倒的なパフォーマンス性能は、この大事な変更が功を奏したことを照明しました」と語っている。
さて、「ジャガーXE SV プロジェクト8」は量産型とは言え、300台限定のスペシャルなモデルであることは事実だ。そういう意味で完全な量産型のアルファロメオ ジュリア クアドリフォリオとは異なるので、それは考慮に入れておくべきだろう。ただ、アルファロメオもこのまま黙っているとは思えない。