2018年3月29日に日産がニューヨーク国際モーターショーで公開した新型「アルティマ」。現在もデザインを小変更して日本でティアナとして販売されているが、新型が導入される可能性はあるのか。

2L直4ターボの可変圧縮比エンジンを世界で初採用

2018年3月8日、日産は1枚の画像を公開した。これはニューヨーク国際モーターショーに出品する新型アルティマのスケッチ画像だと発表され、大胆なVシェイプグリルやボディサイドのスポーティなラインから、かなりカッコいいモデルが登場するのではないかと話題になっていた。ただ、あくまでスケッチだとした上で「あまり期待できない」と冷ややかに見る向きもあったのは確か。

そして3月29日、ショー会場で公開された新型アルティマに正直驚かされた。先のスケッチ画像にほぼ近いデザインのクルマが登場したのだ。ワイドに見せるために張り出したスケッチのフェンダーこそ引っ込んでいるものの、フロントマスクはほぼ同一だ。ちなみに、2017年公開のコンセプトカー「Vmotion2.0」を市販モデルに落としこむと、新型アルティマになるわけだ。

画像: 新型アルティマとそのスケッチを並べてみた。

新型アルティマとそのスケッチを並べてみた。

画像: 2015年にアルティマのコンセプトとして登場したVモーション2.0。

2015年にアルティマのコンセプトとして登場したVモーション2.0。

この新型、今秋から北米市場を皮切りに世界の多くの市場で発売する予定だという。日本ではティアナとして現在3代目が販売されており、これが2019年にフルモデルチェンジすることになるという。

デザインだけでなく、中身にも高い注目が集まっている。北米市場では日産の顔として、ライバルであるトヨタ カムリやホンダ アコード(日本仕様とは異なる)とシェア争いを繰り広げている。新型はこの2車と違い、スポーティ&コンフォートなキャラクター付けがなされているように感じる。

画像: 16、17、19インチのホイールサイズが用意される。画像は19インチ。

16、17、19インチのホイールサイズが用意される。画像は19インチ。

というのも「可変圧縮比エンジン」を採用してくるからだ。この2L直4ターボエンジンは「VCターボ」と呼ばれ、運転状況によってピストンの上死点位置を連続可変、圧縮比を8:1(高性能)から14:1(高効率)に自動制御するシステムを持っているのだ。

最高出力は248hp(251.4ps)、最大トルクは273lb-ft(370Nm)を発生する。高速走行時には高効率の低燃費走行を、アクセルペダルを踏み込めば大トルクで鋭い加速を見せ、こうした二面性を持ち合わせているという。

このVCターボ以外に、2.5L直4もラインアップされる。現在もこのサイズのエンジンはある(181ps/240Nm)が、その部品の80%以上を新設計しているといいパワーは190ps/244Nmに高められている。さらに、この2.5Lモデルにはアルティマとして初めての4WDモデルを用意、多様なニーズに応えてシェア拡大を見込んでいる。

もちろん日産が得意とする安全運転支援システム「プロパイロット」も設定される。日本での登場時期は定かではないが、楽しみなモデルが追加されたと言えるだろう。

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