ファルケンは住友ゴムのグローバルタイヤブランド
『FALKEN(ファルケン)』は、住友ゴムが世界戦略のためにラインアップしている重要なブランドだ。ニュルブルクリンク24時間レースでは、好成績を上げているだけでなく、レース自体へもスポンサー関係も築き、ブルーのロゴを目にすることが多い。昨年2017年には、世界を転戦するレッドブル・エアレース世界選手権で、ファルケンカラーの室屋義秀選手がチャンピオンに輝くなど、世界に向けての活動にも積極的だ。
そのブランドを代表するプレミアムスポーツタイヤが、この『アゼニスFK510』となる。ヨーロッパでのモータースポーツ活動での実績どおり、開発は現地と日本との協力体制のもとで行われ、本場ヨーロッパでのコンシューマーレポートでは高い評価を受けているという。なかでもドイツの自動車誌、「Auto Bild」では、高速操縦安定性とウエット性能の高さが評価されて52商品中2番目にランキングしたという。
発売サイズは、アゼニス FK510が225/50ZR17〜255/30ZR21までの全50サイズ。アゼニスFK510 SUVは。235/55R17〜295/30R22までの全15サイズ。アゼニスFK510ランフラットは245/50RF18〜275/35RF19までの全9サイズ。価格はオープンとなる。
スポーツタイヤながらコンフォート性能も良い
その実力を知るには、生活道路が中心の今回の一般公道試乗コースでは限度があるものの、落ち着いた走りと静粛性の高さは気に入った。
今回の試乗車が欧州車3台ということもあり、シャシ性能の高さが走りをサポートしているのはもちろんだが、その優れたシャシに負けない落ち着いた走りを実現。センター付近の落ち着きは高速域になるほど締まり感が出てきて、剛性感の高さを認識させてくれるし、うねり路面ではその変化に影響を受けにくく、強さとしなやかさを併せ持っていることがよくわかる。
このしなやかさは、街乗りレベルでの外乱影響を受けにくいことから、音の発生源を抑え込み、ノイズ的にも静かで快適。プレミアムと言えども、スポーツタイヤにありがちの固さが感じにくいことから、日本市場ではコンフォート寄りの恩恵に預かれる。
SUVではややロールが深く、動きが穏やかになるなどスポーツ色は薄れていく一方、接地性はどこまでも高くて粘り強い。この粘り強さこそがこのタイヤの持ち味で、路面をいかなる環境変化にも対応し、掴み続ける。
太いストレートグルーブと球状に近いエッジ部分、シリカの密度を増やしたシリカコンパウンドの採用などで、しなやかさによる高い接地性を生みながら、ウエット性能も極めた。構造とトレッドデザイン、密着度の高さの三位一体の性能によって、ヨーロッパレンジの要求性能を満たしてきたといえる。
尖ったところは見受けられないものの、このバランス性能によって高速レンジの安心感と同時に、街乗りでの快適性も実現。
日本生まれでヨーロッパ育ちのプレミアムスポーツタイヤらしく、幅の広い性能が持ち味で、多くのユーザーに期待に応えてくれるに違いない。ファルケンブランドの牽引役として大いに期待したい。
タイヤサイズ
FALKEN AZENIS FK510 タイヤサイズ
17〜21インチ 25〜50シリーズ
全50サイズ 価格:オープン
FALKEN AZENIS FK510 SUV タイヤサイズ
17〜22インチ 30〜60シリーズ
全15サイズ 価格:オープン
FALKEN AZENIS FK510 RUNFLAT タイヤサイズ
18〜19インチ 35〜50シリーズ
全9サイズ 価格:オープン