ホンダの小型ビジネスジェット機、「HondaJet」は2015年に北米でデリバリー開始以来、人気となっているが、ついに日本国内においても販売が開始されることになった。5月に機体の型式証明申請を行っており、2019年前半の納入開始を目指すという。
Hondaがまたひとつ“夢”を実現
HondaJetは2015年にデリバリーを開始すると同時にアメリカを中心に人気となり、2017年には小型ビジネスジェット機の分野でデリバリー世界一を記録している。そして、先日、5月28日にはジュネーブの航空ショーでアップグレードされた「HondaJet Elite」を発表している。
今回、日本において販売されるのはこのHondaJet Eliteで、従来より航続距離は396km伸びて2661kmとなり、日本国内であれば沖縄と北海道も行き来ができるなど、ノンストップで自由に飛行することが可能だ。その上で燃費は19%改善されており、また最高巡航速度はクラス最高の422ノット(782km/h)となっている。
6月6日からHondaの航空機事業子会社であるホンダエアクラフトカンパニー(HACI)が日本での受注を開始、また販売にあたっては、丸紅エアロスペース(株)をディーラーとして、販売・整備・機体の運用サポートなどの各種サービスも行う。
小型ビジネスジェットの日本における市場はまだまだ小さく、現在90機ほどが運用されているに過ぎないが、HACIの藤野社長は「数年かけてこの市場を少なくとも2倍に持って行きたい」と語っている。また、価格については2018年はアメリカでの価格が525万ドル(約5億7000万円)とのことで、日本においてもこの水準になるようだ。
モビリティカンパニーを標榜するHondaにとって、本国日本における「HondaJet Elite」の販売開始は感慨深いものがあるようで、今回の記者発表で八郷社長は「心より嬉しく思っています」と語った。