伝説的なアクション刑事ドラマ「西部警察」に登場するクルマたち、マシンXやスーパーZ、RS-1など、特殊装備やリアルな架装を施されたマシンたちを、短期集中連載で紹介していこう。マシンXに続く第2回目「西部警察 マシンアルバム File.02」は、フェアレディZ(2代目・S130型)をベースにしたスーパーZだ。
パート2の第15話「ニューフェイス!! 西部警察機動軍団」でマシンRSとともに登場したスーパーZ
1979年10月から1984年10月まで、テレビ朝日系で放映されたポリス・アクション・ドラマの金字塔「西部警察」。初回放映から40年近く経った今でも熱烈なファンを持つドラマだ。
その人気の理由のひとつが、劇中に登場した日産のフェアレディZやスカイライン、サファリにガゼール、そしてスズキのカタナ…80年代初頭を彩ったクルマやバイクをベースに作られた西部警察マシンたちだ。今なお伝説的な存在として語り継がれている。
ここでは、そんなモデルたちを短期集中連載で紹介していこう。
第2回目「西部警察 マシンアルバム File.02」は、西部警察のパート2・第15話でマシンRSとともに登場した特別機動車両・スーパーZだ。
ベースとなっているのは2代目・S130系フェアレディZの2.8L・2by2のTバールーフ。その最大の特徴は、なんと言ってもガルウイング。製作のコンセプトは、「ガルウイングを広げて走った時の優雅さの表現」と「走行中でも前後左右に自由にライフルを撃つため」の2点だ。
このガルウイング、油圧で開閉し、外からはマスターキーとは別のキーで開けるようになっており、コクピットにも専用の開閉スイッチを備える。ガルウイングといっても、ドアの下部も通常のように開閉するので、乗降性も良く、ガルウイングから団長が身を乗り出してショットガンを撃つ様を劇中で見た人も多いだろう。
武器はフロントのボンネットにベース車のNACAダクト(エアインテーク)のスペースを利用した催涙弾発射装置を、リアの左右ダブル出しのパイプに「スカンク」と呼ばれる煙幕発射装置を備える。いずれもスイッチパネルから操作が可能で、走行中に敵への攻撃や目くらましを行なえる。マシンXに代わる「多目的特別車」として、マシンRSとともにパート2を彩った人気マシンだ。