
2018年7月20日から西部警察に登場するマシンたちを紹介するムック、『西部警察FANBOOK~マシンアルバム』(2980円)を販売中。
パート1の第111話『出動命令・特車“サファリ”』で登場したサファリ4WD
1979年10月から1984年10月まで、テレビ朝日系で放映されたポリス・アクション・ドラマの金字塔「西部警察」。初回放映から40年近く経った今でも熱烈なファンを持つドラマだ。その人気の理由のひとつが、劇中に登場した西部警察マシンたちだ。今なお伝説的な存在として語り継がれている。
ここでは、そんなモデルたちを短期集中連載で紹介していこう。第6回目「西部警察 マシンアルバム File.06」は、西部警察のパート1・第111話で登場した特別機動車両・サファリ4WDだ。

写真はルーフ部が前にスライドした状態。ルーフ上の放水銃やカメラを使用する際に電動で開閉する。ボンネットフードにはルーフ部を支えるための支柱が伸びている。

こちらはルーフを綴じた状態。フロントには2基の高圧散水銃を装備する。

後席右側ドアは開かないようになっており、テールには放水用の配管が装着されているためサイドマフラー仕様に変更されている。
高圧放水銃で敵を制圧・無力化するタフ・マシン
マシンXに続く2台目の特別機動車両のサファリ4WD。シリーズ中で大門団長自身が発注した唯一の車両だ。金塊輸送警護の任を受け、日産自動車にスペシャルオーダーした秘密兵器である。
ベースとなったのは初代VRG160系サファリのバン(AD)。元々ハイルーフ仕様ではなく、作る過程でハイルーフ化された。
その最大の武器は、ルーフに格納される高圧放水銃。最大圧力は14kg/cm2と強力で、その破壊力は158kg! 射程距離は100mにも及ぶ。また、フロントにも高圧散水銃を2基備え、水煙により敵を翻弄する。

警視総監へのホットラインも備えた“走る作戦司令室”
ハイルーフ化された後席部は、サーチレーダーやVTRカメラ、コンピューターを操作する作戦司令室になっている。その内容はオペレーションパネルを持つ電話交換台の機能を持ち、盗聴装置や警視総監室直通のホットラインまで備えている。
後部のオペレーションシートは操作パネルのスイッチでせり上がるようになっており、劇中で団長が第3・第4放水銃やライフルで敵を威嚇・制圧するシーンがよく流れていたのを覚えている人も多いと思う。
さらに、テールに結合するトレーラー(給水タンク。エンジン2機搭載でポンプを稼働する)との連携により、圧倒的な水量で敵をやすやすとブッ飛ばす…と、その姿はまさに走る要塞。大門軍団の特別機動車両の中でも、強烈な存在感をアピールしたマシンであった。

後席左ドア側より臨むオペレーションルーム。シートは回転&電動昇降が可能で、着座したままスライドルーフより上半身が出すことで、作戦指揮および各種攻撃ができる。

後ドア側より臨むオペレーションルーム。ルーフ上の高圧放水銃に繋がるサクションホースが内側を這う。

エンジンはノーマルで、SD33型3246cc直6・OHVディーゼル。95ps(グロス)と22.0kgmの最大パワー&トルクを発揮。

インパネも基本的にノーマル。ステアリング右側のコンソールにフロントのフォグランプのスイッチが備わる。

日産のフェアレディZやスカイライン、サファリにガゼール、そしてスズキのカタナ…80年代初頭を彩ったクルマやバイクをベースに作られた西部警察マシンたち。西部警察FANBOOK~マシンアルバム(2018年7月20日発売)はそれらを新規に撮り下ろし、三面図+αの形で紹介するマシンアルバムだ。
クルマとバイクの専門出版社ならでは…の切り口で、マシン細部の豊富なショットに加え、ベースマシンの紹介、そして実車のマシン開発者、および舘ひろし氏へのインタビュー、21世紀の西部警察マシンCG、さらには最新のリアルスーパーPC・R35GT-Rパトカーなども織り交ぜて構成している。
また、巻末には渡 哲也氏によるファンに向けた最新コメントを掲載。表紙は写真の背カバー付き。全238ページオールカラーで、厚さ13mm&重量1kg!…の保存版だ。